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eスポーツ結果レポート:RPGがシーズン2優勝、強さが光る3:1勝利

~LJL2015 SEASON2 FINAL試合結果~

満員の観客が見守るなか開催されたシーズン2ファイナル。スーパープレイが飛び出すたびに大きな歓声が沸き上がった。
見事シーズン2優勝を果たしたOzone Rampage。シーズン2全体を通してのMVPにはMMeron選手が選ばれた。

 League of Legendsの6チームが全10ラウンドを総当たりで戦う「eスポーツ」日本独自リーグ「LEAGUE OF LEGENDS JAPAN LEAGUE 2015」(以下LJL)シーズン2。全10ラウンドを終えてランキング1位の座についたOzone Rampage(以下RPG)が、セミファイナルから勝ち上がってきたDetonatioN FocusMe(以下FM)と対戦した。

 セミファイナル同様「Bo5」すなわち先に3勝したほうが勝利となる試合形式で実施されたファイナルだが、結果はセットスコア3:1でRPGの勝利となった。

 シーズン2開幕前、外国人選手やコーチの加入により戦力強化を図った両チームだったが、今シーズンの対戦成績は2:0でRPGがリード。セミファイナルではFMが「Bo5」での強さを見せつけていたが、ファイナルではRPGがそのFMを上回る強さを見せつける形となった。

 勝利したRPGは、優勝トロフィーと賞金20万円、そしてシーズンポイント100ポイントを獲得しグランドチャンピオンシップ出場権を獲得した。

 では、それぞれの試合について詳しく見ていこう。

対戦カード
●ファイナル
Ozone Rampage 3―1 DetonatioN FocusMe
【ランキング(ラウンド10終了時点)】
順位チーム名勝数-敗数
1位(→)Ozone Rampage9-1
2位(→)DetonatioN FocusMe7-3
3位(→)Immortals 7th heaven7-3(ペナルティ1)
4位(→)RabbitFive5-5(ペナルティ1)
5位(→)CROOZ Rascal Jester2-8(ペナルティ1)
6位(→)ApeX R Gaming0-10(ペナルティ3)

第1セット:Ozone Rampage(○)vs DetonatioN FocusMe(×)

終盤、RPGが集団戦でFMを全滅させ「ACE」獲得。全員のパフォーマンスが素晴らしいRPGらしい試合展開となった。
いきなり圧倒的な強さを見せつけ、まずは1勝を挙げたRPG。

 気になるスターティングメンバーだが、FMは予想どおりセミファイナル同様にAstarore選手をジャングラーに起用。RPGはこれまでどおりの固定メンバーで臨んだ。

 試合開始3分、FMがボットガンクを決めるが、トップではRPGが有利といった状況。試合中盤、RPGがオブジェクトを順調に獲得していき、レーン戦や集団戦でもキルを重ねていく展開に。

 試合開始21分、集団戦でFMのYutapon選手が「クワドラキル」を叩き出し反撃を見せる。しかしその後の集団戦に勝利したRPGがバロン、ドラゴンを立て続けに確保。終盤、RPGが集団戦でFMを全滅させるとそのままインヒビターを破壊。さらにバロンまでゲットしたRPGがそのまま攻め込んでネクサスを破壊し勝利した。

 これによりセットスコアは1:0となり、まずはRPGが機先を制したかたちだ。

第2セット:Ozone Rampage(○)vs DetonatioN FocusMe(×)

シーズン2でKDAが非常に高く「試合平均1デス」というとてつもない記録を叩き出したMMeron選手の「クワドラキル」の瞬間。
2戦目はこれまで固定メンバーで戦ってきたRPGが、ジャングルにShaft選手を起用した。

 注目された第2セットだが、何とRPGがジャングルをDoad選手からShaft選手に変えてくる戦略を展開。Shaft選手は2週間ほど前にRPGに合流した韓国人選手だ。

一方のFMは、前試合で活躍したAmuse選手が使ったチャンピオン「ランブル」をターゲットバン。お互いの戦略がどのように作用するのか、注目の一戦となった。

 序盤は、お互いに仕掛けるがキルは発生しないといった立ち上がり。試合開始9分、最初のキル「ファーストブラッド」を果たしたFMがボットタワーも破壊。しかし16分、RPGがドラゴンを確保からボットタワーを破壊し、ガンクも成功させた。

 その後はお互いにキルを取り合う展開だったが、試合開始30分、RPGが集団戦でFMを全滅させるとドラゴンを確保。さらにその後の集団戦でもRPGのMMeron選手が「クワドラキル」を決めダメ押しのバロンゲット。終盤、再び集団戦に勝利したRPGが一気に攻め込みインヒビター破壊からエンドイット。RPGが勝利を収めた。

