パワレポ連動企画

SSD使いこなし術 ~基本設定編~

【SSDの買い方指南(6)】

DOS/V POWER REPORT 10月号

 このコーナーでは、こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の最新号と連動、同誌10月号の特集記事「損しないSSDの買い方」をほぼまるごと掲載する。

 第六回目の今回は、SSDの性能を引き出すために行うべき基本設定を紹介する。

 なお、この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 10月号は絶賛発売中。10月号では今回の特集のほか、売れ筋電源12モデルを比較・検証する「電源オールスターバトル」や、ドライブベイ用お役立ちアイテム 20選、髙橋敏也の改造バカ一台など、多数の記事が載っている。また、最新&定番のビデオカードを掲載した「最新&定番ビデオカード 140」が小冊子として付いてくるなど、盛りだくさんの内容だ。


- DOS/V POWER REPORT 2014年10月号 Special Edition -


SSDをシステムドライブとして使うときに便利な設定

 2、3年前に比べれば安くなったとはいえ、SSDの容量単価はHDDに比べればずっと高く、1台あたりの容量は少ない。そんなSSDを、システムドライブとして使う場合に便利なワザを紹介する。また、Windows 7を使い続けているユーザーが注意したい設定にも注目だ。

ドキュメントやデスクトップを別ドライブに移動する

 最近はデジタルカメラの画素数が増え、ファイルのサイズも大きくなっている。何も考えずにため込んでいけば、容量の少ないSSDはすぐに一杯になってしまう。

 そこでオススメなのが、ドキュメントやデスクトップなどシステムフォルダの一部を、自作PCに接続している大容量HDDに移動するテクニックだ。こうした個人ファイルは、一般的に頻繁にアクセスするものではないので、リード/ライト性能が低いHDD側に保存しても不都合は感じにくい。

休止状態をOFFにして利用できる容量を増やす

 メモリを増設すると、SSDの空き容量が少なくなる。これは休止状態を利用するための「hiberfil.sys」というシステムファイルの容量が増えるからだ。休止状態に移行する際には、メモリの内容をシステムドライブ上に保存しなければならない。その際に空き容量が足りないというトラブルを防ぐため、あらかじめ必要な領域を予約しているのだ。

 なお、休止機能が高速スタートアップ機能など新機能に絡むWindows 8/8.1では、休止機能をOFFにしないほうがよい。

システムの復元機能で利用する容量を調整する

 アプリやドライバのインストールなど、システムに変更があったタイミングで状況を保存し、トラブルがあってももとの状態に簡単に戻せる「システムの復元」機能。万が一の備えでもあるので、いくら何でもこの機能をOFFにするのはちょっと怖い。しかし、普段からむやみに容量を割り当てておくのもムダだ。

 システムの復元機能の設定は、スタートボタンの右クリックメニューで[システム]をクリックし、[システムの保護]ボタンから呼び出せる。半年ほど利用したシステムドライブの復元ポイントを削除したところ、空き容量が133GBから141GBに増えた。


Windows 7ではSSDの設定を確認

 Windows 7が発売された2009年10月当時は、SSDは非常に高価なパーツであり、現在のように「システムドライブはSSD一択」という共通認識はなかった。そのためWindows 7のSSDへの対応は、完璧なものとは言えない状況だ。とくにちょっと古めのSSDを使っている場合、SSDには必要のない機能が有効になっていることも多い。メンテナンスの一環として、一通りチェックしておこう。

 まずデータの断片化を解消するデフラグだが、SSDでは断片化の影響が非常に少ないこと、そしてデフラグ作業自体がSSDの書き込み寿命を縮めるだけなので不要だ。あらかじめよく使うファイルを先読みしておくスーパーフェッチとプリフェッチも、リード性能がHDDに比べて段違いに高いSSDでは不要な設定である。またSSDの性能を回復させるTrimは、Windows 8以降では自動で行なわれるが、Windows 7ではメーカー製のメンテナンスツールを使って手動で行なう(※1)。

デフラグを停止
スーパーフェッチ&プリフェッチを無効化

 なおTrimに限らず、こうした手動での設定作業は、SSDへの最適化が進んだWindows 8/8.1では基本的に必要ない。

[Text by 竹内亮介]

※1 9月11日16時40分に以下を追記
 Windows 7では、「ごみ箱を空にする」などのアクションを行なわないとTrimコマンドが送信されないため、Windows 8以降と同じように運用したい場合はメーカー製ユーティリティなどに頼る必要があります。



DOS/V POWER REPORT 10月号は8月29日(金)発売】

★巻頭特集「損しないSSDの買い方」はもちろん、売れ筋電源を計12モデル比較する「電源オールスターバトル」、ドライブ用お役立ちアイテム 20選、髙橋敏也の改造バカ一台など、多数の記事を掲載

★ 紙版を買うと電子版(PDF)を無料ダウンロード可能
★ 紙版は小冊子「最新&定番ビデオカード 140」付き

★ 電子版は割安な税別926円
★ 電子版では小冊子の電子版も完全収録

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(AKIBA PC Hotline!編集部)