今週発売になった「Mt.Jade」対応というmicroATXベースの省スペースPCケースについて、“神様”ことIntel天野伸彦氏が「Intel in AKIBA 2007」のステージセッションで解説を行う場面があった。
2日(土)に行われたステージセッションの全体は、先週行われたクアッドコアに関する解説をビデオなど“脱線部分”を一部省略して行ったものだったが、最後の5分はおまけとして「Mt.Jade」と新しい電源規格についての解説を行った。
「Mt.Jade」に対応したという触れ込みで今週登場したのは、ユーエーシーが発売したIN WIN製のタワー型ケース「IW-BK623/300(R)」。独特のエアダクト構造を採用し、一般的なmicroATXケースより小さい13L容量を実現したというのが特徴。発売元のユーエーシーは「Mt.Jade」をInte提唱の規格だとしていたが、“神様”によると、これは規格というわけではなく、あくまでmicroATXの応用例で、IntelはもともとmicroATXパーツを利用した省スペースPCの事例集「microATX (μATX) Small FormFactor PC Case Studies Revision 1.0」をformfactors.orgを通じて配布しており、この中でmicroATX規格のパーツを利用した省スペースPCの例として、今回の製品よりさらに小さい10.8L、7.5L、5.8Lという省スペースの事例も出していると解説した。この資料を確認すると、確かに「IW-BK623/300(R)」で採用している独特のエアダクト構造も紹介されている。
この資料はCore 2 DuoなどTDP 65WのCPUを使うことを前提にしたmicroATXによる省スペースPCの参考例で、10.8Lは96×333×340mmの外寸でTFX電源を使用、7.5Lは89×306×278mmの外寸で新しいFlex ATX電源を使用、5.8Lは77×277×273mmの外寸で外付け電源を使用した例として紹介している。なお、Flex ATXという電源は新たな規格品で、これもformfactors.orgを通じて配布している「Power Supply Design Guide for Desktop Platform Form Factors Revision 1.1」に詳細が出ているという。
『今日は、脱線すると御上からお目玉が飛んでくるので…「サラリーマン・モード」で無難に…』と前置きした上で先週の“脱線部分”を省略してクアッドコアについて語った“神様”だったが、最後に“おまけ技術解説”というかたちでサービスは忘れなかった。
3日(日)は雑誌編集者らとのパネルディスカッションで“神様”が再び登場する予定。
□formfactors.org
http://www.formfactors.org/
□インテル Core 2 Quadプロセッサ キャンペーンサイト
http://www.info-event.jp/intel/cp/
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【2007年6月2日】microATXベースの「Mt.Jade」対応小型PCケースが発売
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20070602/etc_mtjade.html
| (IN-WIN IW-BK623/300) |
[撮影協力:インテル]