パワレポ連動企画

小型PC自作プラン その2:アイドル10W切りで超静音!

[小型PC徹底紹介(14)]

DOS/V POWER REPORT 6月号

 自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の最新6月号の特集記事、「小型PCの正解はどっち? Mini-ITX vs microATX」をまるごと掲載する当企画の14回目は、前回に引き続きパワレポ編集部が実際に組んだ小型PCを紹介する。

 小型PC自作プランその2として、今回は「アイドル時に10Wを切る超静音&省エネモデル」を掲載する。

 なお、この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 6月号は現在発売中。40ページにもわたる今特集に加え、「Windows XPからの正しい引っ越し手順」の特集などが組まれているほか、Windows 8.1対応ストアアプリ対応辞典が特別付録小冊子として用意されている。


- DOS/V POWER REPORT 2014年6月号 Special Edition -


通常版Core i3でアイドル10W切り!
超静音&省エネマシン

ACアダプタ電源を使うことでマザーボード上部のスペースを空けて高性能なファンレスクーラーを装着。前面ファンからのエアフローのみでの放熱を可能にしている
側面

 ここで目指したのはMini-ITXならではの魅力を活かした静音キューブPCだ。見た目的にも価格的にもMini-ITXらしい「お手頃感」を大事にしながら「静音」、「省エネ」という付加価値を上乗せすることをテーマにしている。最大のポイントはACアダプタ電源の導入だ。ACアダプタ電源はファンが不要な上にケース内部に設置するのはDC-DCコンバータ基板のみでよいため電源まわりのスペースがガラっと空く。このスペースを活かして高性能なファンレスCPUクーラーを搭載するのがメインの静音化アプローチだ。

 また、CPUの省電力設定を詰めるとともに積極的に低電圧チューニングを行なうことで可能な限り省エネ化、低発熱化し、さらなる静音化を図っている。

カテゴリー 製品名 実売価格
CPU Intel Core i3-4130(3.4GHz) 13,000円前後
マザーボード ASRock H87M-ITX(Intel H87) 10,000円前後
メモリ CFD販売 CFD ELIXIR W3U1600HQ-4G( PC3-12800 DDR3 SDRAM 4GB×2) 10,000円前後
グラフィックス機能 Intel HD Graphics 4400(Core i3-4130内蔵)
SSD Micron Technology Crucial M500 CT240M500SSD1(Serial ATA 3.0、MLC、240GB) 14,500円前後
ACアダプタ電源 アビー AC150-AP04AA(150W) 12,500円前後
PCケース Cooler Master Elite 130 Cube(Mini-ITX) 7,500円前後
CPUクーラー SilverStone Technology Nitrogon SST-NT06-PRO 7,000円前後
ケースファン Enermax CLUSTER ADVANCE UCCLA12P(12cm角、PWM対応) 2,000円前後


合計76,500円前後
PCMark 8 Homeスコア アイドル時消費電力 高負荷時消費電力
2,744 14.4W 54.0W

上記のパーツを選んだ理由

1.CPUクーラー
2.電源
3.CPU
【ファンレスでTDP 65W対応】
周囲との干渉に配慮した独特の形状が特徴的なヒートパイプ式CPUクーラー。ファンレス時TDP 65W、ファン搭載時でTDP 130Wに対応する高性能が魅力。Mini-ITXのコンパクトな魅力を損なわないまま静音化を進めるのにピッタリだ
【変換効率88%のACアダプタ電源】
ファンが不要なこと、ケース内部の電源スペースを空けられるため静音化に都合がよいこと、さらにシステムの消費電力に対して総出力(150W)がちょうどよく、変換効率/消費電力のムダが少ないことなどが選択の理由だ
【バランスに優れるローエンドモデル】
CPUは省電力性と汎用性、コストパフォーマンスを考慮してCore i3-4130を選んだ。Pentium、Celeronには暗号化処理などでも優位がある。TDP 35Wの省電力モデルもあるが性能も低い。今回はチューニングで性能を下げずに省電力化を図る

組み立て・セッティングのポイント

1.前面ファンを交換
2.CPUクーラーのファンは使わない
3.ACアダプタ電源でスペースを確保
標準装備の前面ファンはあまり静かではなく、マザーボードのファンコントローラでもうまく制御できなかったため、PWM対応のファンに交換した。回転制御の上限は3段階に切り換えられるが、今回は500〜1,200rpmに設定している
静音化のためにはできるだけファンを減らしたい。今回は全体のエアフローを作り出す前面のケースファンのみを残す方向で構成を考えた。CPUクーラーのNitrogon SST-NT06-PROもその前提で選んでおり、付属する12cm角のファンは使わない
Elite 130 Cubeに入るCPUクーラーは高さ62mmが上限だが、ACアダプタ化したことで電源スペースが空き、高さ82mmのSST-NT06-PROを装着しても余裕だった。前面ファンの風も直接ヒートシンクに当たり効率的な放熱が期待できる

Core i3をエコに静かに使う

【マザーボードのファンコン機能で静音化】
前面ファンの静音化にはマザーボードのファンコントロール機能を利用。UEFIで「SilentMode」を選択するとグッと静かに運用できる

 ファンはマザーボードのファンコントローラを使って静音運用する。Windowsユーティリティの「FAN-Tastic Tuning」を使えば、CPU温度が低いときはファンの回転速度を低く抑えつつ、高温になった場合には自動で回転速度を上げて冷却を強化してくれるため、静か、かつ安全な運用が可能だ。

最終的にアイドル時の消費電力は7.9Wに

省電力設定一覧
低電圧設定一覧

 これだけでも静音性はかなりハイレベルだが、さらにCPU温度を下げ、ファンの回転速度を上がりにくくするため、省電力/低電圧設定も積極的に行なっている。HaswellからサポートされたC7を含めてCステートの設定を適切に行なうだけでアイドル時の消費電力は大きく下がる。また、CPU温度や高負荷時の電力を下げるには低電圧化が有効だ。

 最終的にアイドル時の消費電力は何と7.9W、高負荷時でも43.5Wと、ハイレベルな省エネ化を達成できた。動作音も「無音に近いレベル」と胸を張れる水準である。

システム全体の消費電力/CPU温度/動作音

【検証内容】

OS:Windows 8.1 Pro 64bit版、室温:27℃、暗騒音:30dB以下、アイドル時:OS起動5分後の値、高負荷時:3DMarkを3回連続で実行中の最大値、CPU温度:HWMonitor 1.24のCPU TemperaturesのPackageの値、動作音測定距離:PCケースの正面から15cm、電力計:Electronic Educational Devices Watts up? PRO

[Text by 鈴木雅暢]



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(AKIBA PC Hotline!編集部)