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「冷えるサーマルテイク」アピールで新作水冷キットを実演
10月末に「リテールより30℃冷える」新モデルを発売
(2014/9/29 18:07)
サーマルテイクの新作水冷キットをアピールする水冷実演イベントが、9月27日(土)に開催された。場所はオリオスペック。
今回アピールされた水冷キットは日本国内で10月にも発売される「Pacific」シリーズ。水冷ヘッドやラジエーター、チューブなどを個別に買い揃えていくDIYタイプの製品で、「弊社の製品で、日本の水冷を盛り上げていきたい」(同社)という。
イベントの内容は、Core i7-4790Kと、GeForce GTX 780を使用したPCを使い、PCの水冷化を実演するというもの。合わせて空冷(リテールファンを使用)時と水冷時でそれぞれ3DMarkを動かし、高負荷時の温度を測定した。組み立ては「水冷PC読本」の筆者であるUNT2worksの木下氏と、オリオスペック店長の松澤氏、サーマルテイクのアカウントマネージャーを務めるIan Hsieh氏。
水冷化作業は、マザーボードに水冷ヘッドを取り付け、GPU(時間の都合で水冷ヘッドは取り付け済み)とラジエーター、ポンプ、リザーバータンクをチューブで接続し、冷却液を入れて稼働させるという流れ。木下氏によると、「水冷で最も怖いのは水漏れだが、組んだ後はさほど起こらないし、メンテナンスも難しくない。一番漏らしやすいのは組んでいる時で、何かに引っかけて抜けたりする人為的なミスが多い」という。
今回の作業では、発売前の製品だったためかマザーボードと水冷ヘッドの固定がうまくいかず、急遽スペーサーを入れるといった対処が行われた。そのため時間はかかったが、組んだ後は水漏れもなく、水冷化が完了していた。空冷時の最高温度は、CPUが84度、GPUが71度となっていたが、水冷化後はCPUが54度、GPUが40度と、およそ30度も温度を下げることに成功していた。
今回の「Pacificシリーズ」について、Ian氏は「今回の水冷キットは、品質を守るため、全て台湾製にした」、「ラジエーターはフルアルミ製。銅と同じくらい冷えつつも軽量なものを目指して開発した。ラジエーターの開発においては、自動車で使われる風洞実験も行っている」、「チューブは医療用のもの。パーツを人間のように大切に扱いたい」と品質の高さをアピールした。
今回の製品については、台湾のサーマルテイクから10月11日に出荷され、早ければ10月中にも日本国内で販売される予定。価格は未定だが、「他社(の同等の製品)よりも安くする」としている。