パワレポ連動企画

5インチベイの活用方法やパーツの組み込み手順など、“PCケースのギモン” 4点を解決

【パワレポ連動:解決策はココにあり! 自作のギモン大究明(11)】

DOS/V POWER REPORT 2016年12月号

 このコーナーではこだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT 2016年12月号」の総力特集「解決策はココにあり! 自作のギモン大究明」の内容を一部抜粋して掲載する。

 第11回目は「PCケースのギモン」から、5インチベイがなくても困らない?や、PCケースへの組み込み手順など、PCケースにまつわる4点の疑問を紹介する。

 本特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2016年12月号は全国書店、ネット通販にて10月28日(金)に発売。特別企画は、あなたのPCに煌めくイルミネーションを「基本パーツ&便利アイテムで大変身!! 光の演出で自作マシンを鮮やかに飾る」、キャリアから解き放たれたあなたは自由「ポケモンGOも、VRアプリも楽しみたい! 今すぐ買える最新SIMフリースマホ20選」、出張の多いサラリーマンは知っておきたい「PCマニアのあなたも便利に使えます ネットプリント&コンビニプリント 知っておきたい基礎知識」を掲載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」も掲載だ。

 今号の特別付録小冊子は、聞こえれば良いとは言うけれど、どうせならいい音で聴きたい「サウンドカード、ハイレゾ対応USB DAC、ゲーマー必携のヘッドセットなど盛りだくさん!! サウンドデバイス大全 2016」。


-解決策はココにあり! 自作のギモン大究明-
5インチベイがなくても平気?/古いPCケースにUSB 3.0やSSDを追加したい/未使用の5インチベイを活用したい/組み込みの最適な手順は?


PCケースのギモン

 ケースファンの追加位置や側板の状態によって、CPU温度やGPU温度はどう変わるのか。古いPCケースを最新PCケースと同じように使うにはどうすればよいのか。

 ここでは、そうしたPCケースにまつわるさまざまなギモンを解決します。


Q.5インチベイがなくても実用上問題ないの?

A.基本的には問題なく代替手段もあります

 5インチベイで利用する代表的なパーツは光学ドライブですが、アプリや音楽データはダウンロード販売が主流になり、インターネット経由で楽しむ動画サービスも一般的になってきました。相対的に光学メディアを使う機会は減っており、光学ドライブを組み込む必然性は低下しています。どうしても必要になったときは、USB接続の外付けモデルを購入しましょう。外付けドライブならノートPCやタブレットでも利用できます。

 ハードウェアのファンコントローラを組み込んでいたユーザーも多いと思いますが、最近のマザーボードやPCケースのファンコントロール機能は非常に優れており、そういった機器の優位性も薄れているのが現実です。

5インチベイ用パーツの現状
複数のPCで流用できる外付けドライブ
ファン制御機能に優れるFan Xpert
エレコム
LBD-PUC6U3VBK
実売価格:実売価格:8,000円前後

BDXLメディアにも対応するUSB 3.0対応の薄型外付けBDドライブだ。USBポート経由の給電のみでも利用できる
ASUSTeKのマザーボードで利用できるファンコントロールツール「Fan Xpert」シリーズでは、CPUなどの温度を参照してファンの回転数を精密に制御できる

Q.古いPCケースUSB 3.0ポートやSSDを使うことはできますか?

A.フロントベイアイテムや変換アダプタを活用しましょう

 おおむね2009年までに発売されたPCケースでは、フロントポートがUSB 2.0対応ということもめずらしくありません。そうした古いPCケースでUSB 3.0対応のフロントポートを使いたい場合は、5インチベイや3.5インチベイに組み込むアダプタを利用するとよいでしょう。ほとんどはマザーボードのUSB 3.0対応ピンヘッダを利用してポートを引き出すタイプなので、マザーボード側の対応も確認しておきましょう。

 2.5インチSSDは、5インチベイや3.5インチベイに固定できる変換アダプタを使いましょう。変わり種としては、拡張スロットに組み込めるものもあります。

2基のUSB 3.0ポートを増設できる
アイネックス
3.5インチベイ USB 3.0/2.0フロントパネル PF-004A
実売価格:実売価格:2,000円前後

2基のUSB 3.0ポートと、2基のUSB 2.0ポートを増設できるフロントベイ
マザーボードのピンヘッダに接続
2基のUSB 3.0ポートとUSB 2.0ポートを、マザーボードのピンヘッダ経由で3.5インチベイに引き出せる
5インチベイに3基のSSDを搭載
拡張スロットに2基のSSDを搭載
フリーダム
5インチベイ用2.5インチマウンタ PMU-09
実売価格:実売価格:1,000円前後

