夏休みの宿題は親子で3Dプリンタ？東京と新潟で体験教室が開催予定

　今回の週刊3Dプリンタニュースは、夏休みに東京と新潟で開催される親子向け3Dプリンタワークショップの話題と、XYZプリンティングが発表したデュアルノズル仕様のパーソナル3Dプリンタについてお届けしよう。

東京と新潟で3Dプリンタ親子体験教室が開催予定

　夏休みに入ったこともあり、各地で親子向けの3Dプリンタワークショップが開催されるので、まとめて紹介しよう。

　まず、8月9日(土)、東京都武蔵野市吉祥寺のナガセキャリアセンター吉祥寺校で、「夏休みに3Dプリンターでつくろう！親子でパソコン工作教室！！」が開催される。この教室は、午前の部(10:30～12:30)と午後の部(14:00～16:00)の2回に分けて開催され、対象は小学2～6年生および中学1～2年生で、子ども1人に付き、保護者も1人同伴する必要がある。参加費用は8,000円で、ナガセキャリアセンターのWebサイトで受付中である。

　8月16日(土)には、新潟県三条市にある燕三条地場産業振興センターで、「3Dプリンタ親子体験教室」が開催される。こちらも、午前の部(10:00～12:00)と午後の部(13:00～15:00)の2日に分けて開催され、対象は小学1～6年生とその保護者で、各回最大10組(先着順)である。参加費用は無料で、Webサイトで受付中だ。

　どちらのワークショップも、一般社団法人3Dデータを活用する会・3D-GANの協力の元に実施されるもので、3Dモデリングを基礎から学べる。自分で作った3Dモデルは、後日3Dプリンタで出力後、受け取ることができるので、夏休みの自由研究のテーマとしてもよさそうだ。

XYZプリンティングジャパンがデュアルノズル仕様の「ダヴィンチ 2.0 Duo」を発売

デュアルノズル搭載の新製品「ダヴィンチ 2.0 Duo」

ダヴィンチ 2.0 Duoでの出力例。小さい子どもが喜ぶオモチャも簡単に作れそうだ

上が従来のホワイト、下が新色のオフホワイト。いわゆる「生成り」と呼ばれるもので、わずかに黄色がかっている

　7月24日、XYZプリンティングジャパンがパーソナル3Dプリンタ「ダヴィンチ」シリーズの新製品「ダヴィンチ 2.0 Duo」を発表した。価格は89,800円(税込み)で、正式販売は2015年初頭の予定だが、発表と同時にXYZプリンティングジャパンがAmazonで運営しているWebサイトで、数量限定での販売を開始しているほか、8月上旬からは同社のWebサイトでの販売も開始される。

　ダヴィンチ 2.0 Duoは、今年3月に発売された「ダヴィンチ 1.0」の上位にあたる製品である。ダヴィンチ 1.0は、69,800円(税込み)という低価格ながら、200×200×200mm(幅×奥行き×高さ)という、パーソナル3Dプリンタとしてはトップクラスの造形サイズを実現するなど、スペック的にも充実していることで人気がある。今回登場したダヴィンチ 2.0 Duoは、Duoという名称からもわかるように、2つのノズルを備え、2色での出力が可能なことが特徴だ。最初から2色でデザインした3Dモデルを出力できるだけでなく、サポートやラフトといった、出力後除去する部分の色を変えて出力することで、それらをより精巧に除去しやすくなるというメリットもある。

　また、ダヴィンチ 1.0には、プラットフォームの水平出しを補助するオートキャリブレーション機能が搭載されていたが、調整ネジとオートキャリブレーションで得られた数値の関係がややわかりにくかった。そこで、ダヴィンチ 2.0 Duoでは、調整ネジの位置を変更することで、プラットフォームの調整作業をより容易に行えるように改良されている。

　ノズルの直径は0.4mmで、積層ピッチは0.1/0.2/0.3/0.4mmである。最大造形サイズは150×200×200mm(幅×奥行き×高さ)で、デュアルノズル化にともなって、ダヴィンチ 1.0に比べると幅が50mm小さくなっているが、それでもパーソナル3Dプリンタとしてはかなり大きい部類だ。また、「ダヴィンチ」シリーズは、専用カセットに入ったABS樹脂製フィラメントを利用するが、ダヴィンチ 2.0 Duoの発表にあわせて、新色の「オフホワイト」が追加された。オフホワイトは、他色との組み合わせのバランスがよいことが特徴であり、塗装にも向く。価格は3,280円(税込み)で、8月中旬より販売開始の予定だ。

　前回のニュースでもボンサイラボのデュアルノズル搭載パーソナル3Dプリンタの話題を取り上げたが、今後はデュアルノズル搭載機も本格的な価格競争に入りそうだ。来年には、パーソナル3Dプリンタ市場においても、デュアルノズル搭載機が主流になってくるのではないだろうか。