【 1999年7月31日号 】

Windows 98 SECOND EDITIONの販売スタート
英語版リテールパッケージと日本語版OEM用の2種類

Win98 SE(OEM)表Win98 SE(OEM)裏
【Win98 SE(OEM)表】【Win98 SE(OEM)裏】
Win98 SE英語版Win98 SEプロパティ
【Win98 SE英語版】【Win98 SEプロパティ】
新旧価格差12,100円が最安値
【新旧価格差】【12,100円が最安値】

 さまざまなバグfixのほか、一部新機能も加わったWindows 98の最新バージョン「SECOND EDITION」が国内でも流通し始めた。現在入手可能なのは英語版リテールパッケージと、日本語版OEM用の2種類。

 新ハードウェアへの対応項目もあり、自作PCユーザーは要チェックのOSだ。

32bit OSへの「中継ぎOS」第1弾

 Windows 98 SECOND EDITION(Win98 SE)は、Windows 98に対するバグFixや新機能を含むMicrosoftのコンシューマー向けOSの最新バージョン。Microsoftのコンシューマー向けOSのロードマップ(現時点での)からすると、これはWindows NTベースの完全32bit OSに移行するまでの「中継ぎOS」第1弾で、このあとにもさらにWindows 9xのマイナーバージョンアップ版がリリースされる計画になっている。

 Win98 SEはOSとしての実質的な変更内容をみると、これまでにも行われていた「OEM Service Release(OSR)」でのマイナーバージョンアップに近い。ただし、OEM向けのリリースのみに限られていたOSRと違い、店頭でのパッケージ販売も行われ、アップデートCDの有償配布も行われるなど、一般向けに広く出荷されるという点で「商品としての性格」はまったく異なり、あくまでもMicrosoftのコンシューマー向け最新版OSとして大々的に売り出される(日本語版のリテールパッケージ発売は9月初旬の予定)。

新ハードウェアのサポートや機能追加が目玉

 バグfixはともかく、気になるのは新ハードウェアのサポートや機能追加の点。ハードウェア関連では、Ultra ATA/66サポート、IEEE1394とUSBサポートの拡張、Windows 2000との共通ドライバであるWDMドライバの充実、各種新ドライバの追加、DirectX7リリース時の新機能サポート、ACPI全面サポートなどの点が要注目。新機能の点では「インターネット接続の共有」が一番の目玉。これはPCにルーターの役目を持たせる機能で、DHCPとIPアドレス変換をサポートしているため、1台のPCにつながっているモデムやTAを、LANでつながっているほかのPCと共有して同時接続することができる。市販されているダイアルアップルーターの役目をそのまま実現すると考えるとわかりやすい。

 Win98 SEにはこうした新機能と新ハードウェアのサポートのほか、これまでリリースされてきた細かなバグfixのアップデート、IE 5.0やOE 5.0、Windows Media Player 6.1、Windows NetMeeting 3.0、DirectX 6.1などの拡張ソフトウェアが全て含まれている。

OEM版の価格は実質1万円半ば

 アキバで現在入手可能なWin98 SEは英語版のリテールパッケージと、日本語版OEM用の2種類。前者はぷらっとホームで29,800円で販売中。後者は今週になって各PCパーツショップに続々と入荷しており、これまでどおり単体販売ではなく、マザーボードもしくはHDDとのセットで販売される。実売価格は1万円半ばが中心だが(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)、中には12,100円という非常に安い価格をつけているショップ(ZOA 秋葉原本店)もある。また、従来のWindows 98とWin98 SEで価格差をつけている例もある。このほか、実際に入荷していながら特に大きくアピールしていないショップもあり、基本的に従来のWindows 98 OEM版の在庫がなくなった時点でWin98 SEに切り替えるという方針のショップが多いようだ。どうしてもWin98 SEを指名買いしたいという場合は、Win98 SEの販売を明示しているショップに直接行くか、購入前にショップで必ず確認するのがよさそう。

 Win98 SEの環境を手に入れるには、新規購入のほかにも、Windows 98をWin98 SEにアップデートするCD-ROM「Microsoft Windows 98 SECOND EDITIONアップデートCD日本語版」の有償配布を受けるという手もある(ただし発送は8月20日以降)。また、バグfixの修正モジュールのみをまとめた「Microsoft Windows 98サービスパック1」のダウンロードサービスとCD-ROM有償配布も始まっているので、こちらも要チェック。ただし、 サービスパック1をあてるだけでは、Win98 SEでの新機能や新ハードウェアサポートの部分は入らないので、この点はよく頭に入れておく必要あり。

 Windows 2000日本語版のβ配布も間近ということもあり、最新パーツで固める自作ーザーにとっては、この夏はOSの変更チェックで一喜一憂する時期になりそうだ。

□Microsoft Windows 98 SECOND EDITION アップデート CD 日本語版」受付
http://www.microsoft.com/japan/win98/updatecd.htm
□Windows Updateサイト
http://windowsupdate.microsoft.com/

[撮影協力:ツクモパソコン本店IIぷらっとホームZOA 秋葉原本店OAシステムプラザ東京本店]


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