取材中に見つけた○○なもの

OCやデュアルCPU化、非公式の使い方で一世を風靡したCeleron 300A MHz

~ 199x年、アキバで話題になったPCパーツ ~

Socket 370対応のCeleronがフライングデビュー(1998年12月)
Slot 1版が先行していたCleleronにSocket 370版が登場

 このコーナーでは、1990年代に話題になったPCパーツなどを紹介していきます。

 第1回目となる今回は、発売直後はオーバークロック、その後は安価にデュアルCPU環境が構築できるモデルとして人気を集めた開発コード「Mendocino」のCeleronをご紹介。

 Slot 1の普及版CPUとして登場したMendocinoは、2次キャッシュをCPUダイの中に統合したことで性能が向上。OC時には同クロックのPentium II並のパフォーマンスを発揮したことから大きな話題になりました。特にCeleron 300A MHz(66MHz×4.5)は、ベースクロックを100MHzに設定した時に、高い確率で安定動作するとされ、上位の高クロックモデルよりも人気を集めました。

 その後、Celeronは新ソケットである「Socket 370」に移行し、ブームは終わりを迎えるかと思われましたが、今度はSlot 1変換アダプタに細工をすればデュアルCPU環境が構築できることが判明。ほどなく、デュアルCPU動作対応のSlot 1変換アダプタやデュアルSocket 370マザーボードが登場し、さらに店頭を盛り上げることになりました。

 以下、当時の様子を写真で紹介しましょう(店名は当時のもの。すでに閉店しているショップもあり)。

開発コード「Mendocino」のCeleron

1998年8月にSlot 1版が発売
次回入荷日の案内(コムサテライト1号店)
若松通商などではOC動作確認済みのモデルも販売されていました
1998年12月のCeleronの価格(USER'S SIDEとTWO TOP)。当時、CPUのバルク品は珍しいものではありませんでした

Socket 370対応のCeleronが登場

Socket 370 Celeron
Socket 370 Celeron入荷
リテールパッケージ

Dual Slot 1マザーボードでDual Celeronを行う変換アダプタが人気に

MSIの変換アダプタ「MS-6905D」。クロックと電圧調整、さらにはデュアルCPU動作もできたため、人気の高い製品でした
MS-6905Dとほぼ同機能を持ったSOLTEKの変換アダプタ「SL-02A8」も人気に

変換カードいらずのDual Celeronマザーボード「ABIT BP6」が登場

T-ZONE本店に展示されていたBP6のサンプル品
「Dual Cele???」と書かれたポスター
初回は一部ショップにごく少量入荷、即日完売に