【 2010年6月12日号 】
自作イベントがベルばらで開催、新製品展示やOCイベント
Athlon Neoの小型PCも展示
 PCパーツの展示やメーカー各社によるプレゼンテーション、OC大会などがある自作PC系イベント「2010 AKIBA PC-DIY EXPO 夏の陣」が12日(土)と13日(日)に開催されている。

 会場はベルサール秋葉原で、主催はTWOTOPやフェイス、パソコン工房などを展開する株式会社ユニットコム。

 イベントではIntelやAMD、マイクロソフト、ASUS、MSI、PowerColorなど20社以上が参加、COMPUTEXで展示された最新製品などを展示。ステージセッションでは最強パソコンを決める「P-1グランプリ」(賞金百万円)の告知や、女性/カップル向けの自作パソコン教室「女子自作パソコン部」、声優の松岡由貴さんなどを招いたトークショウ、オーバークロッカーのduck氏によるオーバークロックセミナー、オーバークロック大会「OCGP2010」の結果発表、各社の新製品発表会などが行われた。

 会場展示を中心に、イベントの模様をお伝えしよう。

  
Athlon Neoの小型PCや
裸眼立体視の液晶がデモ
   
 


●Athlon Neoの小型キットが展示

 まず、「自作」という観点で注目できるのがZOTACが展示したAthlon Neoの小型キット。

 これは同社の自作キット「ZBOX」シリーズの製品で、Athlon Neo X2 L325(1.5GHz/デュアルコア)とノートPC向けチップセットのRS780M+SB710を採用したもの。こうした小型キットはAtom系がほとんどのため、Athlon+Radeonコアというこの製品の構成は注目できる。

 対応メモリはDDR2-800のSO-DIMM1×1で、HDDは2.5インチ×1台を内蔵可能、IEEE 802.11b/g/nの無線LANや1000Base-Tの有線LANも搭載している。発売は6月中旬で、予価は28,000〜29,800円前後という。なお、Intel系のZBOXシリーズはこのほかにも多数発売予定で、Pentium SU4100やCeleron 743とIONを組み合わせた「ZBOX HD-ND21」「ZBOX HD-NS21」、Atom D510+NM10チップセットの「SD-ID10」が7月に発売される予定。

 このほか、ZOTACではZALMAN製クーラーを搭載したGeForce GTX 470/480カードも展示している。



●裸眼立体視の3D変換液晶がデモ
 450Mbps無線ルータ、Bluetooth V3.0製品も展示中

 また、プラネックスでは裸眼立体視可能な「3D変換ディスプレイ」や、450Mbps通信できる無線ルータのテスト基板、まもなく登場するBluetooth Ver3.0+EDR対応のUSBアダプタなど、興味深い製品を多数展示。

 中でも特に面白いのが「3D変換ディスプレイ」。これは裸眼立体視可能な7インチワイドのUSB液晶で、通常は2DのUSB液晶として動作、変換ボタンを押すことで表示画像を自動的に3Dに変換、立体視できるという製品。

 こうした製品の場合、まず「裸眼で立体に見えるのか」、そして「自動変換で立体に見えるのか」と2つのハードルがあるが、この製品は両者とも大きな問題はない印象。デモではリネージュIIのデモ動画が再生されていたが、3Dボタンを押すことで、普通に立体感を感じられた。解像度は800×480ドットで、3D時は同400×480ドット(2視点)。発売や価格に関しては「未定」(同社)とのこと。


 同社得意の通信機器としては、最大450Mbpsで通信できる高速無線ルータ「MZK-WG450MH」のテスト基板や、Bluetoothの新規格「Bluetooth Ver3.0+EDR」に対応したUSBアダプタを展示。

 前者は「これまで2アンテナ×150Mbpsだったものを、3アンテナ×150Mbpsに強化したもの」(同社)で、規格としてはIEEE 802.11nに準拠。開発終了は今秋予定で、その後認可が通り次第、発売するとのこと。予価は「9,800円が目標」で、対応USBアダプタも同時に登場する見込み。

 後者のBluetooth Ver3.0+EDRアダプタはBluetooth Ver3.0の新機能「FTP Browser」「Mobile Phone Sync」などに対応、無線LANとの干渉防止機能なども付加された製品で、通信速度は最大2.1Mbps。発売は7月ごろで、価格は2,000円前後という。なお、転送速度が24Mbpsまで向上するBluetooth Ver3.0+HS対応の製品はこれとは別に計画中とのこと。

 このほかでは、「FAT32のまま4GB以上のファイルを保存できる」というNASアダプタも展示。このアダプタを介して4GB以上のファイルを転送した場合、自動的に2ファイルに分割、アダプタ経由のアクセス時はそれを自動的に1ファイルにまとめてアクセスする機構になっているという。製品としてはDLNA準拠やiTunes Server機能などをウリとしている。


●Hydra 200搭載マザーをASUSが展示
 ゲーマーマザーなのにGPUもオンボード

 また、ASUSブースではGeForce/Radeonを混在させて性能強化を図れるLucid Hydra 200チップを搭載したX58マザーボード「IMMENSITY」を参考展示。

 これは変わったコンセプトの製品で、ゲーマー向けにもかかわらずRadeon GPU(モデル不明)をオンボード搭載、「ベンチマーク時などにパフォーマンス向上を図れる」(ASUS)という。ただし発売に関しては未定とのこと。

 なお、同じHydra 200を搭載したSocket AM3マザーボード「Crosshair IV Extreme」や「ミリタリースペック」をうたう高耐久X58マザーボード「SABERTOOTH X58」も「日本初公開」として展示中。これらに関しては国内発売も予定されている。

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□2010 AKIBA PC-DIY EXPO 夏の陣
http://event.unitcom.co.jp/

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http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20100605/etc_unitcom.html

ユニットコム

※特記無き価格データは税込み価格(税率=5%)です。