「一度記録すれば永久に読み出せる」という高耐久性の新しい光学メディア「M-DISC」に対応したBDドライブ。メーカーはLG Electronics。 M-DISCは米Millenniataが開発した新タイプの光学メディア。 同社では具体的な使用素材は明らかにしていないが、「DVDなどの既存の光学メディアとは異なる耐熱性のある素材を使用しており、上書きによる消去や、自然界の影響によって破損することはない」と耐久性の高さをアピール、「一度記録すれば永久に読み出せる」という売り文句もうたっている。 M-DISCの構造は、基板にポリカーボネートを用いているところは従来のメディアと同じだが、有機色素による記録層と反射層を持たないのが特徴。 DVD-Rなどでは記録面の有機色素にレーザーを照射することで記録ピットを作成しているが、M-DISCでは「記録層に物理的な変更を加える事でピットを作成する。従来の光学メディアへの記録時より5倍強力なエネルギーを用いて、恒久的な“彫刻”を施すので、温度や湿度、日光の影響を受けない」(同社)という。 なお、M-DISCへの記録時には対応ドライブが必要だが、記録済みのM-DISCの読み出しについては「一般的なDVD+R/RW対応ドライブで可能。2005年以降に製造されたほとんどのBDドライブやDVDドライブで読み出せる」(同社)としている。 WH12LS39は、そのM-DISCへの記録に対応したSATA接続のBDドライブ。 付属のマニュアルでは、M-DISCへの4倍速記録と、M-DISCからの12倍読み出しに対応するとされており、さらに「M-DISC(DVD+R SL)」という記述もある。なお、光学メディアの「推奨メーカー」の欄では、M-DISCについては「Millenniata」とだけ書かれており、他のメーカーは記されていない。 ただし、現時点ではM-DISCの店頭販売は確認されておらず、この製品が持つM-DISCの機能は実質的には使用できない状態。なお、ショップでは、M-DISCの入手方法や入荷時期などについて、とくにアナウンスはしていない。 また、今回のバルク品にはライティングソフトが付属しているが、このソフトがM-DISCに対応しているかどうかなどは確認できなかった。 他のメディアへの記録速度は、BD-R 12倍、BD-RE 2倍、DVD-R 16倍、DVD-RW 6倍、DVD-RAM 12倍、CD-R 48倍、CD-RW 24倍など。
□M-DISC(Millenniata) http://millenniata.com/m-disc/
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