Core i7-2600のファンレスPCさえ自作できるという、ド迫力のファンレスPCケースキット。メーカーは韓国NOFANで、「Set A40」(ATX対応)と「Set A43」(microATX対応)の2種類が発売されている。 これら製品は、通気性重視のタワーケース「CS-30」または「CS-60」とファンレスの巨大CPUクーラー「CR-100A」、容量400Wのファンレス電源「P-400A」がセットになった「ファンレスPCケースキット」。 特に目立つのが円形の巨大CPUクーラーで、これは大人の手よりも巨大なもの。一般的な板状フィンではなく、針金状のフィン(内部は「ヒートパイプ状になっている」(国内代理店のアスク)という)とヒートパイプを使っており、一見、鳥かごなどを連想させる外見。「板状フィンではないため、持ちやすく、取り付けしやすかった」(ショップ)のも特徴。本体サイズは幅222×高さ132mm、重量783g。 対応TDPは最大100Wとされており、Core i7/i5やPhenom II X4なども利用できるという。対応プラットフォームはLGA1155、Socket AM3やLGA775、Socket 939/940など。 実際の冷却性能についてはオリオスペックがCore i5-2500などで、TSUKUMO eX.がLlanoなどで検証を実施。 前者では「CPU負荷100%の状態で10分間動作させた時のCPU温度は79〜84℃程度(室温24℃)で安定していた」という結果が、後者では「サイドパネルを開け、負荷率100%にした状態で65〜69℃前後」という結果が出ている。 このクーラーの大きさゆえ、一部拡張スロットが利用できなくなることも注意が必要。CPUソケットの位置にもよるが、マザーボードの1〜2番目のスロット(I/Oパネル側)を塞いでしまうことが多いようだ。また、メモリスロットについても「特に背が高いタイプは取り付けられない」(ショップ)とか。 このCPUクーラーについては単品発売の予定もあるが「入荷時期は未定」(ショップ)とのこと。 PCケースは、ATX用の「CS-30」(Set A40に付属)とmicroATX用の「CS-60」(Set A43)の2タイプ。いずれも上面や左右両側面に無数の穴が開けられており、前面にもメッシュパネルがついている。 ただし、この2種類で興味深いのが、ATX用のCS-30の方がサイズが小さく、価格もSet A40の方が5千円ほど安い点。 これは内部構造などの違いで、CS-30は電源をケース前側においた小型構造を採用しているのに対し、CS-60はマザー下方に電源を配置、その分ケースサイズが大きくなっているもの。また、デザインもATX用のCS-30はシンプルだが、microATX用のCS-60はやや凝ったものになっている。 なお、これらのケースにはケースファンを付けられそうな場所もあるが、内部には「塵がたまるので、冷却ファンを組み込まないこと」との注意書きがある。なお、この「冷却ファン」にビデオカードのファンが含まれるかどうかは不明。また、CPUクーラーの製品情報ではファンレスビデオカードと思しき製品のみが「互換性のあるビデオカードリスト」として掲載されている。 PCケースの本体サイズは高さ380×幅172×奥行き415mm(CS-30)または高さ425×幅180×奥行き425mm(CS-60)。 この他、搭載されている電源は80PLUS BRONZEに対応した容量400W品。筐体にはフィンも取り付けられており、冷却に配慮した様子が伺える。 □関連記事 【6月24日】ド迫力の「ファンレス自作セット」が7月発売、Core i7-2600さえファンレスOK、クーラー+ケース+電源セット http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20110625/etc_nofen.html 【7月8日】Llanoのファンレスデモが実施中、NOFANのケース利用 http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20110709/etc_nofen.html
|