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ASUSがイベント実施、1.7Gbpsの超高速ルータやR.O.G.マザーなど
「国内初」を多数展示

「いかにもASUS」なドライブレコーダーや、スイッチ交換できるマウスも

 ASUSの新製品をアピールするイベント「ASUS Open Gallery 2014 Summer」が2日(土)に開催された。

 イベントでは、1.7Gbpsでの通信ができる超高速ルータや久々のAMD系R.O.G.マザーボード、購入後にスイッチを交換できるR.O.G.ブランドのゲーミングマウス、さらには無線LANに対応したドライブレコーダーなど、様々な新製品が展示/デモされた。

 以下、詳細を紹介しよう。

「世界最速、1,734Mbps + 600Mbps」をうたう超高速ルータが展示有線ポートはTeaming対応?

RT-AC87U

 会場では、非常に多くの注目製品が展示されていたが、中でも注目できそうなのが「世界初のIEEE 802.11ac Wave 2ルータ」をうたうRT-AC87U。

 この製品は、IEEE 802.11acの第2世代「Wave 2」に対応することで最大1,734Mbpsの5GHz通信に対応、さらに2.4GHz帯で最大600Mbpsの通信ができるという「世界最速」(同社調べ)の無線ルータ。

背面
速度
「Teaming」の表記も……
セキュリティ機能も向上、ルータ設定の安全性確認機能や、不審な挙動をするデバイスがLAN内にあると警告する機能も備える
アクセスポイント/メディアブリッジ専用モデル「EA-AC87」

 アンテナは4x4 MIMOの4本で、有線LANはGigabit Ethernet対応。ストレージを接続できるUSB 3.0ポートも用意されている。なお、ちょっと気になるのが背面の有線LANポートに「Teaming port」という表記があること。「詳細確認中」(スタッフ)とのことだが、無線側の公称最大速度がGigabit Ethernetの最高速度を大きく超えていることから、2ポートのTeamingで帯域幅を増やせる、という可能性もありそうだ。

 国内発売の時期や予価は未定。なお、COMPUTEX TAIPEI 2014ではより上位の6x6 MIMOモデル「RT-AC3200」(5GHz部の最大速度2,600Mbps)も参考展示されていたが、6x6 MIMOの製品は「日本国内では法規制上、難しい」(同社)そうで、少なくとも当面は、このモデルが最上位になるという。

 また、この製品の通信相手となるアクセスポイント/メディアブリッジ専用モデル「EA-AC87」も同時に展示されていた。こちらの発売時期も未定。

「コンセント直結」のユニーク無線LAN中継器も展示スピーカー接続OK、フットライトまで……

RP-AC52。デザインも凝っている
コンセントに直結可能
スピーカー接続用のアナログ出力とブリッジ用の有線ポート
フットライト部

 また、ネットワーク製品で興味深いのが、「コンセント直結」「スピーカー接続OK」「フットライト付き」という無線中継器「RP-AC52」。

 ACコンセントに直結できる、IEEE 802.11ac(最大433Mbps)/IEEE 802.11n(2.4GHz/最大300Mbps)対応の無線中継器……というところまでは、まだ「ありそうな製品」だが、なんとスピーカー接続用のアナログ出力とフットライトを装備する、というユニークな視点の製品だ。

 スピーカー出力については、専用のスマートフォンアプリを使ってスマートフォンの音楽再生を出力できるほか、RP-AC52内のソフトを使ってインターネットラジオの再生も行える。フットライトについては製品の表側がスイッチになっており、不要時はワンタッチで消せるのもウリ。

 発売時期や予価などは未定だが、従来の「ネットワーク機器」という概念を超える、ちょっと変わった製品だ。

ゲーミングデバイスも多数展示R.O.G.新マザーに、スイッチを選べるマウス、「STRIX」ブランド、G-SYNC液晶……

Z97系R.O.G.マザーボードの最上位モデル「MAXIMUS VII FORMULA」。8月上旬発売予定で予価46,500円。
従来のFORMULA同様、水冷にも対応するが、空冷/水冷兼用のVRMクーラーが強化されている
AMD系では久々のR.O.G.マザー「CROSSBLADE RANGER」。8月中旬発売予定、予価21,500円(税込)

 このほか、「特に力を入れた」(ASUS)というのがゲーミング関連。

 おなじみのR.O.G.ブランドのマザーボードだけでも、Z97チップセットの最上位モデル「MAXIMUS VII FORMULA」やMini-ITX対応の「MAXIMUS VII IMPACT」、AMD系では久々の「CROSSBLADE RANGER」が展示。さらに廉価なゲーミングマザーとして「A88X-GAMER」もアピールされていた。

