先週から出回り始めたPentium Mの最新モデル「780」にちょっとおかしな点があることが判明した。リテールパッケージに記されている電圧値がデータシートにある正式な仕様とは異なっているのだ。
発売された当時は未発表の製品でデータシートが公開されておらず、正式仕様を調べることはできなかったが、米時間25日(月)には最新のデータシート「Intel Pentium M Processor with 2-MB L2 Cache and 533-MHz Front Side Bus Datasheet(July 2005,Revision 002)」(Reference Number: 305262-002)が公開された。それによると、正式な電圧仕様は、1.260V~1.404Vだという。
ところが、現在出回っているPentium M 780のリテールパッケージは全て最大電圧値が「1.372V max」と記されているのだ。データシート上の仕様が正しければ「1.404V max」と表記されていなければならない。念のため、ほかのモデルもデータシートとリテールパッケージ上の表記を照らし合わせてみたが、Pentium M 770は「1.372V max」、Pentium M 750は「1.356V max」とあり、データシート上の仕様と一致した。
データシート上の仕様に間違いがないとすると、これはおそらくリテールパッケージ用の印刷シールの記述ミスで、シール作成の際に下位モデルPentium M 770のデータをそのまま流用し、電圧値を修正し忘れてしまった可能性がある。
これによるエンドユーザーへの実質的な被害はなさそうだが、マザーボード上で電圧設定を手動で行うような場合にリテールパッケージの値を参照すると、安定して動作しない可能性があるので注意が必要だ。
□Pentium M/Datasheet(Intel)
http://www.intel.com/products/processor/pentiumm/
http://www.intel.com/design/mobile/datashts/305262.htm
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http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20050723/etc_pentiumm780.html
| (Intel Pentium M) |
[撮影協力:T-ZONE. PC DIY SHOPとドスパラ アキバ店]