RADEON 9800 XTはRADEON 9800 PROの改良版。基本的なアーキテクチャは変わりないものの、標準のコアクロックとメモリクロックがコア380MHz→412MHz、メモリ700MHz→730MHzに上げられたほか、新たに「ATI OVERDRIVE」という動的な動作クロック変更機能も追加搭載されている。この「ATI OVERDRIVE」は、「チップ内蔵の温度センサーがビデオチップの温度を計測し、動作限界温度まで余裕がある場合はコアクロックを引き上げる」（ATI）というもので、最大コアクロックは435MHzになるという。

　実際のカードの特徴としては、RADEON 9800 PROと比較してヒートシンクがかなり大型化しており、メモリチップもカバーするようにカード表面の半分以上を覆っている。使用されている素材もアルミではなく銅と思われる金属に変更されている。ただし、ヒートシンクの厚みはこれまで同様に1スロットで収まるサイズで、隣接するスロットをふさぐようなことはない。

　また、パッケージには3Dシューティングゲーム「Half-Life2」が同梱される予定だったが、ゲームの発売が年末に延期されたため、後日ウェブからダウンロードする仕様に変更され、ゲームCDに代わって「無料クーポン券」が同梱されている。

　なおATIテクノロジーズジャパンは日本におけるATI純正リテールパッケージの販売停止を発表しており、現在販売されているものはすべて並行輸入品となっている。

[撮影協力:クレバリー1号店とZOA 秋葉原本店とパソコン ショップ アークとOVERTOP]

　入出力端子のいくつかはブレイクアウトボックス経由で出力する構造になっており、ブラケット部にはアンテナ入力とTV出力コネクタがある程度。ブレイクアウトボックスにあるコネクタはVGAコネクタ×2やサウンド入出力やビデオ入力など。主な付属品はUSB接続リモコンやS-Vide/コンポジット用ケーブルなど。

　現在販売を確認できたのは並行輸入品のみで、国内のステレオ放送に対応しているかどうかは不明。

[撮影協力:T-ZONE. PC DIY SHOPとクレバリー1号店とコムサテライト3号店]