Radeon HD 6990発売、デュアルGPU構成
[3/12号]
Radeon HD 6000シリーズ最上位のデュアルGPU「Radeon HD 6990」を搭載した製品がSAPPHIREから発売された。実売価格は7万8千円前後(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

Radeon最高性能の製品だが、長さ300mm超という巨大カードである点や、最大消費電力が375Wと高い点には注意が必要だ。

●Radeon HD 6970×2に近い構成
「OCスイッチ」も搭載

Radeon HD 6990はRadeon HD 6000シリーズ初のデュアルGPUカード。

基本構成は、シングルGPUのRadeon HD 6970を2基搭載した状態に近いが、コア/メモリクロックはRadeon HD 6970よりも低く、動作クロックはRadeon HD 6970のコア880MHz/メモリ5.5GHzからコア830MHz/メモリ5GHzに下げられている。

主なスペックはSP数3,072(1,536×2)、テクスチャユニット数192(96×2)、ROPユニット数64(32×2)、搭載メモリがGDDR5 4GB(2GB×2)、クロックはコア830MHz/メモリ5,000MHz。消費電力はピーク時375W。演算能力は5.1TFlops。

また、コアクロックを上昇できる「オーバークロックスイッチ」が基板上にあるのも特徴。これは、CrossFire用コネクタ付近についており、スイッチを切り替えるとコア電圧が1.12Vから1.175Vに上昇、コアクロックが(Radeon HD 6970と同じ)880MHzになる。オーバークロック時の最大消費電力は450Wと非常に高くなり、しかも使用後は保証がなくなるが、なかなか興味深いギミックといえる。なお、なお、スイッチには封印シールが貼られている。

今回確認したSAPPHIREの製品は、リファレンス品と同じデザインのもの。

2スロット分の厚さの冷却システムのほか、8ピン×2の外部電源端子を基備えている。搭載している映像端子はDVI(1基)とMini DisplayPort(4基)で、Mini DisplayPort - DVI変換アダプタ/Mini DisplayPort - DisplayPort変換アダプタ/Mini DisplayPort - HDMI変換アダプタなどが付属している。

最速クラスの「シングルカード」ではあるが、長さが300mmを超える巨大サイズである点や、消費電力が375W(オーバークロック時450W)と高い点を考慮すると、組み合わせるPCケースや電源ユニットの選択には注意が必要だろう。


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※上記価格は編集部独自調査によるものです。この価格で販売されることを保証するものではありません。
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