イベント最終日となる24日(日)の「AKIBAX 2006 powered by Windows Vista Ultimate」では、23日(土)に続いて大トリとして“神様”ことIntel天野伸彦氏が再登場。「インテル天野が語る行く年、来る年!行くCPU、来るCPU!!」と題し、過去のCPUを振り返りつつ、Core 2シリーズの優秀さを強くアピールした。プレゼンでは随所でいつもの脱線ぶりが見られ、最終的にはAMDの“コア戦争終結宣言”に対し、逆勝利宣言も飛び出した。
まず今回のプレゼンはマニア向けのもので対象者は「自作PCをやって、10年以上の方」「インテルの信者だと思っている方」「業界関係者の方」と前置きしてからスタート。2006年から2007年にかけてのCPUロードマップを軽く説明した後、Intel製CPUの歴史を振り返り、i486-Pentium-Pentium Pro-Pentium II-Pentium III-Pentium 4/D-Core 2という流れに沿ってその世代での業界の流れや裏話を紹介。内部倍率を上げれば別製品がつくれるようになったi486について「社内で1粒で2度おいしいCPUと呼ばれていた」と画面にグリコ・アーモンドの写真を出しながら説明したり、SECCカートリッジを採用したPentium IIについて「このころはPCってこんな風になるんじゃないのとか言われました」と、キーボード付きの任天堂ファミリーコンピューターの写真を出し、Pentium IIをゲームカートリッジに見立てて説明するなど、いつもの脱線ぶりに観客席からは笑いが起きた。
際どい脱線はCore 2の説明に入ってから。AMDが8コア構想まで発表して「コアの数を増やすコア戦争は終わった」と発言したことに対し、「そのとおりです、コア戦争は終わりです」と返し、プレゼンの画面にはレトロゲーム風に「究極CPUコア intel Core 2 Duo」と表示させ、「他社さんのコア戦争は数を言っているが、うちのコア戦争はコアの中身です」とコア内部のアーキテクチャの優秀さを強調。さらに、画面では「一言、クアッドコアCPU、現在販売中です(w」と表示し、AMDと違って1ソケットでクアッドコアの製品をすでに出荷中であること、さらに次の画面で「一言、選別品で苦労しなくても 現在、全品65Wです(w」と表示し、Athlon 64 X2が次のRev.Gで65WになるとアピールするAMDに反撃した。なお、この画面では下に小さく「あんまりやると、高圧ウリになっちゃうから、このへんで」とのコメントも。
最後に「今後のCPUはどうなるの?神の予言…(お恥ずかしながら)」としてE6000番台のロードマップは緩やかに進化する、上位から下位までほとんどがCoreアーキテクチャを基にしたデュアルコアになる、2007年はクアッドコアなど同じソケットのままマルチコアがさらに普及する、Windows Vistaが1月に発表されてCore 2 Duoがベストな組み合わせになる、と“予言”した。
関係者の話によると、観客席にAMD関係者がいれば軽い掛け合いをアドリブでやることも考えていたそうだが、残念ながらこのプレゼン中にAMD関係者の姿はなかった。
□AKIBAX 2006 powered by Windows Vista Ultimate(秋葉原電気街振興会)
http://www.akiba.or.jp/akibax2006/news/news.html
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[撮影協力: 秋葉原電気街振興会]