パワレポ連動企画
Skylake Kの実力を探る 最新CPUベンチ その1
~総合性能と内蔵GPU~
【ド本命登場!Skylake K(4)】
(2015/9/2 12:05)
こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2015年10月号」の第一特集「システム一新でヌルサク環境をこの手に! ド本命登場!Skylake K」を掲載する。
第4回目からは、Skylakeがどの程度の性能を持っているのか、これまでのCPUと比較してみる。まずは総合性能や消費電力、内蔵GPUをチェックしていく。
この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2015年10月号は全国書店、ネット通販にて8月29日(土)に発売。大本命の新CPUを解説した第一特集のほか、HDDを飲み込む勢いの最新デバイスを紹介する第二特集「NVMe対応モデルが超速い!500GBオーバーの大容量モデルが超安い! とにかく今、SSDが欲しい!!」、新世代メモリを採用した高性能ビデオカード「Radeon R9 Fury X&Furyの実力に迫る!」、興味はあるけど、どうすればいいのか分からないというあなたに実際の乗り換え手順をご紹介!「安くて!速くて!自由に選べる!初めての格安SIM」、光る!回る!!ただのファンでも製品ごとに結構違う「個性いろいろ、選ぶ楽しみ 特選ケースファンギャラリー22」など、特別企画も満載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」も掲載だ。
今号の特別付録は「最新ビデオカードカタログ 2015」 AMD Radeon&NVIDIA GeForce搭載の現行製品が勢揃い!
-Skylake Kの実力を探る 最新CPUベンチ その1 ~総合性能と内蔵GPU~-
Skylake Kの実力を探る
21モデルが集結!! 最新CPUベンチ その1
待望のSkylake K(Core i7-6700K/i5-6600K)は既存のCPUと比べどの程度優れているのか? 本誌2015年8月号に掲載された同趣旨のデータと環境をそのままSkylake K環境に当てはめ、Intelの最新CPUの実力をさまざまな角度からチェックしたい。
総合性能の比較
PCMark 8はやや伸び悩んだが消費電力ではさらに前進
手始めにシステム全体のパフォーマンスを「PCMark 8」の“Home Accelerated”テストで比較しよう。簡単な文書・写真編集、低解像度のカジュアルゲーミング(DirectX 9)を想定した、やや軽めのベンチマークだ。
今回の計測環境では、PCMark 8のスコアは今一つ振るわない。後述するCPUやゲーム系ベンチでは良好な結果が出ており、CPUの冷却にも問題ない。ただ、このテストではOpenCLを使った処理や動画のエンコードも含まれ、これに関連するドライバの熟成度やBIOSの完成度も関係していると考えられる。
一方消費電力は、内蔵GPUが強化され、TDPも91Wと大幅増となったSkylake Kだが、Haswell世代の同クラスのモデルを下回る。Skylake KはTDPは上がったものの従来のK型番モデルよりも使いやすいCPUと言える。なお、マザーの省電力機能「EPU」は有効に設定して測定している。
【Skylake Kの傾向は?】 | |
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TDPは91Wと高く設定されたが、定格使用では消費電力は控えめ | |
GPUドライバの熟成度が上がれば、もっと性能は伸びる |
シングル&マルチスレッド性能は?
