【 2010年2月13日号 】 | |
Radeon HD 5570が発売、5670と同コア LowProfile最上位? 54xx〜59xxが出そろう |
Radeon HD 5600の下位シリーズ「Radeon HD 5500」がデビュー、Radeon HD 5570を搭載したPCI Express x16対応ビデオカードがMSIやGIGABYTEから発売された。実売価格は9,280円〜10.480円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。●5670の低クロック版、LowProfile最上位?
Radeon HD(以下HD)5500は、既存のHD 5600とHD 5400の中間に位置するシリーズ。HD 5570はHD 5670のクロックダウンモデルとも言える存在で、SP数400、ROP数8、テクスチャユニット数20といったスペックはHD 5670と同じだが、コアクロックが775MHzから650MHzへ、対応メモリが4GHzのDDR5から、1.8GHzのDDR3へそれぞれ低下している。ボードレベルの消費電力は最大42.7Wで、アイドル時9.69W。対応メモリはDDR3 1GB(128bit幅)。
ただ、クロックは低下したものの、カードサイズがコンパクトである点は大きなメリット。HD 5670搭載カードは隣接スロットを占有する大型の冷却システムを備えるものが多かったが、今回発売されたMSI製品はLowProfileサイズで、1スロットタイプの冷却システムを採用している。外部電源コネクタが省略されている点はHD 5670搭載カードと同じだ。
ただし、GIGABYTEのオーバークロックモデル「GV-R557OC-1GI」に関しては異なり、標準サイズのカードに隣接スロット占有タイプの冷却システムが搭載されている。ちなみに、この製品はコアクロックは通常より高い670MHzであるものの、メモリクロックは通常より低い800MHzという、変則的とも言える仕様になっている。
●Radeon HD 54xx〜59xxが出そろうさて、今回HD 5570搭載製品が発売されたことで、DirectX 11世代のHD 5900/5800/5700/5600/5500/5400シリーズのGPUが出揃った格好だが、ラインナップが非常に多くなったため、どれを選択するかが悩ましいところだ。
製品ごとに冷却システムの構造などが異なるため一概には言えないが、GPUの特性で判別するならば、圧倒的なパフォーマンスを持つHD 5900/5800と、省電力性をやや高めたHD 5700シリーズはゲームや3Dグラフィックスなどの用途向き、外部電源コネクタを省略したHD 5600はタワー筺体の省電力PC向きと言える。
さらに、LowProfileサイズ化したHD 5500はスリムタイプなどの省電力PC向き、ファンレス化したHD 5400は静音/小型PC向きといったところだろう。ただし、HD 5400は省電力化が進んだ一方で、SP数が80に大きく減少しているため(HD 5600/5500は400)、上位モデル並みのグラフィックス性能を求めるのは禁物だ。
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