ボクたちが愛した、想い出のパソコン・マイコンたち

イメージキャラならぬ“イメージアニマル”が広告塔を担当!? 「ナショナル CF-2000」

全体的に、落ち着いた色合いに仕上がっています。83年のMSXハードと言うことで、冒険している部分は見あたりません。スロットは標準で2つ付いているので、長く使えました。

 想い出のレトロパソコンやゲームを写真とともに振り返る本コーナー。今回取り上げるのは、ナショナルが1983年に発売したMSX「CF-2000」です。

 以前、MSXハード「H1」を紹介しましたが、MSX規格に則って発売された機種は数多くあり、当時購入した人にとっては「自分が所有しているMSXこそ我が青春」という人も多いと思います。そこで、MSXシリーズに関しては、これからもできる限り数多くの機種を掲載していきたいと思います。

本体正面から見ると、シックな色合いと余計なキーがついていないキーボードが印象的です。左上には、懐かしのナショナルマークと「National」のロゴが見られます。

 と言うわけで前置きが長くなりましたが、1983年以降はMSXという統一規格に則ったハードが多くのメーカーから発売されました。規格が決まっていると、どこで差別化するかで各社知恵を絞り出すわけですが、インパクトのあるCMで一気に知名度を上げたのが、ナショナル(当時)のMSXハード「CF-2000」です。

イメージキャラクターは“コング”。コングがキングコングを持っている広告ページは、なかなかインパクトがありました。

 型番よりも、愛称の“キングコング”で覚えている人も多いかもしれません。余計な機能が付いている訳ではありませんが、広告にあるように基本に徹した堅実な作りとなっていて、入力しやすい大きなキーに堅牢なボディ、飽きの来ないカラーリングと、長寿命を考えて作られていたのがわかります。カーソルキーの配置は十字型でしたが、フルキー部分と比べるとフワフワした感じがあり、ゲームを遊ぶには慣れが必要でした。

右側面には、ジョイスティックポートが2つ用意されています。
電源スイッチは左側面にあります。他に余計なモノは搭載されていないので、スッキリしています。

 83年に発売された時点での価格は54,800円で、値段としては可もなく不可もなくといったところでしょう。スロットも2つ付いているので、MSX2に買い換えるまでお付き合いした人も多いのではないでしょうか。

背面のI/Oポートは左から、カセット接続端子、音声端子、ビデオ端子、RFアダプタ接続端子となっています。これだけなので、非常にシンプルな印象を受けます。