ビー・エイチ・エーが4月に発表した新圧縮方式「XVD」に対応する初のハードウェアエンコードタイプのビデオキャプチャカード「GV-XVD/PCI」がアイ・オー・データから発売となった。実売価格は31,800円~35,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
XVDは高画質かつ高圧縮率をウリとするDigitalStream-USA開発による独自の動画コーデック。700kbpsでS-VHS相当、1MbpsでDVD-Video相当(720×480ドット、30fps)の画質が得られるとしており、700kbpsの場合は700MBのCD-Rに2時間、4.7GBのDVD-Rに14時間、動画を記録することが可能だ。
「GV-XVD/PCI」では、ハードウェアエンコーダによるXVD形式でのリアルタイムキャプチャが行なえるのはもちろん、ハードウェアを利用したMPEG-1/2、AVI、WMVなどのビデオファイルのXVD形式への変換機能も備えている。現在持っているデジタルビデオライブラリのファイル容量を、なるべく画質を落とさずに減らしたいと考えているユーザーなら見逃せない製品だろう。
なお、ビー・エイチ・エーのWebサイトでは、ソフトウェアエンコーダによるビデオ圧縮変換ソフト「XVD Encoder」(ベータ版、試用期間90日)やXVD対応再生ソフト「XVD Player」、映像サンプルのダウンロードが可能となっている。TSUKUMO eX.でも「GV-XVD/PCI」を組み込んだPCによるデモが披露されており、圧縮率が高いのはいいが画質が気になる、という人は、自身の目でこれらをチェックしてみるとよいだろう。
XVD形式の動画データは今のところ、独自の再生ソフトでしか再生できない点、普及していないために汎用が低いといった難点もあるが、DiVXやWindowsMedia9といった低ビットレートかつ高画質な人気のあるコーデックに並ぶ存在となる可能性もあり、動画を扱うユーザーなら要チェックと言える。
□XVD(ビー・エイチ・エー)
http://xvd.bha.co.jp/
□GV-XVD/PCI(アイ・オー・データ機器)
http://www.iodata.co.jp/prod/multimedia/tv/2003/gv-xvdpci/index.htm
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【2003年5月21日】新動画圧縮フォーマット「XVD」の研究(AV Watch)
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20030521/zooma109.htm
【2003年4月25日】BHA、CD-RにS-VHS画質で2時間記録できる新圧縮方式「XVD」(AV Watch)
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20030425/bha.htm
| (アイ・オー・データ機器 GV-XVD/PCI) |
[撮影協力:TSUKUMO eX.とLAOX PC・DO SHOPとツクモParts王国]