RADEON 9100 IGPは、昨年末に登場したRADEON IGP 340に続く2世代目のATI製Pentium 4用チップセット。RADEON 9200コアを搭載したことで「“従来製品”の6倍の性能を実現し、単体版RADEON 9200ビデオカード(同7倍)に迫る」（ATI）のが大きな特徴で、Direct X 8.1にも対応している。また、AGPスロットにATI製ビデオカードを追加することで、AGPビデオカードとオンボードVGAの両者を併用できる変わった機能も備えており、AGPビデオカード2系統+オンボードVGA1系統の3系統を同時出力できるとされている。対応FSBは800MHzで、メモリインターフェイスはデュアルチャネルのDDR400。

　組となるサウスブリッジチップは266MB/sの独自バス「A-Link」で接続されるIXPシリーズ。このシリーズのサウスブリッジはRADEON IGP 340と同時に発表されたものだが、RADEON IGP 340ではもっぱらPCI接続の他社製サウスブリッジが利用されていたため、自作PC向けマザーボードに搭載されるのはこれが初めてとなる。なお、「IXPシリーズ」として仕様が公表されているのはUSB 2.0やUltra ATA/100に対応したIXP 200やIXP 250のみだが、今回のマザーボードに搭載されているのは「IXP 150」とマーキングされたもの。このチップの詳細仕様は不明だが、マニュアルによるとUSB 2.0やUltra ATA/100などには対応しているという。

　発売されたAXION 9100 IGPは、このRADEON 9100 IGP+IXP 150を使った比較的オーソドックスな構成で、オンボードデバイスとしてはTV出力付きのVGAやサウンド機能、LANなどを、拡張スロットとしてはAGP×1+PCI×3+DDR DIMM×2を搭載している。DDR DIMMスロットはデュアルチャネル対応だが、1枚のみ、または仕様の異なるDIMM2枚を使う場合はシングルチャネルモードで動作する。

　RADEON 9200搭載ビデオカードの実売価格は8千～9千円前後。

　T-ZONE. PC DIY SHOPでは店頭デモを行っている。

□RADEON 9100 IGP（ATI）
http://www.ati.com/products/radeon9100igp/
□IXP 200/250(ATI)
http://www.ati.com/products/radeonigp/ixp200250.html

[撮影協力:DOS/Vパラダイス秋葉原本店とフェイスとテクノハウス東映とT-ZONE. PC DIY SHOP]

　搭載しているオンボードデバイスは6chサウンドと1000Base-T LAN、VGA(i865Gのみ)などで、1000Base-T LAN搭載モデルとしては安価だという特徴もある。

□PBEの解説(AOpen)
http://aopen.jp/tech/techinside/pbe.html

[撮影協力:TSUKUMO eX.とコムサテライト3号店とBLESS 秋葉原本店]

　オンボードデバイスは6chサウンドと1000Base-T LAN、Ultra ATA/133対応RAIDなど。黒色基板と紫色スロットによるデザインも特徴で、付属IDEケーブルも紫色で統一されている。

　型番からは「i865G搭載」という印象を受けるが、実際に搭載しているチップセットはi865PEなので要注意。

[撮影協力:USER'S SIDE本店]

　このほかのオンボードデバイスは6chサウンドやIEEE 1394などで、DVD再生/作成ソフトパッケージ「WinDVD Suite」などまで付属している。搭載しているマニア向け調整機能はFSB/メモリ/AGPクロックやCPU/メモリ/AGP電圧機能などで、製品情報ページにはDDR533やDDR500メモリに関する互換性検証リストも掲載されている。

[撮影協力:DOS/Vパラダイス秋葉原2号店 Prime館とソフマップ1号店 Chicago パソコン・デジタル館]

　搭載しているチップセットはi848Pなのに「PX865PE」で、「Lite」なのに「Pro」だという型番が特徴。

　オンボードデバイスは6chサウンドとLAN。

□関連記事
【8月23日】PX865PE Lite(今週見つけた新製品)
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20030823/ni_i_m7.html#px865pel

[撮影協力:DOS/Vパラダイス秋葉原本店]

　SiS661FXは、FSB 800MHz対応品ではi865Gに続いて2種類目のVGA内蔵チップセット。シングルチャネルDDR400メモリに対応したローエンド向けチップセットで、組となる標準サウスブリッジはSerial ATAなども搭載した最新モデル「SiS964」とされている。内蔵VGAコアはコアクロック200MHzの「Real256E」で、「DirectX 9ソフト互換」（SiS）なのが特徴という。

　今回発売された製品は、Serial ATAのないSiS963Lをサウスブリッジに採用した製品で、VGAや6chサウンド、LANをオンボード搭載したオーソドックスな構成になっている。搭載しているマニア向け機能はFSB/メモリ/AGP/PCIクロック調整機能など。

□SiS661FX(SiS)
http://www.sis.com/products/chipsets/integrated/pentium4/661fx.htm

[撮影協力:TSUKUMO eX.とフェイスとパソコン ショップ アーク]

　i865GVはまさに「AGPスロット非対応のi865G」で、FSB 800MHz/デュアルチャネルDDR400メモリに対応している点やSerial ATAが利用できる点も変わりないもの。今回のマザーボードも、同社のi865G搭載モデル「GA-8IG1000MK」を踏襲したデザインになっており、AGPスロット部品の取り付けパターンもそのまま残されている。

　主なオンボードデバイスはVGA、6chサウンド、LANなど。

　実売価格は約13,000円で、i865G/PEシリーズを搭載したマザーボードとしては安値圏に属する。

　FSB 800MHzに対応したIntel製ローエンド向けチップセットとしては、このほかにシングルチャネルDDR400対応でVGA無し/AGPスロット対応の「i848P」がある。

□i865GV(Intel)
http://www.intel.com/design/chipsets/865gv/index.htm?iid=ipp_desk_chip+prod_865gv&

[撮影協力:フェイス]

　オンボードデバイスはVGAや6chサウンド、LANなど。

□関連記事
【4月19日】651M Combo-L(今週見つけた新製品)
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20030419/ni_i_m7.html#651mcombol

[撮影協力:ツクモパソコン本店]