【 2009年4月4日号 】
「Nehalem-EP」採用のXeon発売、CPU2個で16スレッド
60Wの低消費電力版も
※(4/4更新)発売マザーボード追加。※(4/3更新)発売マザーボード/CPU/メモリ追加。
※(4/1更新)ECC付き/RegisteredタイプのDDR3 DIMMも発売確認。
※(3/31 22:15更新)デモの模様や写真などを追加。
 Core i7と同系列のXeon向けコア「Nehalem-EP」「Nehalem-LV」を採用したXeonが発売された。デュアルCPUで使えば16スレッド同時実行と言う強力さが特徴だ。

 また、一部を除いてTDPがCore i7より低く、TDP60Wという低消費電力モデルもラインナップされている。


●仕様は様々
 クロックは2~3.2GHz、TDPは60~130W

 発売されたのは動作クロック3.2GHz/キャッシュ8MB/TDP 130Wの最上位版「Xeon W5580」(実売価格約19万円)や同2GHz/キャッシュ4MB/Hyper-Threading非対応/TDP 80Wの廉価クラス「Xeon E5504」(同2万円台後半)、同2.26GHz/キャッシュ8MB/TDP 60Wの「Xeon L5520」(同約6万円)など(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

 いずれもLGA1366に対応した製品で、対応チップセットはTylersburg-36D(IOH)+ICH10。

 発売を確認したのは全てクアッドコア製品だが、それ以外の仕様は様々。一部モデルはHyper-Threading非対応で、動作クロック(2GHz~3.2GHz)、キャッシュ容量(4MB~8MB)、FSBである「QPI」の対応速度(4.8GT/s~6.4GT/s)、最大メモリ速度(800MHz~1,333MHz)、自動オーバークロック機能「Turbo Boost Technology」の有無、TDP(60W~130W)など仕様の異なる面も多いので、モデル選択には注意が必要だ。

 また、Intelのラインナップではデュアルコア/1.86GHz/キャッシュ4MB/Hyper-Threading非対応の最下位モデル「Xeon E5502」も用意されているが、これについては「取り寄せ扱い(予価21,980円)」(T-ZONE. PC DIY SHOP)とのこと。

 メモリインターフェイスはCore i7同様にCPU内蔵。各モデルとも3チャネルを内蔵しており、ECC付きのRegisteredタイプやECC無しのUnbufferedタイプ(容量制限あり)を利用できる。


【発売されたXeon】
名称クロックHyper
-Thread
ing
Turbo
Boost
QPI速度キャッシュ
容量
TDP最大メモリ
クロック
実売価格
Xeon W55803.20GHz6.4GT/s8MB130W1,333MHz約19万円
Xeon X55702.93GHz6.4GT/s8MB95W1,333MHz約16万円
Xeon X55602.80GHz6.4GT/s8MB95W1,333MHz約15万円
Xeon X55502.66GHz6.4GT/s8MB95W1,333MHz約11万円
Xeon E55402.53GHz5.86GT/s8MB80W1,066MHz約9万円
Xeon E55302.40GHz5.86GT/s8MB80W1,066MHz約6万円
Xeon E55202.26GHz5.86GT/s8MB80W1,066MHz約4.5万円
Xeon L5520(低消費電力版)2.26GHz5.86GT/s8MB60W1,066MHz約6万円
Xeon E55062.13GHz××4.8GT/s4MB80W800MHz約3万円
Xeon L5506(低消費電力版)2.13GHz××4.8GT/s4MB60W800MHz約5万円
Xeon E55042.00GHz××4.8GT/s4MB80W800MHz約2.6万円

●対応マザーボード/メモリも発売
 最大96GBのメモリを利用可能


X8DAH+-F
Z8NR-D12
POP

X8DAi
Z8NR-D12
Z8NR-D12

S5520SC

S5520SC
 対応マザーボードやIntel純正CPUクーラー、対応メモリもほぼ同時に発売されている。

 今週発売されたデュアルCPU対応マザーボードはSUPERMICRO X8DAH+-F、X8DAi/X8DA3、ASUS Z8NR-D12、Z8PE-D12/X、Intel S5520SCの7製品。実売価格は49,800~95,500円ほど(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

 中でも象徴的なのがSUPERMICRO X8DAH+-Fで、チップセットであるIntel 5520を2個搭載、PCI Expressスロットを都合68レーン分用意している。また、DDR3 DIMMスロットも18本装備、最大144GBメモリに対応するという重装備ぶりだ。このほかの製品はPCI Express x16スロットを1~4本、DDR3 DIMMスロットを12本搭載するのが主な仕様。フォームファクタはASUS、Intel製品がSSI EEB 3.61で、SUPEMICRO製品がExtended ATX。

 このほか、T-ZONE. PC DIY SHOPでは他のマザーボードやも近日入荷するという。入荷予定のあるマザーボードはASUS Z8NA-D6(予価42,000円)で、後者はATXフォームファクタに対応するのも特徴だ。

 ちなみにCPUソケットはもちろん全て「LGA1366」だが、「Core i7は動作しない」(ショップ)そうなので要注意。


STS100C
STS100C
STS100C
STS100C
STS100C
STS100C

STS100C

対応メモリ

対応メモリ

Z8PE-D12X

Z8NA-D6
 また、リテールパッケージにはCPUクーラーが同梱されていないため、別途CPUクーラーが必要になる。純正クーラーとして発売されたのが「STS100C」(実売価格4,180円/詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。CPUクーラーに関しては、これまでも数モデルが「LGA1366のXeon用」として発売済みだ。

 メモリに関しては、ECC無し/Unbufferedタイプの「普通の」DDR3 DIMMも利用とされる(T-ZONE. PC DIY SHOPで店頭デモ中)が、大容量メモリ実装に必須となるRegisteredタイプのECC付きDDR3メモリも発売されている。実売価格は2GB1枚8,000~16,000円前後、4GB1枚35,800円など(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。


●店頭デモも実施中


店頭デモ

店頭デモ

店頭デモ

店頭デモ

店頭デモ

店頭デモ

店頭デモ

店頭デモ
 このほかT-ZONE. PC DIY SHOPでは、最上位のXeon W5580×2個と今後入荷予定のASUS製マザーボード「Z8PE-D12X」、Unbuffered/ECC無しのDDR3 DIMM×12GB分のメモリを使ったデモも実施中。

 デモでは64bit版のWindows Server 2003が利用されており、実際に16スレッド分のCPUが認識されている様子がデバイスマネージャなどで確認可能だ。このデモ機にはZ8PE-D12X専用のSASオプションカードも装着されており、システム全体で70万円ほどになるとのこと。


□Xeon 5000番台(Intel)
http://www.intel.com/products/processor/xeon5000/
□ASUS Z8NR-D12
http://www.asus.com/product.aspx?P_ID=uubLblnIvItIDTV8&templete=3
□ASUS Z8PE-D12X
http://www.asus.com/product.aspx?P_ID=gGozRAk0YWQCQtSA&templete=3
□ASUS Z8NA-D6
http://www.asus.com/product.aspx?P_ID=JoOxbkv8HgVqHLrz&templete=3

□関連記事
【2009年3月31日】Intel、Nehalem EPことXeon 5500番台を発表
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2009/0331/intel.htm
【2008年11月15日】Core i7が発売、深夜販売に500人が集まる
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20081115/etc_intel7.html
【2006年11月25日】クアッドコアXeonが発売に、FSB 1,066MHzモデル2製品
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20061125/etc_xeon.html

Intel Xeon

[撮影協力:T-ZONE. PC DIY SHOP]

※特記無き価格データは税込み価格(税率=5%)です。

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