 この結果、セットスコアは2:0でRPGが早くも王手。追い込まれたFMだが、次の試合から反撃を見せてフルセットに持ち込みたいところだ。

第3セット:Ozone Rampage(×)vs DetonatioN FocusMe(○)

FMらしい素早いゲーム運びでようやく1本を取り返したFM。こちらはFMが集団戦で勝利したシーン。
セミファイナルで「Bo5」に強いところを見せたFM。ここから巻き返しを図りたいところだ。

 RPGは再びDoad選手をジャングルに起用。一方のFMは、ミッドで最近の競技シーンでは使用されていない「ジリーン」(*1)をピックし、注目を集めた。さらにFMは再び前の試合で活躍したAmuse選手使用のチャンピオン「フィズ」をターゲットバン。追い込まれたFMの戦略は刺さるのか、注目となった。

 試合開始4分、FMがボットで1キルを取るが、7分にはRPGがボットで2キルを取り返す。中盤、FMがキルを順調に重ねていき、オブジェクトも次々に獲得。

 24分にはFMがドラゴン前の集団戦で勝利し、ドラゴンとバロンを立て続けに確保する。バフを得たFMはトップレーンを一気に押し上げインヒビターを破壊。続けてミッドタワー、ボットタワーも破壊し、完全に主導権を握る展開に。終盤、素早いゲーム運びを見せたFMが試合時間30分で見事勝利し、1本を取り返した。

 これによりセットスコアは2:1となり、FMが追い上げを図る形となった。1セットを取られたRPGだが、まだリードしていることに変わりはない状況だ。

*1 記事初出時、チャンピオン名の読みに誤りがありました。お詫びして訂正させていただきます(7/26 12:10更新)

第4セット:Ozone Rampage(○)vs DetonatioN FocusMe(×)

バロンを始めていたFMだったが、RPGのAmuse選手が一人で飛び込んでいきこれを阻止。RPGが集団戦にも勝利しバロンも確保した。
試合前に円陣を組むRPG。4戦目で勝利を収め、セットスコア3:1でRPGがシーズン2王者となった。

 FMが「ヘカリム」、「フィズ」、「ランブル」をターゲットバン。Amuse選手に対する警戒心をあらわにした。一方、RPGは第2セット第3セットでFMがバンしていた「アニー」がバンから外れたのを見てすかさずピック。会場に集まった多くのファンが見守る中、第4セットが行われた。

 試合開始4分、RPGがいきなりドラゴンを確保し一歩リード。その後はお互いにキルやオブジェクトを取り合い、FMが少し優位に立つかに見えた矢先、RPGがFMを全滅させ再びドラゴン確保。形勢は完全に逆転した。

 試合開始28分、ドラゴンを始めていたFMだったが、そこへ飛び込んできたRPGがバロンを確保し集団戦で「ACE」ゲット。1万ゴールド差をつけたRPGだったが、34分FMが集団戦で勝利し「ACE」ゲット。タワーを折り一気にインヒビターまで攻撃し反撃を見せる。しかしRPGが集団戦で勝利し再び「ACE」。全滅させられたFMは万事休す。そのまま攻め込んだRPGが勝利を収めた。

 これによりセットスコア3:1でRPGがファイナルを制し優勝を果たした。セミファイナルがフルセットの接戦であっただけにファイナルでも接戦が予想されていたが、ふたを開けてみればRPGの強さが光る戦いとなった。

グランドチャンピオンシップは再来週8月8日(土)

 さて、こうしてシーズン1とシーズン2の勝者が出揃ったが、2015年の勝者を決めるグランドチャンピオンシップが再来週8月8日(土)13時から開催される。

 会場はベルサール秋葉原のB1Fと1F。前売りチケットは26日の18時から発売となっているが、当日立ち見チケットも販売されるとのこと。詳しい内容はLJL公式サイト等を参照していただきたい。

 グランドチャンピオンシップでは、シーズンポイント160ポイントを獲得したDetonatioN FocusMeが、シーズン2ファイナルで優勝し100ポイントを獲得したOzone Rampageと「Bo5」で対戦。先に3勝したほうがシーズン2優勝となる。

 シーズンポイントだけを見ると100ポイントのRPGが160ポイントのFMに挑戦する立場のように感じられるが、シーズン2ファイナルでRPGが強さを見せつけたため、あと2週間でどれだけFMが調整し、リベンジできるのかが注目ポイントとなりそうだ。

編集部より

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(AKIBA PC Hotline!編集部)