DTR版Athlon 64 3200+がデビュー、ヒートスプレッダなし

	【 2004年2月28日号】
	DTR版Athlon 64 3200+がデビュー、ヒートスプレッダなし

　デスクトップPCの代替を狙ったいわゆるデスクノートPCの「Desktop Replacement（DTR）Notebooks」向けAthlon 64 3200+が発売となった。販売を始めたのはパソコンショップアークで、バルク品が入荷。実売価格は33,800円（詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと）。既存のAthlon 64とは異なり、CPUコアを覆うヒートスプレッダがないのが特徴だ。
　DTR版Athlon 64の第一印象はまさに「Athlon XP風」といったところ。デスクトップPC版Athlon 64にあった銀色のヒートスプレッダがなく、Athlon XPのようにCPUコアがむき出しになっており、またOPNなどが基板上の黒いラベルに記されている点もAthlon XPと同様だ。
　CPU本体の大きさ、裏面のピン配列の見た目もデスクトップPC版と同じ。データシートに記載のパッケージ仕様はデスクトップPC版と同じ「754 Pin Lidless OμPGA」で、両者は見た目だけでなく実際にピン互換であることが分かる。
　そのOPNは「AMA3200BEX5AP」というもので、これをデータシートに照らし合わせてみると、実クロックが2,000MHz、動作電圧が1.5V、2次キャッシュ容量が1MBといったスペックになっていることが分かる。これらはデスクトップPC版3200+と同じだ。TDPは、デスクトップPC版3200+（最大89W/35W）より少ない最大81.5W/最小19Wで、DTR版では発熱量の低下が期待できそうだ。
　ただ、パッケージ仕様や動作電圧などに違いがないとはいえ、DTR版が既存のSocket 754マザーボードで動作するかどうかは不明。同店も「詳細不明」として販売しており、現時点では人柱向けと見たほうがよさそうだ。同店ではCPU名称も仮に「Mobile 64」と表示している。ヒートスプレッダがない分、CPU全体の高さがデスクトップPC版より低く、既存のCPUクーラーでは圧力が十分にかからない可能性があるので要注意だ。
　なお、販売中のパソコンショップアークによると、今回は入荷量が少なく、今後の再入荷予定も不明。また、ラインナップにある3400+の入荷予定も不明とのこと。
□AMD Athlon 64 Processor for DTR Notebook（AMD）
http://www.amd.com/jp-ja/Processors/ProductInformation/0,,30_118_10220_9486,00.html

　（AMD Atholn 64）

[撮影協力: パソコンショップアーク]

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