パワレポ連動企画
高性能・省電力かつ静音のド直球マシン!
【見せるぜ!俺のメインマシン(2)】
(2015/3/2 12:03)
こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナー、今回は「2015年4月号」の第一特集「見せるぜ!俺のメインマシン」を掲載する。
第二回目はDOS/V POWER REPORT執筆陣が作成した「俺のメインマシン」一台目を紹介。音楽や動画の編集、再生を行うパワフルながらも静音、省電力に配慮した構成となっている。活用案としてNASやnasneとの連動や、USB DACを用いたハイレゾ再生についても触れているため、興味のある方は是非参考にしていただきたい。
この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2015年4月号は全国書店、ネット通販にて絶賛発売中。特集記事は掲載した第一特集のほか、最近手が届く価格まで下がってきた4K対応製品や、高度な3Dゲーム対応製品など、ポストフルHDをにらむ液晶ディスプレイを解説した「新世代液晶ディスプレイ一斉テスト」や、5インチベイに光学ドライブ内蔵という考えはもう古いのか!?「外付け&スリムベイ内蔵光学ドライブ14」、ミドルレンジGPU期待の新製品を解説する 「ついに登場!! NVIDIA GeForce GTX 960」など、特別企画も満載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」やAKIBA PC Hotline!で連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」も掲載だ。
今号の特別付録は売れ筋から最新Titaniumモデルまで解説した「電源大図鑑37」。自作において、電源は絶対に軽視してはいけない。出力ワット数だけでなく、コネクタの数や寸法も要チェックだ。
- 見せるぜ!俺のメインマシン -
常用PCの最新型は一つじゃない!!
本誌執筆陣7名が競作(1)
高性能・省電力かつ静音のド直球マシン
第一弾担当:滝 伸次
PC自作を始めて何だかんだでもう20数年。私のメインPCは、仕事だけでなく、音楽、動画などの趣味を楽しむための道具と考えている。最近は、3,000枚近い所有CDの総FLAC化計画を実行中でリッピングに追われる毎日。また、FLAC再生環境の強化のため、USB DACやヘッドホン、アンプ、スピーカーなどのアップグレードも思案中。
私の場合、仕事がないときも趣味で一日中PCを使用しているので、どうしても気になるのが消費電力。かと言って動画編集も行なうのでむやみに性能が低めの低消費電力CPUを使うわけにはいかない。また、仕事で原稿を書いているときは、集中するために音楽をかけたりしないため、ファンの音がうるさいとどうしても気になってしまう。そのため静音性も重要。
つまり必要なのは、省電力で、動画編集をこなせる性能を持ち、静かなマシンだ。そうした点を考慮して作成したのが今回のマシン。詳細は下記で語るが、満足のゆく仕上がりとなったと自負している。
性能と省電力性のバランスのよいCore i5-4590Sを選択
マシン全体で省電力性を意識しているが、HDビデオカメラで撮影した動画をAdobe Premiere Elements 13などで編集したりもするので、CPUの性能は高いほうがよい。そこで、CPUは、LGA1150 CPUでは最上位のCore i7-4790K(4GHz)を基準として、性能、省電力性はもちろん、さらにコストパフォーマンスも考慮してTDP 65Wの省電力版CPUであるCore i5-4590S(3GHz)を選択した。
下のテスト結果を見てもらえば分かるとおり、Core i7-4790Kに比べ、消費電力が、アイドル時で5W、高負荷時で18.5Wも低いにもかかわらず、実作業において大きく違いを感じるほどの性能差は出ていない。
一昔前までは、ビデオカード使用時には、IntelのCPUに内蔵されているハードウェアエンコード機能であるQSV(Quick Sync Video)を使用することができなかったが、IvyBridge世代以降の内蔵GPU用ドライバでは、Windows 8/8.1においてビデオカード使用時にもQSVを使用できるようになっている。設定は簡単で、U E F Iセットアップで、マルチモニタを有効にして、プライマリ出力をビデオカードに設定、そしてWindowsのディスプレイ表示の設定のところで、実際には接続していなくても、内蔵GPUの出力をディスプレイに接続しているという設定にすればよい。これでQSVが利用できるようになる。
メモリは低電圧の高速メモリを選択
メモリは、少しでも消費電力を下げるために、1.5V駆動の標準的なメモリではなく、1.35V駆動の低電圧版モデルを選択した。また、少しでも性能を上げるために、CL=8の高速な製品を選択している。
容量は余裕を持って8GB×2の16GB構成。メモリは使用用途的には8GBでほぼ十分と言えるのだが、過去に、Adobe Premiere Elementsで動画を編集後、いざ書き出しを行なおうとしたら、メモリ不足でアプリが強制終了して、保存していなかったデータが消えたという経験があり、それ以降、メモリはなるべく余裕を持って搭載することにしている。
データ用HDDはRAID 1で運用