処理効率の高さがよく分かる結果に
次はプロ用3DCG作成ソフト「CINEMA 4D」をベースにした「CINEBENCH R15」を使い、CPUの計算能力を比較してみる。
テストは全コアをフル稼働させるマルチコアテストと、同じ処理を1スレッドで実行(常時同じコアが使われるわけではない)するシングルコアテストの二通りを実行する。Core i7-6700KのTurbo Boost時(1コア使用時)最大クロックは4.2GHzであるが、これはi7-4790Kの4.4GHzよりも低く設定されている。
しかし実際動かしてみると、マルチコアテストでは物理コア数の多いHaswell-E(Core i7-5960X/i7-5820K)に続く、物理4コアCPUとしては最高スコアを記録。さらにシングルコアテストでは、Core i7-4790KよりTurbo Boost時最大クロックが低いにもかかわらず全CPU中最高のスコアが出ている。
この結果はCPUのアーキテクチャとDDR4メモリによる合わせ技だ。今回Skylake Kの検証環境は若干OCされたDDR4-2400を使っているが(CPUの仕様ではDDR4-2133までの仕様だが実売価格はDDR4-2400と近く、こちらが実際にはよく使われるだろうという判断から)、Core i7-6700KとDDR4-2133の組み合わせでもシングルコアテストで179cb。メモリOCの効果はあるがその差はわずか。Core i7-6700Kはi7-4790Kに対し確かなリードを確保している。
第6世代のCoreマイクロアーキテクチャは低クロックでも速い、IPC(クロックあたりの命令実行数)重視の設計ということがよく分かる。
【Skylake Kの傾向は?】 | |
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Haswell / Broadwell世代のCPUをシングル・マルチともに上回る | |
CPUとメモリの性能向上でTurbo Boost の最大値が低くても高性能 |
内蔵GPUの3D描画性能を見る
FF14ではSkylake Kが健闘 ついにAシリーズ超えを果たす
Skylake Kの目玉と言えば、EU数が2割増えた内蔵GPU「Intel HD Graphics 530」だ。そこでここでは「3DMark」および「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルドベンチマーク」(以降FF14ベンチ)を使って比較する。
まず3DMarkにおける内蔵GPUの描画性能は、Iris Pro Graphics 6200を搭載するBroadwell-Cの2モデル、その次にRadeon R7を内蔵するAMD Aシリーズの上位2モデルという順位。Skylake Kはその後、Haswell世代のCPUとの中間に位置する。Intel HD Graphics 4000シリーズからEUが2割増加というスペックが、そのまま3DMarkのスコアに反映された格好だ。
FF14ベンチではトップ2(Broadwell-C)の座は揺るがないが、その下がおもしろい。とくにCPUクロックの高いCore i7-6700Kが4790Kに比べ大きくスコアを伸ばし、さらにA10-7870Kに勝るスコアを叩き出した。王道たるK型番モデルのGPU性能も着実にAシリーズに迫ってきたと言える。
【Skylake Kの傾向は?】 | |
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Intel HD Graphics 4000番台よりも高速 | |
Broadwell-CのIris Proにはおよばない |
【検証環境】
マザーボード:ASUSTeK Z170-A(Intel Z170)、ASUSTeK X99-PRO(Intel X99)、ASUSTeK Z97-A/USB 3.1(Intel Z97)、ASRock N3150B-ITX(Intel Celeron N3150)、ASUSTeK A88XM-A(AMD A88X)、ASUSTeK P8Z68-M PRO(Intel Z68)
メモリ:Micron Crucial CT4G4DFS8213×4(PC4-17000 DDR4 SDRAM 4GB×4)、Micron Crucial BLS2K8G4D240FSA(PC4-19200 DDR4 SDRAM 8GB×2)、Patriot Memory PSD38G1600KH(PC3-12800 DDR3 SDRAM 4GB×2)、Team Group TED3L4G1600C11-SBK(PC3L-12800 DDR3L SO-DIMM 4GB×2)
ビデオカード:ASUSTeK R7250-1GD5(AMD Radeon R7 250)
SSD:Micron Crucial BX100 CT250BX100SSD1(Serial ATA 3.0、MLC、250GB)
電源:Corsair RM650(650W)、玄人志向 KRPW-PB500W/85+(500W)
OS:Windows 8.1 Pro Update 64bit版
アイドル時:OS起動10分後の値
高負荷時:OCCT 4.4.1 Power Supplyを10分動作させたときの最大値
電力計:Electronic Educational Devices Watts Up? PRO
[Text by 加藤勝明]
【DOS/V POWER REPORT 2015年10月号は2015年8月29日(土)発売】
★第1特集「システム一新でヌルサク環境をこの手に! ド本命登場!Skylake K」
★第2特集「NVMe対応モデルが超速い!500GBオーバーの大容量モデルが超安い! とにかく今、SSDが欲しい!!」
★特別企画「新世代メモリ“HBM”採用で次のステージへ Radeon R9 Fury X&Furyの実力に迫る!」「安くて!速くて!自由に選べる!初めての格安SIM」「個性いろいろ、選ぶ楽しみ 特選ケースファンギャラリー22」
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