FSB 133MHz対応Pentium IIIの正式デビューも盛り上がらず
i810Eチップセット搭載マザーの販売もなし
【リテールパッケージ】 | 【価格】 |
【ヒートシンクが厚い(左が新)】 | 【新旧600MHz】 |
【早く対応マザーボードを…】 | 【ナニで使おう?】 |
【i820延期のお知らせ】 | 【動作確認マザーあり】 |
●盛りあがりに欠ける正式デビュー
27日(月)から販売開始となったのは、Pentium III 533B MHz(133MHz×4)とPentium III 600B MHz(133MHz×4.5)。いずれもIntel製のCPUだけあって、在庫ショップは確認できただけで約30店にものぼっている。しかし、実売価格にはバラつきがあり、533B MHzは37,970円~47,800円、600B MHzは64,800円~78,800円となっている(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
複数のショップの話によると、やはりi820チップセットのトラブルによる発表延期の影響は大きく、今のところほとんど売れていないという。i820チップセット搭載マザーボードとRIMMの同時デビューがなくなったことにより、現状で新Pentium IIIの目新しさはFSB 133MHz対応という1点のみでしかなく、そのFSB 133MHzですらも、多くのパワーユーザーにとってはクロックアップで体験済みの世界であり、DIY市場にとっては事実上ほとんど新味がないというのが実状。「どうやったら売れますかねぇ」とは、ある店長の悩みの弁。
IntelからはFSB 133MHz対応のi810Eチップセットが同時発表になっているとはいえ、これはあくまでも拡張性のない統合型製品であり、そのうえこのi810Eを搭載したマザーボードすらも発売されていない。サンプル品として、ツクモパソコン本店IIにMicrostar製のi810Eチップセット搭載マザーボード「MS-6183」が展示されてはいるものの、発売日はまだ「未定」という。
アキバでは通常、新CPUが発売されると各ショップの店頭に大きな張り紙が出るなど、派手な動きが見られることが多いが、今回はそれもほとんどなく、売る側も今のところ大きな期待はかけていないようだ。
●Apollo Pro 133チップセット搭載マザーに注目?
ショップでは、この新Pentium IIIを売るための材料として、Apollo Pro 133チップセット搭載マザーボードに焦点をあてる動きがあり、AOpen AX63Proなどを「FSB 133MHz対応!」と改めて店内で紹介しているケースがいくつか見られた。また今週は、SOLTEKからAGP 4x対応のApollo Pro 133Aチップセットを搭載したマザーボード「SL-67KV」も発売されており、これらと組み合わせて使うというのが、今のところ考えられる現実的な楽しみ方のようだ。i820のリリース延期によってVIAのチップセットに思わぬスポットライトが当たった格好だが、これは大手PCメーカーでも同様なようで、MicronからはApollo Pro 133AチップセットとPentium III 600B MHzの組み合わせによるPC「Millennia MAX」が発表されている。
Apollo Pro 133とApollo Pro 133Aが新規格のメモリとしてVC SDRAMをサポートしているのは承知のとおり。Pentium III 600B MHz+i820マザーボード+RIMMのシステムに期待していたという人は、代わりにPentium III 600B MHz+Apollo Pro 133(A)マザーボード+VC SDRAMという新しい世界に飛びこんでみるのも一つの手かも知れない。
□プレスリリース(インテル)
http://www.intel.com/pressroom/archive/releases/dp092799.htm
http://www.intel.co.jp/jp/intel/pr/press99/990928a.htm
□Millennia MAX(Micron Electronics)
http://www.micronpc.com//smallbiz/desktops/millmax/
[撮影協力:パソコン工房秋葉原3号店とOVERTOPとフェイスとコムサテライト2号店]
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