パワレポ連動企画

【Haswell Refresh徹底紹介(1)】新CPU&新マザーボードを攻略せよ

~自作PCはもっと速くなる~

DOS/V POWER REPORT 7月号

 このコーナーでは、こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の最新号と連動、同誌7月号の特集記事「Haswell Refresh&Intel 9シリーズマザーボードを攻略せよ!」をほぼまるごと掲載する。

 今号の特集は、先日発売されたばかりの「Haswell Refresh」と「Intel 9シリーズマザーボード」を徹底攻略。新旧CPUの性能差を確認し、さらに最新マザーボードの新機能をチェックしていく。

 第1回目の今回は概要編。Haswell RefreshとIntel 9シリーズ搭載マザーボードが、従来製品と比べて何が変わったのかを紹介している。興味のある方は、是非一読をお勧めしたい。

 なお、この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 7月号は現在発売中。7月号の内容は、約40ページにわたる今特集のほか、Windows 8.1 Updateの改良点や旧OSからのアップデートの解説、自作ユーザーのかゆいところに手が届く「逸品ケーブル図鑑」、髙橋敏也の改造バカ一台などが掲載。また、PC自作Q&A事典 2014とGIGABYTE POWER REPORTが付録として付いてくるなど、盛り沢山だ。


- DOS/V POWER REPORT 2014年7月号 Special Edition -


Haswell Refreshと9シリーズチップセット搭載マザーボードで自作PCはもっと速くなる

CPU市場が一気に活性化ストレージも発展の予感

 2014年5月11日、「Haswell Refresh」(開発コードネーム)と呼ばれる第4世代Coreシリーズの新モデルがIntelから一斉に発売された。先代のHaswellからのアップデートは少ないものの、ハイエンドのCore i7からローエンドのCeleronまで、幅広いレンジに一斉に新モデルが投入されたことで、CPU市場はにわかに活気付いている。

 このHaswell Refreshに合わせて、Intel 9シリーズチップセット(Z97/H97)も用意された。Z97/H97では、新たにPCI Express接続のM.2がサポートされ、高速なPCI Expressをストレージインターフェースとして利用できるようになったこと、PCI Expressストレージからの起動ができるようになったことが新しい。ストレージのケーブルレス接続という概念も浸透が見込まれ、PCストレージは一気に発展する可能性がある。

 これに伴い、Z97/H97チップセットを搭載する新世代のマザーボードも各社から続々と投入されている。メインストリーム向けの新チップセットのデビューだけに、各社とも力を入れている。Intel 9シリーズの新機能に対応するだけにとどまらず、別途付加機能を追加することで高速化や拡張性、あるいは使い勝手を強化したり、デザインや演出面で差別化を図ったりしている。

 本特集では、新CPU、そして新マザーボードについて、その性能、機能を整理するとともに、周辺パーツへの影響も含め、今後の自作PCの方向性を探っていく。

Haswell Refreshで何が変わる?

Haswell Refresh(右)のソケット仕様はHaswellと同じLGA1150で、表面に放熱用のヒートスプレッダ(IHS)が装着されている点も同じ。プロセッサー・ナンバー以外の違いはない
Haswell Refreshは動作周波数がHaswellより少し高く設定されており、Core i7、Core i5など各ブランドの既存ラインナップにそれぞれ上位モデルが追加されたというイメージだ

 Haswell Refreshは、文字どおりHaswell(第4世代Coreシリーズ)のリフレッシュ版だ。

 ソケットは同じLGA1150で、マイクロアーキテクチャやプロセスルールの更新といった大きな変更は加えられていない。ただ、動作周波数が底上げされており、各グレードのHaswell Refreshは、現行のモデル(Haswell)より動作周波数が高い。

 たとえば、Haswell Refresh最上位のCore i7-4790(定格3.6GHz / Turbo Boost時最大4GHz)は、Haswell(倍率ロックあり)の最上位モデルのCore i7-4771(定格3.5GHz / Turbo Boost時最大3.9GHz)より、定格/最大ともに動作周波数が100MHzずつ高くなっている。

【まとめ】

・現行のHaswellから目立った変更はない
・動作周波数が底上げされている

9シリーズチップセットで何が変わる?

M.2でPCストレージが一気に加速する

【ケーブル接続も不要】
PCI Expressならではの高速転送はもちろんだが、電源ケーブルもインターフェースケーブルも不要で、ケーブルレスでストレージを実装することができる点もM.2のメリットだ
【システムドライブを高速化できる】
PCI Express接続ストレージからのブートができるようになった。高速なPCI Express M.2対応SSDを使えば、これまでよりもさらに速い、圧倒的な速度を感じることができる

 Intel 9シリーズの最大の特徴は、ストレージインターフェースとして標準でPCI Express接続のM.2をサポートしたこと。最大転送速度は1GB/s(PCI Express 2.0 x2)と、Serial ATA 6Gbpsの1.67倍。ストレージインターフェースは高速化が待たれていただけに待望の実装だ。PCI Expressからの起動に対応したのも使い勝手の上で大きい。PCストレージの高速化を妨げていた要因が解消されたことで、一気に普及する可能性が出てきた。

続々登場予定の「魅惑のCPU」に対応

【オーバークロック耐性がアップ!?】
「Devil's Canyon」(コードネーム)では、CPUの本体と言えるダイの表面とヒートスプレッダの間を埋める「TIM」と呼ばれる部分の構造が変更され、OC耐性が向上するのでは?と言われている
【高性能でも最新CPUは省電力】
Intel 9シリーズは、14nmプロセスルールで製造される次世代のCPU(開発コードネーム:Broadwell)にも対応することが明らかにされており、将来性は抜群だ。登場は2014年末ぐらい!?

 Intel 9シリーズは、未発表CPUに対応することがすでに分かっている。一つは開発コードネーム「Devil's Canyon」と呼ばれるオーバークロック向けCPU。Haswell Refreshがベースだが、Z97との組み合わせでCPU倍率が変更でき、さらにヒートスプレッダ、TIM(グリス)もOCを意識したものになると言う。

 また、「Pentium Anniversary Edition」と呼ばれる倍率アンロックの記念モデルの登場も予告されている。

【まとめ】

・Serial ATAよりも高速なM.2 SSDを正式にサポート
・次世代CPUにも対応予定で将来性が高い


Z97/H97チップセット比較

Z97とH97の関係は先代のZ87/H87とほぼ同じ。Z97はPCI Express 3.0のレーン分割に対応するため柔軟なマルチGPU構成ができ、倍率ロックフリーモデルの倍率変更によるオーバークロックが可能なことが大きな特徴だ

[Text by 鈴木雅暢]



DOS/V POWER REPORT 7月号は5月29日発売】

★第1特集「Haswell Refresh&Intel 9シリーズマザーボードを攻略せよ!」はもちろん、第2特集「Windows 8.1 Updateの正しい出会い方」や髙橋敏也の改造バカ一台など、多数の記事を掲載

★ 紙版を買うと電子版(PDF)を無料ダウンロード可能
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(AKIBA PC Hotline!編集部)