【 2008年11月15日号 】
Core i7が発売、深夜販売に500人が集まる
ソケット変更で機能/性能を大幅強化、対応マザーも同時発売
祝Core i7発売開始 オークション
【祝Core i7発売開始】【ついに登場】
- 深夜販売関連ニュース -
 久々の新アーキテクチャとなるIntelの新型CPU「Core i7」と、そのソケット「LGA1366」に対応したX58チップセット搭載マザーボード10種類が16日(日)に発売解禁、同日0時からの深夜販売が行われた。

 深夜販売では合計9店が営業、様々なイベント/セミナーや特価セールも同時開催され、約500人ほどの人出でにぎわった。

 ちなみに売れ筋は最下位の「Core i7-920」と最上位の「Core i7-965 Extreme」なのだという。


 
●ソケット変更で、機能/性能を大幅強化
 DDR3×3chメモリコントローラをCPUに内蔵、4コア×HTの8スレッド、
 メーカー純正のOC機能など

Core i7 Core i7
 Core i7シリーズは、新型ソケット「LGA1366」を採用したIntelのクアッドコアCPU。

 従来のCore 2 Quadシリーズのように2つのデュアルコアをワンパッケージ化したCPUではなく、1ダイに4つのCPUコアを内蔵しているほか、Pentium 4やAtomで採用されているHyper-Threadingにも対応、クアッドコアと併せて合計8スレッドの実行が可能となっている。TDPは130W で、各コア毎に電力を管理するPower Control Unit(PCU)機能も備える。

 また、注目されるのがCPU自体にメモリコントローラが内蔵された点。これまでチップセットにあったメモリコントローラがCPU側に移動したことで、レイテンシが短縮されたほか、メモリインターフェイスそのものもDDR3(DDR3-1066)×3チャネルと強化されている。また、「メーカー純正のOC機能」とも言える「Turbo boost Technology」も新たに搭載、CPUの発熱に余裕があった際に自動でコアクロックを上昇させることができる(CPUがCore i7 Extremeの場合はBIOS上で同機能の手動設定が可能)。

 CPU - チップセット間はQuickPath Interconnect(QPI)と呼ばれるインターフェイスに変更されており、帯域幅も最大6.4GT/sec(片方向12.8GB/sec、双方向25.6GB/sec)と大きく向上。キャッシュ構成は従来の2レベル構造から3レベル構造になり、容量はL1キャッシュ32KB×4(命令/データともに)、L2キャッシュ256KB×4、L3キャッシュ8MB(共用)になっている。

 発売されたラインナップは動作クロック2.66GHz、QPI 4.8GT/sec(片方向 9.6GB/sec、双方向19.2GB/sec)の最下位モデル「920」(実売価格3.3万円前後)と、同2.93GHz・4.8GT/secの「940」(同6.4万円前後)、同3.2GHz・6.4GT/secの最上位モデル「965 Extreme」(同11.5万円前後)の3種類だ(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

●チップセットの「X58」はSLI/CrossFire両対応
 マニア向け機能満載の製品が多数発売に

Core i7 Core i7
 また、同時登場した「X58」はCore i7に対応した初のチップセット。

 CPU側にメモリコントローラが内蔵されたことで、チップセット側にその機能がなくなり、主にグラフィックス用のPCI Expressインターフェイスを持つのみになった。Serial ATAやLAN、USBなどの機能を持つICH10シリーズがペアになる点は従来と同じだ。

 また、X58は、従来サポートしていたATI CrossFireに加え、NVIDIA SLIを新たにサポートした点も特徴。今回発売されたマザーボードも全てが2基以上のPCI Express x16スロットを備えており、複数ビデオカードの搭載への対応をうたっている。ただし、SLIには対応しないIntelのDX58SOや、3-way SLIケーブルが付属しない製品などもあるので、購入時は確認が必要だ。

 このほか、メーカーが独自にユニークな機能を付加した製品も多い。ASUSの「Rampage II Extreme」は、ジョイスティックのようなスイッチなどでオーバークロック操作が行なえる「TweakIt」をDIMMスロット付近に装備。さらに、CPUやメモリなど8ヶ所のテスター機能を持つという独自コネクタ「ProbeIt」も備えている。

 X58チップセット/マザーボードの詳細に関しては別記事や「今週見つけた新製品」を参照のこと。

●深夜販売は盛況、500人ほどの人出でにぎわう
 売れ筋は920と965

カウントダウン インテル社長と本社副社長
【カウントダウン】【インテル社長(左)と本社副社長(右)】
価格表 Core i7のプレゼン
【価格表】【Core i7のプレゼン】
 半ば恒例化している新CPUの深夜販売だが、今回は直前まで「新CPUの深夜イベント実施」という建前上のアナウンスが継続された。もっとも告知内容から見ても「バレバレ」だったのは明白。16日0時時点で500人以上がアキバに集合、カウントダウンやオークションなどの各種イベント、そしてもちろん深夜販売に参加した。

 ちなみにもっとも売れたのは最下位の「Core i7-920」(実売価格3.2万円ほど)だが、「最上位のExtreme 965も驚くほど売れた」(複数ショップ)そうで、複数のショップが完売状態。マザーボードも、ASUSのマニア向けマザーボード「Rampage II Extreme」やGIGABYTE「GA-EX58-EXTREME」など上位製品の売れ行きがよく、Rampage II Extremeは争奪戦ともいえる状態になっていた。

 深夜販売の実施ショップはソフマップ 秋葉原 リユース総合館ソフマップ 秋葉原 パソコン総合館クレバリー1号店TSUKUMO eX.TWOTOP秋葉原本店T-ZONE. PC DIY SHOPドスパラ秋葉原本店フェイス本店mouse computer秋葉原ダイレクトショップの計9店。

 また、BLESS 秋葉原本店TSUKUMO eX.は「16日(日)の開店時間を繰り上げ、10時から販売を開始する」と告知している。

 カウントダウンやイベントの詳細は深夜販売関連ニュースを参照のこと。

□関連記事
【2008年11月15日】Core i7の深夜イベントが16日0時実施
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20081115/etc_intelevpre.html
【2008年11月8日】Intelの新型CPU「Core i7」のデモがスタート
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20081108/etc_corei7demo.html
【2008年11月3日】いよいよ登場するNehalemこと「Core i7」シリーズ
 (多和田新也のニューアイテム診断室/PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/1103/tawada155.htm
【2008年10月25日】Core i7向けメモリが発売、DDR3 DIMM×3枚セット
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20081025/etc_corsair.html
【2008年10月11日】Nehalem対応のCPUクーラーが発売に
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20081011/etc_dynatron.html
【2008年1月19日】Wolfdaleこと45nm製造のCore 2 Duo登場、深夜販売も
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20080119/etc_wolfdale.html

Intel Core i7

[撮影協力:ソフマップ 秋葉原 リユース総合館ソフマップ 秋葉原 パソコン総合館クレバリー1号店TSUKUMO eX.TWOTOP秋葉原本店T-ZONE. PC DIY SHOPドスパラ秋葉原本店フェイス本店mouse computer秋葉原ダイレクトショップパソコンショップ アーク石丸電気 モバイル館(DOS/V工房)]

※特記無き価格データは税込み価格(税率=5%)です。

[ Back ]戻る  

Copyright (c) 2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.