NVIDIAとATIに続いて、もうじきS3 GraphicsからDirect X9対応のビデオチップが登場する。1月に正式発表された「DeltaChrome」を搭載したビデオカードの出荷が間近となり、アキバではそれに先立ってデモが行われた。
デモを行ったのは玄人志向。TSUKUMO eX.で14日(日)に「玄人志向・オーバークロック祭り in TSUKUMO eX.」を開催し、ここでDFI製マザーボードを使ったオーバークロックのデモなどを行ったほか、「DeltaChrome」搭載ビデオカードのデモも同時に行った。会場ではS3 Graphics純正の評価用カード(2003年8月バージョン)を使ってベンチマークソフトが実行され、Mobile Athlon 500MHzとの組み合わせで3DMark2001は4083、Athlon XP 3200+との組み合わせでFF XIベンチがHighモードで3300だった。これだけ見るとさほどスコアは高くないが、あくまでもデモで使われたのが開発途中の評価用カードであること、3つのグレードがある「DeltaChrome」シリーズのうちどのモデルが使われたのか明示されていないことなどを考慮しておく必要がある。
「DeltaChrome」はDirect X9をサポートし、最大1,080ラインの解像度をサポートするHi-Def HDTVビデオエンコーダを内蔵、ピボット機能により画面を90度回転させた表示に対応できるなどの特徴を持つ。ビデオチップの発熱が低いことも特徴で、評価用カードに搭載されているチップクーラーも比較的小型のものが搭載されていた。
S3 Graphicsは製品版では最終的にRADEON 9800やGeForce FX 5900といった競合に匹敵するパフォーマンスになると公言しており、パワーユーザーにとっては気になる存在だ。
玄人志向によると、「DeltaChrome」搭載ビデオカードは近日発売予定で、予価は未定という。また、デモは14日(日)のみ限定。
□玄人志向
http://www.kuroutoshikou.com/
□DeltaChrome(S3 Graphics)
http://www.s3graphics.com/Delta_Press.html
http://www.s3graphics.com/pressrel/PR030107DeltaChrome-jpn.pdf
[追記]12/16 記事初出時、3DMark2001の実行環境をAthlon XP 3200+と記述しましたが、正しくはMobile Athlon 500MHzでした。お詫びして訂正いたします。
| (玄人志向製品) |
[撮影協力:TSUKUMO eX.]