1998年8月8日号
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そのほか今週気になった新しいモノ/動き
中でも注目すべきはCARDEXPERT 128ZXで、なにしろ価格がめっぽう安い。扱っているパソコン工房秋葉原1号店では、4MB版が9,800円で、8MB版が11,800円となっている。8MBでこの価格というのは、価格で大攻勢をかけているi740ビデオチップ搭載のビデオカードに続く安さ(i740のビデオカードは下がる一方で、今では最安で8,500円という製品もある)RIVA 128ZXも、もともと前身のRIVA 128の改良程度で、さほど大きく中身が変わっているわけではなく、本命視される次のRIVA TNTがそろそろ出荷と言われていることからも、このあたりの位置付けの製品に採用されて出てくるのも当然といえば当然か。ちなみに、同店によるとこの価格は特価というわけではなく、仕入れ値から考えても妥当な売価とのこと。また、ほかの複数のショップからも、同じ製品を同様の価格で販売する予定があることを確認している。
まさに激戦のビデオチップ業界を象徴するような展開ではある..。ほかのメジャーベンダー製カードとの価格差は、おそらくメモリチップやドライバのチューン度の違いなどによるのかも知れないが、細かいことを気にしないのならば、こんな激安最新ビデオカードを使ってみるのもいいかも知れない。
□GAINWARD(CARDEX)
http://www.gainward.com.tw/
・CARDEXPERT 128ZX
http://www.gainward.com.tw/products/cardexpert128zx.htm
[撮影協力:パソコン工房秋葉原1号店とツクモパソコン本店IIとフジオン パート4]
といっても、まったくの新製品というわけではなく、Aladdin Vチップセット搭載のマザーボードでは定番のMicrostar MS-5169が新リビジョンでサポートしたもの。マザーボード上にあるシルク印刷が「MS5169 VER:2.1 AL9」とある製品がその新リビジョンのタイプで、現在アキバではピーシーアドバンスド4丁目店やA-Masterなどで販売されているのを確認している。ほかのショップの在庫でもこの新リビジョンになっている可能性はあるが、なにしろ外箱にはリビジョンの記述がなく、実物を確認するか、ショップ側がきちんと案内を出していない限りは見分けがつかない。購入の際には必ずショップ側に確認するのが良さそうだ。MS-5169の今現在の相場は、14,000円前後と登場当時と比べるとかなり安くなっている。
実のところ、ほかにも複数の製品でマザーボード上に95MHzのシルク印刷がなされているものや、マニュアルに95MHz設定のあるものを確認しているのだが、これらは今のところ代理店側の公式アナウンスのないものや、実証テストがなされていない製品のため、ここでの紹介は省くことにする。
□Microstar
http://www.msi.com.tw/
・MS-5169
http://www.msi.com.tw/product/5169/5169.htm
[撮影協力:ピーシーアドバンスド4丁目店とA-Master]
P2DGRは7月第4週にぷらっとホームが1枚だけ販売して以来、しばらくその姿が見られなかったが、今週は同店で再入荷したほか、USER'S SIDE秋葉原店とコムサテライト1号店でも販売が始まっている。現在販売中の製品には、Single CPUの環境で利用するためのSlot 2用ターミネーターが付属している。
Slot 2対応のCPUであるPentium II Xeonのデビューはまだだが、先週から予約を始めたA-Masterには予約を入れた人が数人現れているそうで、そのうちの一人はなんとマザーボードの購入もまだだというのに512KBキャッシュ版を4つも予約していったそうだ。かくも、アキバには最速CPUを欲しがる人が集まるとのだといういい証明か。
とりあえず、Slot 2のマザーボードが出まわり始めたのはXeon登場間近の証といえそうだ。
□SUPERMICRO
http://www.supermicro.com/
・P2DGR
http://www.supermicro.com/products/motherboards/440GX/S2DGR.htm
[撮影協力:USER'S SIDE秋葉原店]
このところメモリの価格がジワジワと上昇する傾向で動いているが、今週はその傾向がさらに強まり、特にSDRAMやPC/100対応SDRAMでかなり目立った値上がりが見られた。詳しくは「メモリ最安値情報」を参照していただくとして、最安値よりも平均価格で大きく上昇しているのが気にかかる。
大口需要のメモリチップ相場も上昇しているということから、自然な流れとはいえ、それでもアキバのショップ関係者の間では「一時的なものではないか」との見方が強い。基本的に、過去の例が示しているように、正月、旧正月、ゴールデンウィークなど、長期の休みが入る時期となると、たいていメモリの価格は上昇することになっている。メモリの価格変動は様々な要因が絡み合っているため、一概には言えないものの、今回も「お盆休み」にからんでのものではないか、と経験則的に見ている人が多いようだ。
しかしながら、週明けから卸し価格が一部で実際に急騰しているのは紛れもない事実で、対応に追われているというショップの仕入れ担当者は多い。メモリの購入を考えている人にとっては、今は判断が難しい時だ。