SSDをキャッシュとして用いることでHDDのパフォーマンスを向上させるというビジネス向けのHDD高速化キット。Adaptec製のRAIDカードと組み合わせて使うユニークな製品。 HDDにSSDを組み合わせてHDDのパフォーマンスを向上させる仕組みの製品で、ランダムリードにおけるHDDのパフォーマンスを、ランダムリードに優れるSSDで補うというのがコンセプトのキット。アクセス頻度の高いデータをSSDに記録しておき、HDDに対してリード要求があった場合にSSDからリードするという仕組みだ。 これまでHDDの高速化は、複数のHDDをRAID構成にするなどして実現していたが、同社によれば、MaxIQ SSDを使用した場合のアプリケーションのパフォーマンスは、HDDのみを用いたシステムに比べて最大で5倍向上するという。また、資産/運用コストを削減できる点もメリットとしている。 キット内容は、MaxIQ SSD用にカスタマイズされているというIntel製Serial ATA接続2.5インチSSD「X25-E Extreme SATA SSD」の32GBモデル(以下X25-E)と、キャッシュ制御を行なう専用ソフトウェア。利用の際は同社製RAIDカードのAdaptec RAID 5Z/5/2シリーズが必要で、HDDとX25-E、RAIDカードを組み合わせることでシステムを構築できる。 今回の製品はストレージサーバやデータセンターなどのビジネス向けとあって高額だが、SSDをHDDのキャッシュとして用いるという発想はなかなかユニークだ。似たような技術を用いた安価な製品としてはSilverStoneから「HDD BOOST」が発表されているので、こちらも注目と言える。 □関連記事 【2009年9月10日】アダプテック、Intel SSDをリードキャッシュに利用する「MaxIQ SSD Caching」(Enterprise Watch) http://enterprise.watch.impress.co.jp/docs/news/20090910_313555.html 【2009年9月5日】SSDをHDDキャッシュとして使うアダプタが解説、現在開発中 http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20090905/etc_sstone1.html
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