クアッドコア版Phenomの新モデル「Phenom II X4 960T Black Edition」が発売された。従来のクアッドコアモデルにはないTurbo Coreのサポートがうたわれているほか、ショップによれば「BIOS設定で6コア化も可能」という。実売価格は11,000円前後(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
●非公式ながら“6コア化”が可能
Phenom II X4 960T Black Editionはクアッドコア版Phenomの新モデル。従来モデルにはないTurbo Coreのサポートがうたわれているのが大きな特徴で、通常クロックは通常3GHz、Turbo Core時3.4GHzとされている。キャッシュ容量は合計8MB。
さらに、非公式ながら6コア化が可能という点も特徴。複数のショップがテストを行なったところ、一部のマザーボードでBIOS設定を行なうことなどで、動作コア数を通常の4から6に増やすことができたという。
現時点で、ショップが6コア化を確認したマザーボードはASRockの「890GX Extreme4」、ASUSの「M5A88-V EVO」、GIGABYTEの「GA-990FX-UD3」の3製品。
●6コア化成功の確率は低め?
890GX Extreme4で6コア化し、OSの起動まで確認したのはドスパラパーツ館で、「BIOS上で『ASRock UCC』を有効にすることで6コア化できた。CINEBENCHの動作も確認した」という。なお、CPUの名称は、CPU-Z(Ver.1.57)では「AMD Phenom II X6 1605T」、AMD OverDriveでは「AMD Processor Model Unknown」と表示されたという。
M5A88-V EVOについては、「BIOS上で『ASUS Core Unlocker』を、または基板上の『CORE_UNLOCKER』スイッチを有効にすることで6コア化できた。ただし、OSの起動は確認中」「BIOS上で、CPUの名称は『AMD Processor Model Unknown』と表示された」(PC DIY SHOP FreeT)としている。
GA-990FXA-UD3については、「BIOS上の『CPU Unlock』を変更することで6コア化でき、Windows 7の起動も確認した」「CPU名称は『AMD Six-Core Processor』と表示された」(TSUKUMO eX. )という。ただし、「複数のCPUで試したが、6コア化できないCPUや、6コア化できてもOSの起動ができないCPUがあった」としており、全てのCPUが必ず6コア化できるわけではなさそうなので注意が必要だ。