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【 2008年12月20日号 】
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SSDでゲームは快適になるのか?
FPSゲーマーfumioが試す「X25-M Mainstream SATA SSD」
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SSDでゲームライフは快適になるか?
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HDDに比べ非常に高速なアクセス速度を誇るSSD。ベンチマークなどの結果はよく目にするが、ゲームに使用した場合、待ち時間などはどれほど短縮されるのだろうか?
年々性能が飛躍的に進化するCPUやビデオカードに比べ、HDDの速度はさほど進歩してこなかった。そのため、最新のCPUを搭載したPCでもHDDがボトルネックとなり、体感的に快適にならないこともあるのが現状だ。
PCゲームも例外ではなく、起動やマップの切り替わり時など、データロードのためHDDへのアクセスは節目節目で発生し、そのたびに数秒から数十秒間待つことになる。この長く感じる待ち時間を「どれほど短縮できるのか」を今回は試してみた。
テストに用いたSSDはIntelのX25-M Mainstream SATA SSDシリーズのSSDSA2MH080G1GC(以下X25-M)。MLCタイプながらリード時最大240MB/s、ライト時最大70MB/sという高速転送を実現している製品だ。今回、X25-Mは旭エレクトロニクスから貸し出して頂いた。
まず、検証作業のためOSをインストールしてみたのだが、OS起動の高速性に驚かされた。Windows XPのロード画面が一瞬表示された後、即ログイン画面に遷移するというHDDとは比べ物にならない速さを体感した。当然、ゲームもロード時間が短縮され、快適になるだろうと期待も高まる。
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ローディングの待ち時間は解消できるのか?
今回は筆者が用意した数本のゲームタイトルを用いて、X-25MとHDDでどの程度ロード時間に違いがあるのかを比較する。タイトルの選定については、筆者の手元にあるものの中からローディング負荷の大小や製品の発売時期などを考慮して特性の違いそうなものを選択した。FPSのタイトルが多いのは完全に趣味だ。
比較対象には、筆者のメインマシンで常用中のSeagate ST3250823A(250GB,Ultra ATA,2005年発売)を選択した。その他の環境については下記の通りで、筆者が普段ゲームを遊んでいる環境に近い構成のPCを用意している。
CPU:Pentium DC E2160
マザーボード:ASUS P5K-E
メモリ:DDR2-667 2GB×2 (SANMAX SMD-4G88CP-6E-D)
ビデオカード:Sapphire Radeon HD2900Pro
サウンドカード:Creative Sound Blaster X-Fi Surround 5.1
OS:Windows XP Professional SP3
・Crysis Warhead
[動画] マップロード完了まで / 1分28秒
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圧倒的な美しさのグラフィックと高スペックPCを要求することで名高いCrysisの続編、「Crysis Warhead」。
セーブポイントから開始し、マップのロードが完了するまでの時間を比較したところ、SSDのほうが30秒程度高速な結果が出た。
数字上は大きな差があるのだが、SSDでも50秒ほど待たされるためか劇的に快適になったとは感じない。
また、動画は掲載していないが、クイックセーブ/ロードに要する時間も比較してみたが、それぞれ1秒ほどでSSDの優位性は見られなかった。
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・Half-Life 2: Episode Two
[動画] 起動からマップロード完了まで / 1分15秒
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FPSの金字塔、Half-Lifeシリーズから「Half-Life 2: Episode Two」。ゲームエンジンは2004年に発売されたHalf-Life2のエンジン(Source Engine)を元にしている。なお、Source Engineを用いたゲームは総じて起動するまでの時間が長い傾向がある。
ゲーム起動からマップロードが完了するまでの時間を比較してみたが、結果はSSDのほうが倍近く速く、体感的にもやや快適になった。
なお、Crysis同様、ゲームプレイ中のクイックセーブ/ロードの時間は全く差がなかった。
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・Unreal Tournament3
[動画] マップロード完了まで / 32秒
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人気FPS Unreal Tournamentの最新作、「Unreal Tournament3」。
本作品のようなマルチプレイがメインのゲームでは、待たされることに神経質になる傾向が個人的にある。前作よりも長くなったロード時間にはイライラさせられていた。
マップロード完了までの時間を比較してみたところ、その差は2秒と僅かなものだった。計測回によって時間にばらつきが見られるため最大で7秒ほどの差がつくこともあったが、体感的に速くなったような感触はなかった。
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・Audiosurf
[動画] ゲーム起動完了まで / 32秒
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自分で用意した楽曲ファイルに合わせステージが自動生成される音楽ゲーム。そのゲーム性と$10を下回る低価格が話題を呼んだ。
ステージ作成には数秒を要するが、一度プレイした曲のステージはキャッシュが残るため、次回以降待たされることはなくなる。ゲーム起動時の待ち時間がほぼ唯一のストレスといえる。
起動時間を比較したが、SSDのほうが6~7秒程度高速な結果が出た。短縮される時間自体は短いものの、ゲーム中最も待ち時間を感じる部分が短縮されているので、他のタイトルよりも快適感は強く感じた。
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©2008 Audiosurf, LLC All rights reserved.
・WarCraftIII The Frozen Throne
[動画] タイトル画面からゲーム開始まで / 27秒
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今なお人気を誇るBlizzrd社のリアルタイムストラテジー。拡張パックであるThe Frozen Throneの発売は2004年だが本体は2002年発売と今回用意した中では最も古いゲームとなる。
古いゲームということもあり、現行のCPUやビデオカードを使えばオーバースペックとなるため、SSDの速度を最大限発揮させられるかと思われたが、シングルキャンペーン開始までのロード時間の差は7秒程度。筆者としては劇的な速度向上を期待していただけに残念な結果になった。
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©2008 Blizzard Entertainment. All rights reserved.
タイトルによっては大幅に高速化、快適と感じるかは人次第?
今回用意した全てのタイトルでロード時間短縮が見られ、中にはCrysisやHalf-Life2など大幅に改善されるものもあった。数字の上ではSSDを使うことで待ち時間を短縮できることは間違いない。
ただし、個人的にHDDに比べ圧倒的に快適になったのかと言われれば、それほどでもないように感じた。1分半のロード時間が1分に縮まったところで「待たされる」というストレスに大きな違いはなく、Windows起動時間に見られたような劇的な変化を期待していただけに肩透かしを食らった感じだ。
というわけで、少なくとも自分は「ゲームのためだけにSSDを導入する」ということにあまりメリットを感じなかったわけだが、こうした「体感」には個人差があることもまた事実。ここを読む読者自身がどう感じるかは、各自、掲載した動画を見てそれぞれ検討してみてほしい。
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【2008年9月27日】Intel製SSDが発売に、約8万円
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20080927/etc_intel2.html
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