※(1/24更新)多くのショップで販売再開/経緯を要約。
Seagate製HDDの一部モデルの販売が19日(月)ごろに一時中止、その後ほぼ再開されるという騒ぎが発生した。
これは、Seagateが公表したHDD不具合告知をうけたもの。週頭からほぼ全ショップで販売が自粛される事態になったが、週末に「発生する可能性は非常に低く、通常の故障率の範囲内」というSeagateからの説明などがあり、23日(金)までに騒動は下火に。現在はおおむね販売再開されつつある状況だ。
●情報錯綜、多くショップが一時販売自粛
発端となったのは、Seagateが公表した「Barracuda 7200.11」「DaimondMax 22」「Barracuda ES.2 SATA」「SV35」の一部ロットに関する不具合告知。
告知内容は「2008年12月までに製造した不具合該当モデルにおいて、“電源投入を行った際、PCからのアクセスが不能になり、その後もアクセスできなくなる(データ自体は残っている)”という問題が起きることがある」(注:時期により内容は多少異なる)というもの。
当初の告知では「シリアルナンバーで不具合の有無を確認可能」とされていたものの、発生率などの情報はなく、「問題がある場合はファームウェアの更新が必要なため、(米国)サポートセンターに連絡してほしい」とされていたのみ。
「アクセスできなくなる」という深刻な問題だけに、ショップでは慎重な対応を実施。「代理店からの正式な連絡はまだない」(ショップ)ものの、19日(月)には秋葉原のほぼ全ショップが販売を自粛する事態になった。
一方、Seagateでは一部モデルの修正ファームウェアをWebで公開したものの、不具合告知の内容をたびたび修正、さらに「シリアルナンバーでの不具合確認システムには不備があり、該当・非該当ともに正しい情報ではない可能性がある」としてシステムを閉鎖するなど、週半ばにかけて迷走気味。
●店頭販売は週末までにほぼ再開
「不具合発生率はごくわずか」との説明も
23日(金)現在、日本語での正式な告知はまだ出ていないが、日本シーゲイトでは「実際の不具合発生率は、HDDの仕様として公表している“年間故障率”(Barracuda 7200.11の場合0.34%)の範囲内でごくわずか。万一、不具合が起きた場合は通常と同じ保証体制でサポートしている」「不具合のあるロットと不具合のあるファームウェアが組み合わされた場合のみ発生する可能性がある」「ファームウェアは順次公開する予定」「状況が混乱しているため、日本語での告知が遅れているが、落ち着き次第、日本語での告知も行う」と説明している。
また、国内代理店では、21日(水)ごろから各社の状況をショップなどに告知。代理店の一つであるCFD販売では「自社およびメルコグループに納品された製品には不具合該当品がない」旨Webでアナウンスしている。
ショップによると「23日(金)までに、他の代理店からも同様のアナウンスがあった」とされ、これをうけて各店とも販売を再開。店頭での騒動は落ち着きつつある状態だ。
ただし、ネットでは「実際に症状が出た」とする例もある。該当型番の製品を所有しているなど、気になる場合は(念のためバックアップをとるなどした上で)ファームウェア更新をするのが安全かとも思われる。修正ファームウェアは、告知ページ下部、HDD型番部のリンク先で公開中。いずれも起動可能なCDイメージ(ISOファイル)になっており、CD-Rに書き込んで使用する。
□告知ページ(Seagate)
http://seagate.custkb.com/seagate/crm/selfservice/search.jsp?Tab=search&Hilite=&Module=selfservice&&TargetLanguage=selfservice&DocId=207931&NewLang=en
□CFD販売による告知
http://www.cfd.co.jp/news/news20090122.html
□関連記事
【1月18日】SeagateがHDDの不具合を告知、アクセス不能の可能性も(AKIBA PC Hotline! Junk Blog.)
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/blog/archives/2009/01/seagatehdd.html
【1月19日】SeagateのBarracuda 7200.11などにアクセス不能になる不具合(PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2009/0119/seagate.htm
[撮影協力:ドスパラ秋葉原本店とTWO-TOP秋葉原本店とクレバリー1号店とT-ZONE. PC DIY SHOP]