買ってみたらこうだった!
SSD×6台でZ87のRAID 0機能の最高速を引きだしてみた
2013年10月11日 16:00
今さらながらやっとHaswell環境を手に入れた久保です。
ということで、Intel 8シリーズ搭載マザーボードを手に入れたらどうしてもやりたかった、「チップセットのRAID 0はどこまで速度が出るのか」を今回は試してみたいと思います。
Intel 8シリーズの上位モデルはSATAポートが全て6Gbps対応になったので、LGA1155環境のチップセット(Intel 6/7)より速くなっているんじゃないかなと。SSD×6台で速度の上限値がどのあたりなのかを計測してみます。
Z87 + SSD×6台の最高速検証用環境を整える
今回テストに使用したマザーボードは、Z87搭載のMSI Z87-GD65 GAMINGで、秋葉原の店頭価格は19,500円前後。
SSDはIntel SSD 330 120GB(SSDSC2CT120A3K5)を6台使用しています。こちらの店頭価格は13,500円前後(1台あたりの価格)。
この他、CPUはCore i7 4770K、メモリはPC3-12800(DDR3-1600) 4GB×4枚、OSはWindows 8 Proといった構成になっています。
テストをする上で気をつけなければならないのがOSをインストールする場所で、テストするSSD上にインストールしてしまうと、OSが動いている分帯域を使ってしまうので、ベンチマークソフト上では速度が遅く計測されてしまいます。また、チップセットに接続されているオンボードのサードパーティ製SATAコントローラを使ってしまうと、上限値近くではチップセットの帯域の取り合いになってしまう可能性があります。
ということで、Z87チップセット側に影響しないCPU直結のPCI Express x16スロットに拡張カードを挿し、そのカードに接続したSSDにOSをインストール。OSインストール用ストレージに使用したカードはLSI MegaRAID SAS 9265-8i、SSDはSAMSUNG SSD 840 250GB(MZ-7TD250)。
なお、チップセット側に接続されているオンボードデバイス影響を最小限にするため、なるべくオンボードの機能はOFFにしています。
SSD×2台から順にテスト、SSD×6台でどこまで速度は伸びるのか
環境も整ったので、速度を測ってみたいと思います。
右の画像はIntel SSD 330 120GB 1台時の速度。オーバーヘッドがあるので、RAID 0で単純に×台数分の速度になるわけではありませんが、うまく行けば6台で2GB/sは超えるかもしません。
SSD×2台で約1GB/s
まずはSSD×2台で RAID 0を構築した際の速度を計測。
読み書きともに単体の2倍程度の速度が出ているので、まあまあといったところではないでしょうか。
SSD×4台で1.5GB/s突破
続いてSSD×4台 RAID 0の速度。1台あたりの速度は約400MB/sとオーバーヘッドが無視できない感じではありますが、速度自体は順調に伸びています。
過去に1GB/s以上出るストレージ構築に四苦八苦していた身としては、チップセット標準機能のRAIDで1.5GB/s以上出るストレージがお手軽に作れてしまうのは感心するばかり。
チップセットのRAID 0は2台構成が一番美味しい?
テストした限りでは、Z87チップセットのSATAポートは合計で1.5GB/s前後の帯域が利用可能なようです。お手軽に2GB/sを超えられるかと思いましたが、なかなか難しいですね。
やはりというか、チップセットのRAID機能を使う場合、コストパフォーマンス的にはSSD×2台がベストなようです。 現行SSDの高速品を使用した場合、SSD×2台の時点で1.2GB/sに近い速度が出ると思われ、この時点でチップセットの帯域をかなり使いきっていることになります。
特別な理由がない限り、久保のようにチップセット機能のRAID 0のためだけにSSDを6台購入するするのはあまりお勧めできません(苦笑)。
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