起動用ストレージのSSDとは別にデータ保存用のHDDを用意。HDDは2台用意してRAID 1(ミラーリング)で運用、HDDクラッシュからのデータ保護を図る。これは過去に1万曲強の音楽データをHDDクラッシュで失って以来の自分の中での決まり事だ。ずぼらな性格でこまめにバックアップを取ることができない私は、これを最低限の対策としている。
HDDは、コストパフォーマンスを重視して、Western DigitalのWD Greenの3TBモデルを選択した。
PCケースは万能型のDefine R5を選択
PCケースは静音性、冷却性、拡張性に優れ、使い勝手もよい万能型のFractal DesignのDefine R5を選択。その実力の高さは本誌3月号の第1特集「10年使えるATXケースを買う」でも実証済みだ。
なお、 Define R5は、多数のケースファンを取り付け可能で、冷却重視のセッティングを行なうことができるが、用途的に冷却性能は十分と判断、標準の静音性重視セッティングのまま使用することにした。
準ファンレスパーツと静音CPUクーラーで静音性を追求
静音性を重視しているのも本マシンの特徴だが、その要が準ファンレス電源ユニットと準ファンレスビデオカードだ。電源ユニットのクーリングファンとビデオカードのGPUクーラーのファンは、イマドキのPCにおいて騒音源となりやすい部分。この二つの動作音を低減すると静音性は格段に向上する。準ファンレス電源ユニット、準ファンレスビデオカードとも、一昔前までは、割高で性能の低いものしかなかったが、現在では、通常の製品との価格差は縮まっており、高性能なものも出てきている。静音性を追求するなら積極的に利用したい。
なお、CPUに付属しているCPUクーラーは、動作音が大きく冷却能力も必要最低限といったレベルのものなので、静音性を損ねる要因となる。そのため、CPUクーラーには、冷却性能と静音性を兼ね備えているサイズの阿修羅を用意した。
滝 伸次が提案する活用&拡張プラン
NASにデータをバックアップしてスマホやタブレットPCと共有する
RAID1で保護しているとはいえ、重要なデータはやはり外部ストレージにバックアップしておきたい。そこで考えたのが、バッファローのNAS「LinkStation LS420D0402(4TB)」の導入だ。HDDを2台搭載しており、容量が2TBにはなるがRAID1での運用も可能。データの安全性をより高めることができる。
また、専用アプリが用意されており、iOSやAndroidを搭載したスマホやタブレットPCと簡単にデータ共有が行なえるのも魅力。Web経由のアクセスにも対応しており、外出先から気軽にデータにアクセスできるのも便利だ。
nasneでテレビ視聴と録画を行なう
サッカーの日本代表戦など仕事を中断しても見たいテレビ番組がある。そのために自分の環境においてなくてはならないものがテレビ視聴機能だ。通常PCでテレビを見るにはテレビキャプチャカードを導入するのが一般的だが、スマホやタブレットPCでもテレビを見ることを考えて、今回はソニーのネットワークレコーダ&メディアストレージ「nasne」を導入することにした。
ネットワーク経由でテレビ視聴を行なうので、画質や安定性はネットワークの速度に左右されるが、わが家においてはIEEE802.11g(300Mbps)の無線LAN接続でも、十分な画質で安定して視聴できている。録画予約などの使い勝手はテレビキャプチャカードと遜色ないレベル。何よりテレビキャプチャカードと違い、PCの電源を落としていても録画予約に失敗することがない点がよい。
USB DACを追加してハイレゾ音源を楽しむ
最後に提案したいのは、PCでハイレゾ音源を含む音楽を楽しむことが多い自分には必須アイテムと言えるハイレゾ対応USB DAC。実はハイレゾ対応USB DACを購入するのはこれで3台目。1台目のフォスター電機「FOSTEX HP-A4」、2台目のコルグ「DS-DAC-100」ともに5万円以下のUSB DACの中では悪くなかったのだが、ヘッドホンアンプ部が弱く、クラシックを聞く際に愛用しているSennheiserのヘッドホン「HD-650」を十分に鳴らし切ることができないのが不満であった。そこで3台目は、予算を10万円にUP、HD-650を持って電機店でいろんなUSB DACを試聴して回り、最適な製品を探すことにした。そこで見付けたのがパイオニアの「U-05」。HD-650は、チープなヘッドホンアンプではもっさりした音になるが、U-05では躍動感あふれるキレのよい音になる。さすがに20万円以上の高級機に比べると若干劣るものの、個人的には十分満足している。
音質にこだわるならWASAPI排他モードで再生する
Windows Vista SP1以降には音声出力用のAPIとしてWASAPI(Windows Audio Session API)共有モードと排他モードが用意されている。WASAPI共有モードは複数のアプリから同時に音を再生できるというメリットがあるが、Windowsオーディオエンジンを使った処理の過程で音質が劣化するという欠点がある。そのため音楽再生には、Windowsオーディオエンジンを通さず再生ソフトからシンプルにオーディオデバイスに音を渡すWASAPI排他モードが適している。
