日本AMDによる自作ユーザー向けのイベント「秋のAMD祭り　〜新世代APU発売（前）記念イベント〜」が29日（土）に実施、日本AMDやマザーボードメーカー各社がアピールを行った。会場はアキバナビスペース。

　イベントでは、10月2日19時に発売されるとみられるAMDの新型APU「Trinity」がアピールされており、実質的にはTrinityの発売記念イベントといえそうだ。

●新ソケット「FM2」を採用、CPU/GPUともパフォーマンス向上
　「次世代CPUもSocket FM2で」

	森本竜英氏
スライドでは「最大」とあるが、「実際にはそれ以上に性能が上がる」（森本氏）のだという	アーキテクチャの概念図
ダイの解説	次世代CPUでもSocket FM2を利用するという
MSIは「外部クロックジェネレータ搭載」をアピール	会場では「AMD A」焼印入りコースターが配布されたが、これは会場での手作り

　Trinityでは、プロセスルールこそ32nmで変わらないものの、CPUコアをStarsから2コア1組のPiledriverに、GPUコアもRadeon HD 6000系から同7000系にそれぞれ刷新、CPUパフォーマンスで25％以上、GPUパフォーマンスで40％以上高速化、ワット当たりパフォーマンスではLlanoの2倍以上にもなると説明した。

　また、Trinityでの大きな変更点が対応ソケットの変更。これまでのSocket FM1とは互換の無いSocket FM2に変更されているが、これについては、「どうしても変える必要があった」（同氏）と説明。しかし、Socket FM2では長期的にソケットを使い続ける戦略になり、「次の（世代の）CPUも同じソケットを使う事が確定している」（同氏）という。

　このほか、ハードウェアでのメディアエンコーダーを内蔵したことやDisplay Portへの対応などもアピール。低消費電力モデルについては、（当初のデスクトップ版にはないものの）17〜35W版も存在すると説明している。

　ちなみに、MSIのセッションでは、同社マザーボードの特徴として「あえて外部クロックジェネレータを使うことでオーバークロックの可能性を底上げしている」と説明。これから考えると、TrinityではクロックジェネレータもCPUに内蔵されたものと思われる。

●ラインナップは6種類、価格は1万8千円以下？

ラインナップ	ラインナップ上位はA10シリーズ
	愛真田 心のコスプレ？？

　価格に関しては「発売まで公開できない」としたものの、「1万8千円」という来場者予想に対し、笑顔で「大きく裏切ることができるんじゃないかと思っています」と示唆。価格に関してはこれを下回ることになるようだ。

　このほか、AMDではAMD製APUの活用を進める方策として、ソフトウェア紹介サイト「AMD AppZone」も公開、日本語版も10月上旬までにオープンするという。このサイトでは、AndroidアプリをPC上で動作させる「BlueStacks」なども紹介、これを利用することでAndroidゲームをPCで動作、しかもアクセラレートさせて利用することができるという。

　なお、会場で展示されたマザーボードは、ASUS、MSI、GIGABYTE、ECS、ASRockの各製品。これらには、新チップセット「A85X」搭載モデルやMini-ITXモデルなども含まれる。各製品の写真などについては別記事を参照のこと。

□デスクトップPC向けAPU一覧（AMD）
http://www.amd.com/us/products/desktop/apu/mainstream/Pages/mainstream.aspx#7
□AMD AppZone
http://www.amd.com/appzone
□BlueStacks
http://bluestacks.com/

□関連記事
【2012年9月27日】AMDデスクトップ版Trinityベンチマークプレビュー（PC Watch）
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/feature/20120927_562561.html
【2012年9月25日】AMDの新型APU「Trinity」が10月2日に登場？販売予告が始まる
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20120929/etc_night.html
【6月7日】AMD、デスクトップ向け“Trinity”のSKUを公開（PC Watch）
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20120607_538460.html

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