1基の5インチベイに3基までの2.5インチデバイスを組み込めるアダプタ
アイネックス
リアスロット用SSD/HDDマウンタ2台用 AK-HDA-10BK
実売価格:実売価格:1,000円前後

1基の拡張スロットに、2基の2.5インチデバイスを搭載できるスチール製のアダプタ

Q.利用していない5インチベイを活用する方法を教えてください

A.小物入れやホットスワップベイが便利

 使ってみると予想以上に便利に感じるのが、5インチベイのスペースを引き出し型の小物入れにしてくれるベイユニットです。USBメモリや各ポートのキャップ、短いケーブルなどは使う機会も多いでしょう。5インチベイに小物入れがあれば、そうした小物をPCの近くでまとめて整理できるのです。

 大容量のファイルを保存したサーバーなら、3.5インチHDDや2.5インチSSD/HDDを前面から簡単に着脱できるようにするホットスワップベイがあります。容量が足りなくなったときにストレージを簡単に追加できますし、大容量のファイルをバックアップしたり、ほかのユーザーに渡したりしたいときにも便利に使えます。

5インチベイを小物入れに変える
アイネックス
5インチベイ小物入れ BB-03
実売価格:実売価格:1,200円前後

1基の5インチベイを、小物入れとして使えるようにするベイユニットだ。取っ手が付いているので引き出しやすい
小さなドライバーやPCまわりで利用する文具類などをまとめて整理できるのが便利。5インチベイが余っているなら二つくらい組み込んでもいい
1基の5インチベイに4台のSSDを
センチュリー
5インチベイにまとめるラックSATA 6G(4台タイプ)CMRK-S4S6G
実売価格:実売価格:5,200円前後

1基分の5インチベイを使って、4基分の2.5インチホットスワップベイを利用できるようにするモバイルラック
4台の2.5インチSSD/HDDを、前面から簡単に着脱できるようになるのが便利

Q.組み込み手順最適解はありますか?

A.ATXはおおむね一つ、Mini-ITXはケースごとに解が異なります

 ATX対応PCケースでは、CPUやメモリ、CPUクーラーを取り付けたマザーボードをPCケースに組み込み、次に電源やストレージなどを組み込むというおおまかな流れが存在します。しかしサイズが小さくモデルによって構造がまちまちのMini-ITX対応PCケースでは、最適な手順を個別に考える必要があります。まずは天板や側板など外せるものはすべて外して内部構造を確認しましょう。この段階で、どのパーツを組み込むと何がジャマになるのかをシミュレートするのです。たとえばMini-ITX対応PCケースの主流であるキューブタイプケースでは、一番奥や下に設置するマザーボードから始めるのが定石です。

作業スペースが広いATXケース
内部が非常に狭いMini-ITXケース
それぞれのパーツの組み込み場所が離れているので、とくに順番を気にしなくても組み込める
さまざまなパーツを隙間なく詰め込まなければならないため、組み込み順序を考えて作業を進める必要がある
PC-Q21ではこう組む

【問い合わせ先】

エレコム:0570-084-465 /http://www.elecom.co.jp/
アイネックス:042-467-7676 /http://www.ainex.jp/
フリーダム:03-5822-9508 /http://www.freedom-pc.com/
センチュリー:03-5818-7045 /http://www.century.co.jp/


[Text by 竹内亮介]


DOS/V POWER REPORT 2016年12月号は10月28日(金)発売】

★総力特集「解決策はココにあり! 自作のギモン大究明」
★特別企画「基本パーツ&便利アイテムで大変身!! 光の演出で自作マシンを鮮やかに飾る」「ポケモンGOも、VRアプリも楽しみたい! 今すぐ買える最新SIMフリースマホ20選」「PCマニアのあなたも便利に使えます ネットプリント&コンビニプリント 知っておきたい基礎知識」
★連載「最新自作計画 ~静かでハイパワーの本格ゲームマシン~」「自作初心者のための[よくある質問と回答]」「New PCパーツ コンプリートガイド」「激安パーツ万歳!」「髙橋敏也の改造バカ一台」「PCパーツ スペック&プライス」「全国Shopガイド」「DOS/V DataFile」
★ 特別付録小冊子「サウンドカード、ハイレゾ対応USB DAC、ゲーマー必携のヘッドセットなど盛りだくさん!! サウンドデバイス大全 2016」(雑誌のみ別途付録、電子版は巻末に収録)
★ 雑誌を買うと電子版(PDF)を無料ダウンロード可能
★ 毎月700円(税込)で最新号が読める 直販電子版 月額プランも受付中
http://book.impress.co.jp/teiki/dvpr/2016-10-22-0000.php

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