【 1999年7月10日号 】

号外まで出た「Office 2000」発売の一大キャンペーン

Office 2000Office 2000
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 アキバはボーナス商戦の真っ最中で、あちこちで派手なキャンペーンが実施され、特に発売日に合わせて始まったOffice 2000のキャンペーンは一際目立った存在になっていた。

 9日(金)から発売されたOffice 2000は、基本的にビジネス用途の製品とはいえ、PC本体や周辺機器を除くと、最近では珍しく確実に売れる高額商品とあって、売る側の気合の入れ方は尋常ではない。街中にOffice 2000ののぼりが立ち、大型店はほぼ例外なく店内や店先で特別販売スペースを設け、入り口や店の外壁に巨大なOffice 2000のパネルを張るなど、まさにOffice 2000一色といった様子。

 発売元のマイクロソフトも相当な力の入れようで、街のあちこちにOffice 2000のキャンギャルが出没、そのうち数人はどういうわけか、Office 2000と交通安全の文字が入った黄色い旗を使って交差点で交通誘導まで始め、まるで学校の通学路状態。また、マイクロソフトが制作した広告特集号として、一面に「話題騒然!Office 2000!!」と大きな見出しのついた朝日新聞の号外(に見せかけた広告)まで配られた。

 大型店各店は購入者向けのキャンペーンも行っており、LAOXは抽選でラスベガス旅行や割引券をプレゼント、ヤマギワはCD-ROMとマグカップとミスタードーナッツ秋葉原店で使えるドーナツ券をもれなくプレゼントし、ソフマップとツクモはオフィシャルガイドブックのプレゼントなどを実施。T-ZONEはドリームキャストがあたる抽選会を開いていた。そして、驚くべきことに、マイクロソフトはアキバの名物ラーメン店のじゃんがららぁめんともタイアップし、指定の6社9店舗でOffice 2000を買った人にスクラッチカードを渡し、これに当たりが出ると、角肉や煮玉子やめんたいこなどが入った「全部いりラーメン」が一杯無料で食べられるというキャンペーンまで実施。これにはOffice 2000に興味のないPCパーツ系のショップ店員でも「おお」と感嘆の声をあげ、アキバならではのやり方だと感心していた。

 さて、売れ行きの方はどうかというと、不況のせいなのか、以前のOffice 98発売時ほどの盛り上がりは感じられない。Office 98のときは、店先の特設販売スペースに積み上げられたパッケージも次々となくなっていったものだが、今回はかなりペースが遅い様子で、アキバを歩いてもOffice 2000を手にして歩く人は以前ほど目立たない。T-ZONE本店が9日(金)に行った深夜0時販売では10人しか購入者がいなかったという例もあり、今回ばかりは売る側と買う側に大きな温度差があるようだ。実際のところ、Office 2000はビジネス色が濃く、パッケージも大きくて高額なため、急いで購入するというよりは、会社でまとめて購入する例や事前の予約販売などで注文する人が多かったようだ。

 それにしても、今回のキャンペーンは盛大で大いに目立っていたのは確か。次に控えているWindows 98 Second EditionやWindows 2000の発売時にはどんな光景が展開されるのだろうか。

□Office 2000(マイクロソフト)
http://www.microsoft.com/japan/office/default.asp


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