光学ドライブには、Pure Read 3+機能を搭載したパイオニアのBDRS09J-BKを選択した。通常、音楽CDリッピング時にエラーが発生した場合、エラー訂正できなかったところは前後のデータから補間されてしまうが、Pure Read 3+機能を有効にすれば、エラーが発生した場合にも正確な読み出しを何度も試みるなどして可能な限り忠実にCDのデータを読み取ることができる。PureRead 3+には、データ補間を一切許さず正確に読み取れない場合は読み出しを停止する「パーフェクトモード」も用意されているので、精度にこだわりたい人は要注目だ。
【共通ベンチマーク条件】
OS:Windows 8.1 Pro 64bit版、アイドル時:OS起動10分後の値、高負荷時:OCCT 4.4.1 POWER SUPPLYを10分間実行中の最大値、電力計:Electric Educatinal Devices Watts Up? PRO
【使用パーツ問い合わせ先】
Intel:0120-868686(インテル)/ http://www.intel.co.jp/
ASUSTeK Computer:info@tekwind.co.jp(テックウインド)/ http://www.asus.com/jp/
Micron Technology:-/ http://jp.crucialproducts.com/
CFD販売:―/ http://www.cfd.co.jp/
Western Digital:0120-994-120 / http://www.wdc.com/jp/
パイオニア:03-3206-0806(エスティトレード)/ http://pioneer.jp/
Fractal Design:03-5215-5650(アスク)/ http://www.fractal-design.com/
Corsair Components:03-5812-5820(リンクスインターナショナル)/ http://www.corsair.com/
サイズ:support@scythe.co.jp / http://www.scythe.co.jp/
バッファロー:0570-086-086 / http://buffalo.jp/
ソニー・コンピュータエンタテインメント :0570-783-929 / http://www.scei.co.jp/
パイオニア(AV機器):0120-944-222 / http://pioneer.jp/
Sennheiser electronic:info@sennheiser.co.jp / http://www.sennheiser.co.jp/
【DOS/V POWER REPORT 2015年4月号は2015年2月28日(土)発売】
★第一特集「見せるぜ!俺のメインマシン」
★第二特集「新世代液晶ディスプレイ一斉テスト」
★特別企画「ついに登場!! NVIDIA GeForce GTX 960」「外付け&スリムベイ内蔵光学ドライブ14 選」「趣味系SNSにどっぷりハマる!」
★連載「最新自作計画」「POWER REPORT PLUS」「自作初心者のための[よくある質問と回答]」「New PCパーツ コンプリートガイド」「激安パーツ万歳!」「髙橋敏也の改造バカ一台」「PCパーツ スペック&プライス」「全国Shopガイド」「DOS/V DataFile」
★ 紙版を買うと電子版(PDF)を無料ダウンロード可能
★ 特別付録小冊子「電源大図鑑37」(紙版のみ別途付録、電子版では本誌末尾に収録)
★ 電子版は割安な税別926円
★ 毎月700円(税込)で最新号が読める 直販電子版 月額プランも受付中
http://book.impress.co.jp/teiki/dvpr/2014-12-26-1549.php
【電子販売ショップ】
- Impress Japan(PDFで購入可能)
- http://book.impress.co.jp/books/1114110114
- Amazon.co.jp (Kindle版)
- http://www.amazon.co.jp/dp/B00U0Z2TPY/impresswatch-14-22/
- Newsstand
- https://itunes.apple.com/jp/app/dos-v-power-report/id877524169?mt=8
- Google Play
- https://play.google.com/store/books/details?id=gv3HBgAAQBAJ
- 楽天kobo
- http://books.rakuten.co.jp/rk/c315788e1c58395591c6e160f3db46f7/
- 富士山マガジン(最新号にリンクします)
- http://www.fujisan.co.jp/product/1879/
- honto
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- マガストア
- http://www.magastore.jp/
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- http://ponpare-ebook.jp/
- BookLive!
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- auブックパス
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