【 2012年7月6日 】 | |
「4K2Kで6画面出力」をうたうビデオカードが発売に 横並びなら2万4千ピクセル? |
4K2Kでの6画面出力が可能というハイエンドのマルチディスプレイ対応ビデオカード「FirePro W600」がACUBEから登場、Mini DisplayPort−DVI変換ケーブル付属モデル「FPW60-2GERWC」が販売中だ。
実売価格は99,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
●4K2Kで6画面、8K4Kも出力可
FirePro W600は、AMDが6月に発表した業務用GPU「FirePro W600」を搭載したPCI Express 3.0 x16対応ビデオカード。GPUのFirePro W600は、ディスプレイ装置などを用いた電子看板「デジタルサイネージ」向けとされた28nmプロセス製造の製品で、搭載カード1枚で最大6画面出力に対応するほか、2枚のカードを同時使用することで最大12画面出力も可能とされている。
ビデオカードのFirePro W600は、映像出力端子としてMini DisplayPort 1.2を6基装備。DisplayPort 1.2接続時は、フルHD(1,920×1,080)を上回る解像度の4K2Kでも6画面同時出力が可能で、さらにその上の8K4Kでの表示も可能とされている。
なお、4K2Kの解像度は一般的には3,840×2,160ドットを指すが、FirePro W600カードの製品情報では、DisplayPort 1.2接続時の最大対応解像度は4,096×2,304ドットとされている(DisplayPort 1.1a接続時は2,560×1,600ドット、DVI接続時は1,920×1,200ドット)。また、8K4K表示は、DisplayPort 1.2対応ディスプレイを4基用いた場合に可能という。
ちなみに4,096×2,304ドット×6画面を全て横に並べると、計算上、総ピクセル数は24,576×2,304ドットになる。配置や利用方法になんらかの制約がある可能性も考えられるが、広い画面が欲しい向きには気になる数字と言えそうだ。
ただし、4K2K(3,840×2,160ドット)対応ディスプレイは、東芝の55インチ液晶テレビ「REGZA 55XS5」など少数が発売されている程度。単体で8K4K(7,680×4,320ドット)に対応するディスプレイについては、CESなどの展示会に試作機が出展されている段階で、一般向けの製品化はなされていない。
FirePro W600カードの主なスペックは、搭載メモリがGDDR5 2GB、最大消費電力が75W以下、カードサイズが167.64×112mm。
FPW60-2GERWCにはMini DisplayPort−DVI-D変換ケーブル6本が付属。このほか、変換ケーブルが付属しないモデル「FPW600-2GER」がラインナップされている。
□FirePro W600(エーキューブ)
http://www.acube-corp.com/products/firepro-3d-graphics/fireprow600.html
□FirePro W600/プレスリリース(Advanced Micro Devices)
http://www.amd.com/jp/press-releases/Pages/amd-firepro-digital-signage-2012june13.aspx
http://www.amd.com/us/products/workstation/graphics/firepro-display-wall/w600/Pages/w600.aspx□関連記事
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http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20120510_531295.html
【2012年1月16日】CES特別編 2012年は4K2K元年か?(西川善司の大画面☆マニア/AV Watch)
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http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20100403/etc_amd2.htmlACUBE FirePro W600 [撮影協力:ツクモパソコン本店]