トラックボール型PC？

HDMIコネクタ搭載

　HDMIでTVに直結、Android PCとしてそのまま動く、ユニークなトラックボールが現れた。

　いわば「トラックボール型PC」とでも言えそうなデバイスだが、残念ながら非売品。「2段スライド・4段変形の変態Xperia PLAY」などを制作した三月兎2号店のスタッフ、原田氏が独自に改造したもので、今のところ店頭展示/デモなどの予定はないという。

●スティック型Android端末をトラックボールに内蔵

内部	HDMIケーブル（左）と電源入力（右）
ベースになったAndroid 4.0 mini PC	ACアダプタとHDMIコネクタ。ACアダプタについては「現在販売している製品は国内向けの小型のものになっている」（ショップ）そう
CPU部のヒートシンク	通風口とPC接続用USBコネクタ
右側面	左側面
裏面	コネクタ部分

　トラックボールからはHDMIケーブルが直接出ているほか、AC電源入力コネクタも用意。HDMIケーブルをTVなどに接続、ACアダプタから電源を供給することで「トラックボールPC」が動作する。もちろん操作はトラックボールだ。

　この改造品、「ネタとして思いついて6時間で作ったので、細部の作りは荒い」（同氏）ものの、元々の製品が持っているPC接続用USBコネクタを側面にそのまま用意、さらに外部デバイス（キーボードなど）接続用のUSBコネクタまで用意されている。

　この外部デバイス用コネクタは、USBハブ基板を別途調達、やはり内蔵したもの。接続的には、Android端末部 - トラックボール間のUSBインターフェイスに挟まれるかっこうになっており、これをさらに強化、有線LANを内蔵する計画もあったという。

　ちなみに、このAndroid端末は、CPUが1.5GHz動作のため「思ったより発熱する」（同氏）そう。今回の「トラックボールPC」では、CPUに薄型ヒートシンクを設置、トラックボール筺体に通風口を追加するなどの冷却対策も行われている。

●「TV直結マウス」の可能性も？

　こうした改造については、「本当はマウスでやりたかったが、内部空間が意外に狭く、無理だったのでトラックボールにしてみた」（同氏）とか。

　今回のトラックボールでも内部空間が手狭だったそうで、内部の支柱を切り除き、トラックボール用基板の固定場所を変えるなど、細かい工夫がされている。改造に使った工具はニッパーやハンダごて、ホットボンドなどで、Android端末とトラックボール以外にかかった経費はヒートシンク（200円）やUSBハブ（680円）程度という。

　なお、スティック型Android端末については、今週、より小型の「C77 Smart Android 4.0」（Cortex-A5 1GHz）も同店で発売されている。これを使えば収納できるマウス/トラックボールが増える、といった可能性も考えられる。

　「キーボードPC」というのはこれまでにも複数発売されていたが、「トラックボールPC」あるいは「マウスPC」というのは、まず聞かなかったコンセプト。制作した原田氏も「誰かがもっと上手く作って、できれば製品化もして欲しい」と話しており、そのうち本当に発売される、ということもあるかもしれない（？）

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トラックボールPC

[撮影協力:三月兎2号店]