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【段ボールPCボックス】 | 【前面】 |
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【内蔵スイッチ】 | 【ドライブベイ部品】 |
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【ドライブベイ】 | 【背面】 |
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【接着剤不要】 | 【マザーボード固定部】 |
なんと段ボールを素材にして製作されたPCケース、その名も「段ボールPCボックス」がコムサテライト3号店で販売開始となった。
球型PC「ZxL Artemis」でおなじみのルーポと、段ボール関連製品の製造・販売を手がけるボックスマスターが共同で開発した製品で、電源なしの完成品が13,800円、ペーパークラフトのように自分自身で組み上げるキットが9,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。ただし、受注販売というかたちのみで、納期はおおむね1~2週間かかるという。
●燃やせるPCケース
「段ボールPCボックス」のコンセプトは、すばり「地球に優しいPCケース」。ケース本体はリセット/電源スイッチなどを除いて、外部のカバーから内部のフレーム、ベイなどがすべて段ボールで作られており、金属や樹脂などは一切用いていない。使い終わって廃棄する場合、一般のPCケースは多くの地域で粗大ゴミとして扱われるが、この製品なら普通の段ボール箱と同じに可燃ごみとして処理すればよいというわけだ。
しかも、リサイクル処理で再生紙にする際の品質を落とさないために、各部品の接合に接着剤などが不要なはめ込み式を用いる(ロゴマークなどの一部には両面テープを使用)という凝りようで、まさに「地球に優しい」のうたい文句に偽りなしといったところだ。
●Mini-ITXに対応
PCケースとしての主な仕様は、対応フォームファクタがMini-ITX(EPIAシリーズの600MHzモデルに対応)、搭載電源がSFXタイプ(冷却ファン装備)、ドライブベイがスリムタイプ光学ドライブ×1、3.5インチ×1、2.5インチシャドウ×1、筐体サイズが高さ375×幅188×奥行き211mm。重さは素材が段ボールだけあって480gと非常に軽量だ。
ケースファンは8cmタイプを前面、背面に各1個ずつ装着が可能。もちろん、段ボール製といっても各部にはネジ穴が付いており、ファンなどのパーツの固定は一般のPCケースと同様に行える。なお、PCIスロットは1本使えるがカードの固定はできない。
●燃えるデメリットも…
ただし、段ボールを用いたことによるデメリットが全くないわけではなく、火災などの危険性を考慮して同社では「PCケースとしての使用は自己責任の上で」とあらかじめ断っている。Mini-ITXフォームファクタでベイの数もそれほど多くないため、搭載できるパーツはおのずと限られてくるが、それでもできるだけ発熱量の多いパーツは避けたほうがよさそうだ。ちなみに、マザーボード取り付け部は、背面に空間を作ることで段ボールに基板が直接触れないようにするといった工夫がなされている。なお、電源やドライブ類は段ボールのネジ穴に直接ネジでとめることになる。
●ダンボール素材のブームが来るか?
同社では、この段ボールPCケースについて「とにかく開発費が安いので今後もいろいろやっていきたい」と意欲を見せており、第2弾としてより汎用的なmicroATX対応などのモデルも開発中という。
なお、今回の製品は電源なしのPCケースとしてはかなり高価だが、これはオーダーメイドで製造しているためで、今回の販売が好評な場合は大量生産することで現状の半分以下にまで価格を下げられるとのこと。
【段ボールPCボックスの組み立てシーン(動画)】
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ccpcboxm.wmv (約1.6MB / 1分56秒 / 352x240pixel / 100Kbps / WindowsMedia8) 「段ボールPCボックスの組み立てシーン」 |
□段ボールPCボックス(ルーポ)
http://www.lupo.co.jp/develop/ccpc/ccpcbox_index.html
□ボックスマスター
http://www.box-master.com/
| (PCケース) |
[撮影協力:コムサテライト3号店とルーポ]