【 2004年10月2日号 】
実は格安のXP Pro?Windows XP MCE2005が世界先行発売
OEM版XPより廉価でMCE追加モジュール付き
パッケージ販売中
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深夜販売予告深夜0時の販売状況
【深夜販売予告】【深夜0時の販売状況】
限定セット販売発売イベント
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 Windows XPのAV機能強化版であるWindows XP Media Center Edition(MCE)最新バージョンの店頭販売がスタートした。発売されたのは、Windows XP Media Center Edition 2005(MCE2005)で、これはまだ米国では未発表の最新バージョン。TVチューナーの複数枚制御やWindows Media Player 10日本語版を搭載するなどの強化がはかられている。

●日本先行発売の最新OS

 MCEというと、独自の家電AV機器風GUIばかり目立って取り上げられることもあり、特殊なOSであるかのようなイメージもあるが、実質的にはMCEモジュールを追加インストールした単なるWindows XPであり、MCE自体に興味がなければ、MCEのモードを使わずに通常のWindows XPとして使うこともできる。もちろん、MCE非対応のTVキャプチャカードもMCEのモードでなければ普通に使える。個人向けの多機能なWindows XPとして、自作PC市場では今後標準的なOSとして利用されいく可能性もありそうだ。

 なお、MCEは本来、大手OEMなどに限定出荷されるOSで、世界的にも一般向けの販売は行われていないが、日本に限っては、最新バージョンであるMCE2005から自作市場向けに一般販売されることが決まっていた。

●久々の深夜イベントも実施

 店頭販売されているMCE2005は、これまでのOEM版Windows XPなどと同じ扱いで、PCパーツなどと同時に購入する必要がある。単体での価格は出ていないが、もっとも安いFDDとのセット価格は最安値で16,798円。実質的には15,000円程度の低価格でWindows XPが手に入ることになる。このほか、店頭ではTVキャプチャカードとのセット販売、純正リモコンも含めた3点セットなどで販売中だ(詳細は「今週見つけた新製品」と「Windows XP MCE 2005価格表示例」を参照のこと)。

 なお、クレバリー2号店は先着特典付きで2日(土)深夜0:00からの販売も実施した。実施直前になってのアナウンスだったこともあって、実際に店頭に足を運んで購入した人は計4人と少なかったが、一番最初の購入者は20分以上も前から店頭に並ぶという気合いの入れよう。その購入者曰く、「特別MCEに関心があるわけでなかったが新しいOSということで手に入れてみた」という。

●MCEの核は「メディアセンター」

 Windows XP Media Center Edition(MCE)はWindows XP Professional(WinXP Pro)をベースとしたいわゆるリビングPC向けのOSで、PCでの映像、音楽の再生やTV録画といった機能を家電機器並みの簡単な操作で扱えるようにすることを目的としている。MCE2005の前バージョンのWindows XP Media Center Edition 2004までは大手PCメーカーを中心に供給されていたが、今回のMCE2005は個人市場にも投入。これで、自分好みのCPUやTVキャプチャカードなど使ってMCEによるリビングPCが自作できるようになったというわけだ。

 MCE2005の要となるのが、各種機能にアクセスするための画面「メディアセンター」。この画面から音楽、静止画、動画の再生やTVキャプチャカードを用いての番組の視聴、録画などが行なえる。メディアセンターには、通常のWindowsを使っている状態から、Microsoft製リモコンの中央部に用意されているWindowsマークのボタンを押せばアクセスできる。スタンバイ移行、復旧などがリモコンのボタン1つで行なえるといったシンプルな操作形態もなかなか秀逸だ。

 ただし、メディアセンターでTV視聴、録画などを行なうには、MCE2005対応のTVキャプチャカードが必要。特にMCE2005でサポートされた複数枚のTVキャプチャカードを使った裏番組録画などは、それをサポートしたデバイスドライバでなければ機能しないので要注意。現時点では主にピクセラ「PIX-CTV200PW」(8日(金)発売予定。バルク品「PIX-CTV200PW-XB-RY-MCE2」発売済み)やエルザ「EX-VISION 1500TV」(MCE2005対応ドライバを公開)などが正式対応をうたっている。また、このほかにも既存のキャプチャカードで独自に動作確認を行った結果のリストがDOS/V POWER REPORT 2004年11月号に掲載されているので、気になる人は要チェックだ。

 さらに、国内ではMCE2005をサポートするために情報交換するためのWebサイト「MCE-Forum」も開設されているので、最新の情報や不明な点などあれば、こちらを参照するといいだろう。「MCE-Forum」については、MCEのパッケージにもURL付きのシールが貼られているので、今後認知度が徐々に高まりそうだ。

●実は格安のXP Pro?

 MCE2005のメリットとしてはコスト面で有利な点も挙げられる。MCE2005はService Pack 2を適用したWinXP Proに前述のメディアセンターを追加したものと同等で、機能的には通常のWinXP Proより上位。MCE2005では無効になっているとアナウンスされているドメインログイン機能についても、インストール時にドメインを使用するように設定しておけば非公式ながら使用できる。つまり、仮に同価格だったとしてもメディアセンターを搭載する分MCE2005のほうがお得というわけだ。CD-ROMに収録されている未公開の日本語版Windows Media Player 10も嬉しいおまけだ。

 MCE2005の中心価格帯はOEM版のWinXP ProとHome Editionのほぼ中間。前述のとおりOS単品での購入はできないが、自作ユーザーからMCE2005は“安価なWinXP Pro”という位置付けのOSとしても人気化するのは必至だだろう。

□Windows XP Media Center Edition(マイクロソフト)
http://www.microsoft.com/japan/windowsxp/mediacenter/
□Media Center Edition発売開始記念イベント
http://www.mce-forum.com/event20041002.asp
□MCE-Forum
http://www.mce-forum.com/
□関連記事
【2004年10月2日】グラビアアイドル出演のWindows XP MCE 2005発売イベント開催
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20041002/etc_shoko.html
【2004年10月2日】Windows XP MCE専用のリモコンが2種類発売、純正とSMK製
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20041002/etc_mcerc.html
【2004年9月29日】Windows XP Media Center Edition 2005搭載PCを自作する(前編)(笠原一輝のユビキタス情報局/PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0929/ubiq79.htm
【2004年9月25日】Windows XP MCE 2005の店頭デモ開始、リモコン操作可能
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20040925/etc_mcedemo.html
【2004年9月25日】ピクセラからMCE専用TVキャプチャカード登場、2枚刺しをデモ
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20040925/etc_ctv200bl.html

 (Microsoft Windows XP)

[撮影協力: パソコンハウス東映ソフマップ1号店 Chicago パソコン・デジタル館]

※特記無き価格データは税込み価格(税率=5%)です。

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