Mini-ITXのZ97マザー「MAXIMUS VII IMPACT」。M.2スロットはPCIe x4対応。キーマクロ機能「KeyBot」のボタンを背面に移すなど、Mini-ITXならでは改良も加えているという。9月上旬発売予定、予価32,500円(税込)
MAXIMUS VII IMPACTではファン接続用の4ピンコネクタがサブボード経由になっている。サブボードを介することで、狭いMini-ITXケース内でも取り外しなどが楽になるとのこと
R.O.G.ブランドのゲーミングマウス「GLADIUS」
左右スイッチを個別に交換できる
裏面。スイッチ交換時はフットパーツを剥がす必要がある

 また、「左右クリックのスイッチを別のものに交換できる」というR.O.G.ブランドのゲーミングマウス「GLADIUS」も公開。内部のスイッチ部分がソケットになっており、クリック感の異なる交換用スイッチも付属。「購入後、フィーリングを変えるためにスイッチを変える」といったことができるという。ゲーミングマウスはスイッチ部品の消耗も気になるが、スイッチ部品を交換することでリフレッシュできる、というメリットもあるのこと。なお、この製品は有線モデルだが、輸送時にケーブルに負担がかからないよう、USBケーブルが着脱可能になっており、ケーブルも長さや材質が異なる2種類が付属するとのこと。発売予定は年内で、価格は「70ドル前後」(同社)ほど。

STRIX TACTIC PRO
キーボード操作だけでもマクロ定義できるのがウリ
ゲーミングマウス「STRIX CLAW」
ゲーミングマウスパッド「STRIX GLIDE」シリーズ
ゲーミングヘッドセット「STRIX PRO/DSP」。ノイズキャンセリング機能なども備える。PROがベースモデルで、DSPでは音量/イコライズ調整できる外付けユニットが付属する。さらに上位の「7.1」では左右のオレンジ色の部分が(7.1ch再生時に)光る、というギミックもあるという
G-SYNC対応液晶もデモ

 ゲーミングデバイスとしては、同社が普及向けのゲーミングブランドとして位置づける「STRIX」のデバイスも多数展示されており、オンザフライでのマクロ定義機能やNキーロールオーバーのON/OFFを切り替えられるというキーボード「STRIX TACTIC PRO」や、「押している間だけDPIを変更できる」などの特徴を持ったゲーミングマウス「STRIX CLAW」、独特のデザインが特徴のヘッドセット STRIX PRO/DSPなどがデモされていた。なお、STRIXシリーズの発売時期や予価はまだ未定。

 さらに、NVIDIAのゲーム向け液晶制御技術「G-SYNC」に対応した液晶ディスプレイ「R.O.G. SWIFT PG278Q」もデモ。これは8月下旬には発売される予定という。

ASUSがドライブレコーダーに参入無線LAN搭載&スマホ連携のモデルもアリ

FalconView PRO
FalconView PRO
FalconView PRO
FalconView Live
FalconView Live

 意外性があったのが、「同社初のドライブレコーダー」が展示されていたこと。

 展示されていたのは「FalconView PRO」「FalconView Live」の2製品で、特にユニークなのが「PRO」モデル。

 PROモデルは、IEEE 802.11n対応の無線LANを搭載しており、スマートフォンからの映像確認などが可能。ドライブレコーダーとしてはフルHD録画の対応や映像の美しさ、視野角の広さなどが特徴という。

 国内での発売や価格などは「未定」とのこと。また、国内で発売する場合、シリーズ名は「FALCONVIEW」でないものになる見込み。

サウンドカードの新モデルも

Essence STX II
Essence STX IIのメインカード
Essence STX II
Essence STX IIのサブカード
USB DAC「Essence One」の新モデル「MK II」も展示されていた。新たにDSDに対応している

 このほか、サウンドカードの新モデル「Essence STX II」も展示。

 従来の「Essence STX」の後継品で、新たに7.1ch出力に対応したほか、DSDの出力も可能になったという。標準オペアンプはメインカード側がMUSES 8920と8820。サブカード側はJRC 2114Dなどだが、交換も可能。

【そのほかの展示品など】
様々な解説セッションも行われた
負荷の変動で、STRIXビデオカードのファンがちゃんと停止する、ということをアピール
同社製無線ルータを2週間無料で貸し出し、電波の届き具合を確認できる、というサービスも実施していた
「ショップブランドPCでの採用例も多い」としてショップブランドPC発売までの流れを解説。「ある年の9月にPCを発売する場合」という例を挙げて説明していた
TUFシリーズの「SABERTOOTH Z97 MARK1」のホワイトカラーバージョンも展示。ただし発売予定なし
COMPUTEXでも展示されていたMOD PC。車を模したものだが、→と違って自走しない。
「超強力ファンで自走するPC」も展示。詳細は別記事にて
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