全国出張!自作PCまつり

「Broadwell-K」の魅力を解説、「自作PCまつり in 秋葉原」レポート

~ソケット版初の「Iris Pro」や低TDP、14nmなどの特徴紹介、歴代ご当地PCのウラ話など~

第5世代と第4世代の違いと性能比較デモをおこなった
抽選の様子。1等のディスプレイを当てた参加者もいた

 インテルが18日に発売したデスクトップPC向けCPU「Broadwell-K」の発売記念イベントが、6月21日(日)に秋葉原UDXのサボニウス広場で開催された。会場では第5世代Core i7プロセッサーのBroadwell-Kと、第4世代Devil's Canyonの性能比較デモを実施したほか、秋葉原のPCショップ7店舗を巡って抽選に参加できるスタンプラリーも行なっていた。

 また、ステージイベントとして、弊誌とDOS/V POWER REPORTによる共同イベント「帰ってきた!自作PCまつり in 秋葉原」も開催していた。今年1月に実施した初回から数えて5回目の開催。開催当初より“秋葉原”を全国出張してお届けするコンセプトで続けてきたイベントだが、“お届け元”秋葉原での開催ということで、「帰ってきた」と題している。メイン会場となったサボニウス広場のテント内には、これまで4都市で実施した際に製作したご当地PCも一同に展示した。

 今回は、テクニカルライターや編集者によるトークセッションを秋葉原のPCパーツショップ5店舗で実施。Broadwell-Kの特徴となる機能や構造、第4世代との性能差について、様々な角度から解説した。

今回比較したPCのスペック。CPU以外は同等のパーツを用いている
性能比較に使用したのはFF14 蒼天のイシュガルドベンチマーク。内蔵GPUの強化によって、第4世代よりも大きく差をつけていることがわかる
こちらは第4世代のベンチマーク結果
秋葉原のPCパーツショップ7店舗を回ってスタンプを集めると、最大で3回まで抽選を行なえた
スタンプラリーの賞品
スタンプをすべて揃えた台紙
インテルのイベントだけあって会場も華やか

Broadwell-Kの特徴は強力な内蔵ビデオ機能と低TDP

第5世代プロセッサーの特徴

 メイン会場のセッションでは、ライターの鈴木雅暢氏がBroadwell-Kの概要について説明。今回発売した「Core i7-5775C」と「Core i5-5675C」の2モデルの特徴としては、内蔵GPU「Iris Pro Graphics 6200」が有するビデオ性能の高さと、65Wと低めのTDP、倍率クロックフリーである点を挙げたほか、LGA1150対応のマザーボードで使用できる点もコスト面でのメリットとして言及した。

 パフォーマンスについてはDevil's Canyonの性能を上回るベンチマーク結果を提示している。消費電力は、GPUの高負荷時を除いて、アイドル時とCPUの高負荷時にDevil's Canyonを下回る省電力性を見せた。

 “改造バカ”高橋敏也氏は、これまでの全国出張で起こったエピソードを披露したほか、ご当地PCを製作した際の苦労について振り返った。

【CPUの詳細解説】
鈴木雅暢氏
Broadwell-Kの概要
Devil's Canyon(Core i7-4790K)との性能比較
CPU高負荷時の消費電力が従来より低い
【ご当地PCの解説】
高橋敏也氏
歴代のご当地PC
札幌雪だるまPC。Windows 10がインストールされ“雪冷却”で動作した
吹雪によって2日間足止めされたエピソードや、夜のすすきのに消えた編集長の話を披露
一の谷兜的なPC。梅雨時の湿気で和紙&ダンボール製の土台部分が徐々に傾いていたのが味わい深い
会場にほど近い中洲へと次々消えていった登壇者たちのこわい話
金閣寺的なPC。屋根の鳳凰は初代が壊れてしまい2代目だという
開催がイングレスの大規模公式イベント「証人」とかぶってしまい、宿泊先の手配に苦労した話
仙台七夕まつりPC。ライトアップ機構を備えた逸品
帰りがけに立ち寄った飲み屋のマスター(ひかりちゃん)がアグレッシブだった話

雨天ながら盛況だった店頭セッション

 各店舗でのセッションでは、今回参加したテクニカルライターの加藤勝明氏、鈴木雅暢氏、高橋敏也氏の3名が、Broadwell-Kのベンチマーク結果の比較や技術説明、Broadwell-Kを用いたPCの作例を披露した。

 なお、店頭セッションの様子は28日(日)までニコ生のタイムシフト再生でも視聴可能。視聴者プレゼント(スティック型PC×2名さま)も用意している(応募ページ)ので、気になる向きは是非見て欲しい。

【店頭セッションの様子】
各店舗ではBroadwell-Kに関して突っ込んだ内容のセッションとなった。14nmプロセスルールをはじめ、第5世代で変わった点を中心に解説
第4世代とのスペック比較
ベンチマーク結果の比較も行なった。パフォーマンスが旧世代と比べておよそ2倍伸長している
PCMark 8のベンチマーク結果も伸びていた
さすがにGPUの高負荷時は消費電力が高い
雨天にもかかわらず、セッション実施中の店頭は多くの来場者で賑わった
加藤勝明氏
Broadwell-Kを組み込んだ作例を披露
ここでは“次世代要素満載”のPCをテーマとした
作例の構成と総額。そこそこ安価に収まっている
Broadwell-Kの活用シーン
NVMeとUSB 3.1の恩恵が大きい
CrystalDiskMarkを用いたNVMe SSDとSATA SSDの実効速度比較
現在はUSB 3.1を使うためのインターフェースが限られている
“現在のままでも必要十分な性能は出る”ということで結論は丸投げした
思わずツッコミを入れる高橋敏也氏
新たにOpen CL 2.0に対応した
PCMark 8(Creative)のベンチマーク結果も向上している
4次キャッシュとしても機能するeRAM
PhotoshopやPremiereといったクリエイティブ用途のアプリケーションも快適に使えるという

次回の自作PCまつりは広島!

 このほかのイベントの様子は下記の通り。各セッション終了後には、Broadwell-Kを搭載したNUCやインプレスの書籍を賞品とした抽選会を実施した。

 次回の「自作PCまつり」開催地はエディオン広島店。開催日時は27日(土)の13~17時の予定。詳細については告知記事を参照されたい。

 なお、次回もニコニコ生放送を実施予定。事前のタイムシフト予約も受付中だ。

編集者とライターによる座談会を実施
今回はじゃんけん大会ではなく抽選会を行なった
抽選ではBroadwell搭載のNUCやインプレスの書籍などが当たった

(関根 慎一)