週刊3Dプリンタニュース

3Dスキャナが399ドルで発売、しかも3D Systemsから

〜Webブラウザ上で動作する3D CGソフトも

 Maker Faire Tokyo 2013も盛況のうちに終わり、3Dプリンタが動いているのを実際に目にしたという人も増えたのではないだろうか。

 今回は、3D Systemsが発表した低価格パーソナル3Dスキャナやオートデスクが提供を開始したWebブラウザ上で動作する初心者向け3D CGソフトの話題をお届けする。

3D Systemsの低価格3Dスキャナ「Sense 3D Scanner」399ドルで、人体もスキャン可能

3D Systemsが発表したパーソナル3Dスキャナ「Sense 3D Scanner」

 11月8日、3D Systemsが低価格のパーソナル3Dスキャナ「Sense 3D Scanner」を発表した。

 3D Systemsは、CubeやCube Xといったパーソナル3Dプリンタから、業務用のハイエンド3Dプリンタまで幅広い製品ラインナップを誇る、Stratasysと共に3Dプリンタメーカーの2強といえるメーカーである。パーソナル3Dスキャナとしては、MakerBotも8月に「MakerBot Digitizer」を発表、10月から出荷が開始されているが、Sense 3D Scannerは非常に低価格なことが特徴だ。業務用の3Dスキャナは、安くても数十万円、高いものでは数百万円を超えるが、Sense 3D Scannerは、399ドルという低価格を実現しており、個人でも気軽に購入できることが魅力だ。MakerBot Digitizerも1,400ドルという低価格が魅力であったが、Sense 3D Scannerは、その1/3以下の価格だ(MakerBot Digitizerは、ターンテーブルを備えており、自動スキャンが可能であるなど機能はかなり異なるが)。

 Sense 3D Scannerでは、本体を片手で握ってスキャンしたい対象物に向け、腕を動かしていくことで3Dスキャンを行なう。こうした仕組みのため、本体サイズはコンパクト(17.8×12.9×3.3cm(幅×奥行き×高さ))だが、スキャン可能な物体のサイズは、最大が3×3×3m、最小が20×20×20cm(幅×奥行き×高さ)とかなり大きい。人間のスキャンも十分可能だ。

 物体との距離は0.35〜3mの範囲でスキャンが行なえ、距離0.5m時のXY方向の分解能は0.9mm、Z方向(奥行き方向)の分解能は1mmである。ポリゴン数に換算すると、物体を2万ポリゴンから40万ポリゴンに分割してスキャンできる性能だ。業務用3Dスキャナに比べると、精度は多少低いが、ホビー用途なら十分使えそうだ。

 対応OSは、Windows 8.1/8/7で、出荷開始は11月18日からの予定となっている。3Dスキャナはあくまで現実の物体を3Dデータ化するための手段の一つに過ぎず、3Dスキャナがあるからといって、3D CADソフトや3D CGソフトを使ったモデリングが不要になるわけではないが、身の周りにあるものを気軽に3Dデータ化したいという用途には便利だ。

【Sense 3D Scannerデモ動画】

Webブラウザ上で動作するオートデスクの3D CGソフト「Project Shapeshifter」

Project Shapeshifterでモデリングを行なっているところ。下に並んでいるテクスチャアイコンをクリックするだけで、そのテクスチャが反映される
こちらはお皿のテンプレートを利用したところ。右側のパラメーターをマウスで変更することで、高さや直径などが変わる

 オートデスクは、Webブラウザ上で動作する初心者向け3D CGソフト「Project Shapeshifter」の提供を開始した。

 Project Shapeshifterは、WebGL技術を利用した3D CGソフトであり、ChromeやInternet Explorer 11などのWebGLに対応したWebブラウザ上で動作する(Internet Explorer 10では動作しない)。Webアプリなので、アプリケーションのインストール作業は不要だ。

 Project Shapeshifterは、一から自由にモデリングしていくソフトではなく、花瓶やお椀、指輪、腕輪、お皿などのテンプレートが用意されており、そのテンプレートをカスタマイズすることで、モデリングを行なうことが特徴。下に並んでいるアイコンはテクスチャであり、クリックするだけで表面にそのテクスチャが反映される。また、右側には高さや直径、傾きなどのパラメーターがグラフ表示されており、グラフをマウスでドラッグ&ドロップして増減させることで、リアルタイムにモデルが変化する。

 Project Shapeshifterは、テンプレートをベースにカスタマイズしてモデリングしていくため、自由に好きなものをモデリングできるわけではないが、操作が簡単なので、初めて3Dモデリングに挑戦する人や子供でもすぐに操作の仕方を理解できる。

 作成したモデルは、STL形式またはOBJ形式でローカルに保存できるので、そのまま3Dプリンタで出力できる。なかなか面白いソフトであり、3Dプリンタで何か手っ取り早く作ってみたいという人にお勧めしたい。

(石井 英男)