【 2004年9月18日号 】
GeForce 6600カード発売、NIVIDIA初のネイティブPCI Express
3社から計5モデルが発売、HDTVにも対応
InnoVISION製カード(表)POP
【InnoVISION製カード(表)】【POP】
InnoVISION製カード(裏)動画支援機能
【InnoVISION製カード(裏)】【動画支援機能】
搭載メモリチップ販売風景
【搭載メモリチップ】【販売風景】
AOpen製カードパッケージ
【AOpen製カード】【パッケージ】
PROLINK製カードパッケージ
【PROLINK製カード】【パッケージ】
 NVIDIA初のネイティブPCi Express対応ビデオチップ「GeForce 6600」シリーズを搭載したビデオカードがアキバに出回り始めた。同チップは「(3Dシューティングゲームの)DOOM3を3倍高速に動かせる」(NVIDIA)というNVIDIA製メインストリーム向け最新ビデオチップで、PCI Expressにネイティブ対応するのはNVIDIAとしてはこれが初めて。

●3社から製品が発売

 製品はInnoVISIONとAOpenとPROLINKから発売になっている。InnoVISIONの製品は、128MBメモリ搭載の「PCX6600/128MB DVI+TV PCIEXPRESS」と256MB搭載の「PCX6600/256MB DVI+TV PCIEXPRESS」。AOpenの製品は、256MB搭載でHDTV向けのコンポーネント出力アダプタ付きの「Aeolus PCX6600-DV256(6600-DV256(J))」。PROLINKの製品は128MB搭載の「PV-N43ET(128KD)」、256MB搭載の「PV-N43ET(256KD)」で、いずれもHDTV向けのコンポーネント出力アダプタ付き。

 実売価格は「PCX6600/128MB DVI+TV PCIEXPRESS」が17,480円~17,850円、「PCX6600/128MB DVI+TV PCIEXPRESS」が19,918円~20,800円、「Aeolus PCX6600-DV256(6600-DV256(J))」が20,790円~21,840円、「PixelView PV-N43ET(128KD)」が18,980円、「PixelView PV-N43ET(256KD)」が20,980円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

●DOOM3が3倍速動作

 GeForce 6600シリーズは、現行メインストリームチップ「GeForce FX 5700」の後継品で、「DOOM3が3倍高速」というのもGeForce FX 5700と比べてのもの。設計的には5月に発売されたGeForce 6800シリーズがベースになっており、DirectX 9.0c対応に強化された描画機能、MPEGやWMV9のエンコード/デコード支援機能を内蔵しているといった特徴を引き継ぎつつ、ピクセルパイプラインの縮小(16本(GeForce 6800 Ultra/GT)→8本)や、メモリバス幅の縮小(256bit→128bit)などでコストを引き下げている。動作クロックは上位モデルとなるGeForce 6600 GTがコア500MHz/メモリ1GHz(DDR3)、下位モデルとなるGeForce 6600がコア300MHz/メモリ500MHz前後(DDR)。また、GeForce 6600 GTでは2枚のビデオカードを併用することで描画速度が向上する「NVIDIA SLI」をサポートしているというユニークな特徴も備えている。

●動画支援機能の詳細は?

 今回発売されたのは、下位モデル「GeForce 6600」を搭載した製品。基板自体はメインストリーム向けビデオカードとしては一般的な設計で、搭載ビデオチップクーラーも一般的なファン付きタイプ。入出力コネクタはVGA×1、DVI×1、TV出力×1で、ビデオ入力機能は搭載しない。また、「GeForce 6600 GT」とはリファレンス基板が違うためか、NVIDIA SLI用の拡張コネクタ跡なども特にない。

 なお、GeForce 6600シリーズの特徴であるビデオエンコード/デコード支援機能についてはパッケージに「On-Chip Video Processor」とうたわれ、さらに「On-chip video encoder」の機能解説なども書かれているが、利用のための手順などはマニュアルに記載が無く、現時点で使えるのかどうかは不明。NVIDIAではこれに関して「GeForce 6600の出荷と同時期に予定されているForceWareのバージョン65で利用可能になる」とアナウンスしている(ちなみに、GeForce 6800シリーズにも同種の機能が搭載されているが、こうした機能を有効に利用できるとうたう製品は現在までに発売されていない)。

 こうした不透明な点はあるものの、従来モデルよりも最新ゲームでのコストパフォーマンスが高そうなのはほぼ確実。今のところ、「PCI Express版のみ」という制約があることから、一気に売れ筋になるということは考えにくいが、3Dゲームでの価格性能比を考慮する向きには要チェックの製品と言えそうだ。

□GeForce 6600(NVIDIA)
http://www.nvidia.com/page/geforce_6600.html
□Aeolus PCX6600-DV256(AOpen)
http://aopen.jp/products/vga/pcx6600-dv256.html
□PixelView GeForce 6600 Series(PROLINK Microsystems)
http://www.prolink.com.tw/mailnews/geforce6600goldenlimited.htm
□DOOM3(id software/サイバーフロント)
http://www.doom3.com/
http://moon.cyberfront.co.jp/title/pc/doom3/
□関連記事
【2004年9月16日】「GeForce 6600 GT」速報レビュー!(PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0916/hotrev253.htm
【2004年5月29日】GeForce 6800 Ultraビデオカードが発売に、流通量はごく少量
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20040529/etc_i6800.html
【2004年8月23日】NVIDIA、“DOOM3 GPU”こと「GeForce 6600」発表会
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0823/nvidia.htm
【2004年9月4日】GeForce 6600を搭載したPCI Expressカードのデモがスタート
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20040904/etc_gf66demo.html

 (InnoVISION GeForce 6600)
 (AOpen Aeolus PCX6600)
 (PROLINK PV-N43ET)

[撮影協力: パソコンハウス東映クレバリー1号店俺コンハウスツクモパソコン本店パソコンショップ アーク]

※特記無き価格データは税込み価格(税率=5%)です。

[次の記事]: 「LGA775 EXPO」で4GHzのPentium 4やMCE 2005などをデモ

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