借りてみたらこうだった!
4K出力やRAIDに対応、高性能小型PC自作キット「Shuttle XH97V」をテスト
3画面出力もサポートした貴重なH97搭載モデル
2014年11月10日 00:02
Haswell Refresh対応、Intel H97 Expressチップセット搭載ベアボーンキット
Shuttle XH97Vは、200mm×240m×72mmのコンパクトな筐体を採用したベアボーンキット。チップセットにIntel H97 Expressを備え、TDP 65WまでのLGA1150向けCPU(Haswell/Haswell Refresh)に対応しています。
対応メモリはDDR3 SO-DIMMで、DDR3-1333/1600動作のSO-DIMMを2本搭載可能。XH97Vには2種類のドライブベイが用意されており、2.5インチドライブ2台とスリム光学ドライブ1台構成、または3.5インチドライブ1台構成のいずれかを選択できます。
4K出力とトリプルディスプレイをサポート
画面出力ポートに、DisplayPortを2基、HDMIを1基備えるXH97Vは、デジタル出力のみで3つのディスプレイの画面を出力できます。ビデオカードなどの拡張カードを追加できないXH97Vですが、CPUの内蔵GPUのみでトリプルディスプレイ環境を構築できるため、複数台のモニタを利用したい方でも安心です。
また、XH97Vに内蔵GPUコアにIntel HD Graphics 4600を備えたCPUを搭載した場合、4Kディスプレイへの出力が可能となります。また、メインメモリを16GB搭載していれば、4K解像度の動画が再生可能となります。
XH97Vで4K出力が可能なCPUは、Intel Core i7とIntel Core i5の全モデル、そしてIntel Core i3の一部です。CPUが備えるGPUがIntel HD Graphics HD 4600であることを確認しておきましょう。
Intel H97 Expressの採用でRAID機能をサポート
XH97Vは、チップセットにIntel H97 Expressを採用したことで、Intel Rapid Storage TechnologyのRAID機能が利用できるようになりました。
XH97Vで利用できるRAIDレベルは、2台のストレージに同じデータを書き込むRAID 1(ミラーリング)と、2台のストレージを束ねて大容量化と高速化を図るRAID 0(ストライピング)の2種類。XH97Vはチップセット接続のSATA 6Gbpsポートを3つ備えていますが、SATA用の電源ケーブルが2本のみとなっているため、2台のストレージで構築可能なRAIDのみのサポートに留まっています。
2.5インチドライブを2台搭載するなら、システム用とデータ用のストレージをそれぞれ用意するという構成ありですが、RAID 1を構築してシステムをストレージの故障から保護するもよし、RAID 0でパフォーマンスを高めてみるもよし、用途に応じてRAID機能を利用してみるのも良いでしょう。
全部入りの構成も可能、マルチディスプレイ環境を構築したい人にお勧めのベアボーンキット
コンパクトサイズとはいえ、筐体の容積が3リットル程度のXH97Vは、1リットルクラスのスリムベアボーンや、IntelのNUCなどと比べると、やや大きめのPCであるという印象はあります。その分、スリム式の光学ドライブや複数の2.5インチドライブを収めることができるので、全部入りのPCに仕上げることができます。
XH97Vの販売価格は税込26,000円前後。PCとしての総額は、搭載するCPUやドライブによりけりですが、10万円以下でHaswell Refresh/HaswellベースのコンパクトPCを作るのなら、XH97Vは良い選択肢となるでしょう。特に、マルチディスプレイ環境の構築を考えているなら、DisplayPort対応ディスプレイとXH97Vの組み合わせがオススメです。
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