借りてみたらこうだった!

GIGABYTE GV-N770OC-2GDをテスト、ビデオカード選びのポイントをチェック

GIGABYTE GV-N770OC-2GD

 どーも、こんにちは。急劇な気候の変化に対応できなかった瀬文茶です。皆様も体調にはくれぐれもお気をつけて……。

 さて、この度お借りしたのは、GIGABYTEのGeForce GTX 770搭載ビデオカード「GV-N770OC-2GD」。GIGABYTEオリジナルデザインを採用したGV-N770OC-2GD独自の要素を探りつつ、オリジナル仕様のビデオカードを購入する際のポイントを確認していきたいと思います。

リファレンスモデルとオリジナルモデルの違い

製品サイトで紹介されているGV-N770OC-2GDの独自仕様部分

 ビデオカードには、GPUメーカーの設計に基づいて製造されたリファレンスモデルと、ビデオカードを製造するメーカーが独自にアレンジを加えたオリジナルモデルが存在します。

 リファレンスモデルはGPUメーカーお墨付きの設計であるため、開発コストを抑え、短い期間での製品化が可能というメリットがある一方、全く同じ設計を採用する関係上、メーカー間で製品の差別化が困難という問題があります。そこで、メーカー毎に独自の付加価値を追加したオリジナルモデルが用意されるという訳です。

 一口にオリジナルモデルと言っても、低コスト化を図った製品もあれば、高品質路線の贅沢な構成を採用した製品もあります。今回取り上げている「GV-N770OC-2GD」は、GIGABYTE独自の設計のGPUクーラーと基板を備え、さらにGPUをオーバークロックしている製品なので、完全にGIGABYTEオリジナル仕様のビデオカードであると言えます。


ビデオカードの華!GPUクーラー

 オリジナルデザインのビデオカードで、最も目を引く要素と言えば、やはりGPUクーラーでしょう。基板の全面を覆う程巨大なGPUクーラーは、GPUを冷却するという重要なパーツであると同時に、ビデオカードの外観から受ける印象を決定づける花形パーツです。GV-N770OC-2GDも、「WINDFORCE 3X」というGIGABYTE独自のGPUクーラーを搭載しています。

GIGABYTEオリジナルGPUクーラー「WINDFORCE 3X」
ヒートシンク本体、放熱部は2ブロック構成
GPUだけでなく、メモリとVRMの冷却も1ユニットで行う
ヒートパイプは6mm径4本と、8mm径2本のハイブリッド構成
溝構造と焼結金属粉によるウィックを組み合わせることで、従来品より熱輸送効率が高いとされるコンポジットヒートパイプを採用
WINDFORCE 3Xの特徴的な三連ファンは、金属製フレームに固定されている

 このWINDFORCE 3Xは、冷却用に3基の大口径ファンと、熱輸送に6mm径ヒートパイプ4本と8mm径ヒートパイプ2本を用いるヒートシンクを組み合わせた冷却ユニットで、450Wもの発熱に対応するとされています。最も発熱の大きいGPUのTDPでも250W程度なので、450WというWINDFORCE 3Xの冷却性能は過剰に思えるかもしれませんが、冷却能力に余裕があれば、ファンの回転数を落としても十分な冷却が可能となるため、結果として静粛性というメリットが生まれます。

 実際、GV-N770OC-2GDは静粛性に優れたビデオカードであり、ベンチマークテスト「ファイナルファンタジー XIV キャラクター編」実行中の動作をモニタリングしてみたところ、ファンの回転数は750~2,100rpmの範囲に留まっていました。ノイズについては、ケースに収めれば気にならない程度の風切り音と言ったところです。もっとも、GPU温度は60℃台と余裕があるので、もう少し回転数を絞った動作も可能でしょう。450W対応をうたうだけあって、流石に優秀な性能ですね。

FF14キャラクターベンチマーク実行時の温度とファン回転数
(2560×1440ドット、描画設定:最高、室温26℃

 オリジナルデザインを採用するビデオカードの多くは、今回借用したGV-N770OC-2GDと同じく、冷却性能を高める方向性で設計されたGPUクーラーを採用しています。これらの製品では、リファレンスデザインに比べ、隣接する拡張スロットとの物理干渉が厳しくなっている場合が多いので、GPUクーラーが占有するスロット数には注意しましょう。


実はGPUクーラーよりも重要?安定動作を支える基板の品質

 GPUクーラーに比べると地味で目立たないパーツですが、GPUやメモリが実装されている基板は、オリジナルデザイン採用ビデオカードにとって大変重要なパーツです。

 ユーザーレベルでも交換可能なGPUクーラーとは異なり、実装部品の動作に大きな影響を及ぼす基板の設計には、相応の技術力が必要となります。それゆえ、同じGPUを搭載した競合製品との決定的な差別化が可能な要素でもあり、強力な電源回路を搭載した高品質志向の基板や、基板サイズを短くした基板、低コスト化を図った基板など、さまざまなオリジナル基板が存在しています。

 GV-N770OC-2GDの基板には高品質志向のオリジナル基板が採用されています。基板に用いる銅を2倍にした「2oz Copper PCB」に加え、オーバークロックモデルらしく電源回路は8フェーズ仕様。一部GPUのリファレンスモデルや廉価な基板を採用した製品だと、動作中のコイル鳴きが非常に耳障りということもありますが、GV-N770OC-2GDではコイル鳴きがしっかり抑えられています。

GV-N770OC-2GDの基板
8フェーズのデジタル電源を搭載
ON Semiconductorの8フェーズデジタルPWMコントローラ「NCP4208」を採用
基板上部には基板の歪みを防ぐ金属製ガイドを装備
補助電源コネクターは8ピン+6ピン構成
映像出力端子は、DVI-I、DVI-D、HDMI、DisplayPortを装備

 見た目で分かりやすいGPUクーラーに比べ、積極的にアピールされることの少ないオリジナルデザインの基板ですが、交換不可能なパーツである基板の品質は、GPUクーラー以上に重要な要素と言えるでしょう。より長期に渡って快適に使いたいのであれば、ハイクオリティな基板を採用した製品を選びたいところです。


高品質志向で安心して使えるGV-N770OC-2GD

 という訳で、GV-N770OC-2GDの特徴をサラサラっと見てきましたが、基板のクオリティ、GPUクーラーの性能とも優れた逸品ですね。GPUのGeForce GTX 770も100MHz程度オーバークロックされているので、性能面でのアドバンテージも魅力です。その分、カードサイズが292mmと長く、価格もやや高めというのがネックですね。

 開発コストや部品代の関係もあり、リファレンスモデルより割高なオリジナルモデルですが、より快適なPCの自作を目指すなら、多少コストが掛かっても高品質志向のビデオカードを選ぶ意義はあるでしょう。