開催2日目となるIntelのCore 2販促キャンペーンイベント「Intel in AKIBA Returns」で、本邦初公開となるWindows Vistaの音声認識機能のデモが行われた。OSの音声認識機能でWindowsの各種操作を行うデモに会場では驚きの声があがったが、口述筆記のデモでは“絶妙な誤認識”が発生して笑いも起きた。
Microsoftの森洋孝氏によるプレゼンテーションは、前日に続いてWindows Vistaがテーマ。新機能と製品群の説明などを行った後、本邦初公開のデモとして、Windows Vistaに搭載されている音声認識機能を使ってWindows Media Playerで音楽再生しつつWindows Mailで電子メールの作成を行うというデモを実施した。音声認識機能はこれまでにもあったが、Windows Vistaではそれを強化し、日本語の認識率を向上させているほか、マウスやキーボードで行うWindowsのあらゆる操作が音声で操作できるようになっているという。
デモは会場のノイズを拾わないようにヘッドセットをつけて行われ、『聞き取り開始』とマイクに宣言した後、『Windows Media Playerを起動』と話してWindows Media Playerを起動させ、リスト中の曲名を話して『再生』と話すことで実際に曲が再生され、ここで会場は「おお」とどよめきが起こった。そのあとWindows Media Playerを『最小化』でタスクバーに格納し、『Windows Mailを起動』『メールの作成』『件名へ移動』『イベント報告』『タブ』で本文入力部分に入ると、その先は一般的な口述筆記へ。
ハプニングはここで起こった。『今日はインテルの』までは正常に認識したが、『Core 2 Duo』と話すと、初めは「高圧エリオット」と表示。『それを削除』と話して候補文字列を一旦削除し、もう一度『Core 2 Duo』と話すと、今度は「高圧売りを」と表示。会場には笑いが起きた。このあと『高圧売りを選択』『削除』で削除。もう一度『Core 2 Duo』と話すと、今度は「小松紀雄」。4度目の挑戦で「Core 2 Duo」と表示された。ちなみに『クアッドコア』は「9クアッドコア」「くはどこ」と表示され、3度目に「クアッドコア」と正しく表示された。認識に失敗した単語はいずれも標準データではなく、事前に任意で登録したデータで、会場のノイズを拾うという悪条件が重なって起こったハプニングのようだ。なお、文章の修正作業中に、一時「今日はインテルは9クアッドコアは惜しまれを販売をでも検索時間目の目をを」という文も表示された。
Windows Vistaの音声機能デモに関しては、7月に米国で行われた金融アナリスト向けの説明会で「Dear Mom(親愛なるお母さん)」から始まる文章が、修正作業を加えているうちに「Dear aunt, lets set so double the killer delete select all(親愛なる叔母さん、殺し屋に2倍払って全てを消してください)」というとんでもない文章になった事件でも知られる。
固有名詞の認識で失敗はあったものの、Windowsの基本的な操作はスムーズに行えたこと、特に標準操作の際に音声認識機能側が迷っても1,2,3などと操作の候補を画面に表示し、『1』『OK』などの数字音声入力で的確な操作を選べ、ほぼ操作の失敗がなかった点は注目すべきところ。
Microsoftは、22日(金)~24日(日)に行われる「AKIBAX 2006」でスポンサーをつとめており、ここで同様のデモはもちろん、さらに新しいデモなどが見られそうだ。
□Windows Vista(マイクロソフト)
http://www.microsoft.com/japan/windowsvista/default.aspx
□インテル
http://www.intel.co.jp/
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| (Microsoft Windows Vista) |
[撮影協力: インテル]