1998年3月14日号
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BeOS for Intelのデモ開始!3月末にも店頭に
PowerPC版に続いてようやくIntel版がデビュー
【デモ風景】 | 【BeOS for INTELデモ中】 |
【実行画面】 | 【CPUレベルメーター】 |
BeOSとは、移植性や安定性を考慮してマイクロカーネルのアーキテクチャを採用し、完全なマルチタスクとマルチプロセッサに対応したまったく新しいOS。オリジナルのGUIを持っていることも特徴の一つで、Appleのスピンアウト組が新たに会社をおこして開発したことで知られている。つい最近ではAppleの次世代OS RhapsodyがBeOSをベースにしたものになるのではないかと騒がれたことことが記憶に新しい(実際にはそうはならなかったが)。アキバでは、やはり同店が'96 8月にBeOS + BeBOXの環境で展示したのが最初のデビュー。それからPowerMacintosh版へと移植されて販売が始まり、そして今になってやっとIntel版が登場する、というわけ。
デモマシンは、ASUS P2L97-DS、Pentium II 266MHz×2、64MB SDRAM、MGA MillenniumII AGP 8MBという構成。BeOS for Intelはまだハードウェアの対応が弱く、例えばビデオカードに関して言えば、AGPバスは使えるもののMillenniumII、S3 Trio 64、S3 ViRGE、Cirrus GD5434といったあたりの製品にしか今は対応していない。HDDインターフェースもIDEのみで、SCSIは将来的にAdaptec製のカードがサポートされる予定になってはいるものの、今は使えない。対応ハードウェアについてはBeが用意しているFAQに詳しく、対応するチップセットやプロセッサ、サウンドカードなどの情報も掲載されているので参考になる。これからBeOSを試してみたいという「OSヲタク」な人は、今のうちにみておくことをおすすめする。
対応アプリケーションソフトや情報が少ないという問題もあるが、すでにBeBOXとPowerMacintosh版のユーザーによって日本語による情報ページがいくつか存在しているので、ここを頼りにすることができる。BeOS for Intelのインストールレポートなども含めて貴重な情報を多く掲載している「Be遠鏡」というページが、特に参考になりそうだ。現在公開されているBeBOX、PowerMacintosh用の日本語環境関連のソフトのIntel対応はまだ未知数とはいえ、海外製のソフトが続々Intel対応版となってリリースされており、こちらも期待が持てそう。
BeOSのPowerMacintosh版が発表された際には、雑誌を利用した無料配布も行われたが、Intel版に関してはビジネス優先ということで見送る方針とのこと。とりあえず試したいという人も、店頭で購入する必要がありそうだ。価格は今のところ未定。BeOS for Intelのデモは、過去にも海外でのイベントで何度か行われた程度で、日本での一般公開デモは初のはずなので、興味のある人は実際に店先に足を運んでみるといい(同店では、現段階では電話やメールによるBeOS for Intelに関する問い合わせは受け付けていない)。
少なくともWindows 95/NTシリーズはもちろん、OS/2やPC-UNIXにも飽きてしまったという人は、もう次はBeOSしかない。
□Be
http://www.be.com/
・The Be FAQs(BeOS for Intel)
http://www.be.com/support/qandas/faqs/faq-0422.html
□Be遠鏡(BeScope)
http://www.public.iastate.edu/~hiro/BeScope.html