取材中に見つけた○○なもの

「今年のPCパーツ100選」と「バカ流ウェアラブルPC」

【今月のパワレポ】

[佐々木(以下、佐)]今月のイチオシ記事は総力特集の「PCパーツ100選」です。さらに、年末スペシャルということで、付録は2点付いています。
[鈴木(以下、鈴)]100選……どういう基準で選んでいるんですか?
[佐]この1年、編集部ではいろいろなパーツを試してきました。その中で、とくによかったものを101製品選んでいます。さらに、それらをS、AAA、AA、Aの4ランクで格付けしました。
[鈴]なるほど。付録も地味にいいですね。手帳もカレンダーだけじゃないですし。そして「スタートブック」は冬休みの自作向け、と。
[佐]はい。パーツ選びから自作入門&再勉強、手元に置いておきたい資料と、至れりつくせりです(笑)。

 2013年最後のパワレポは、「PCパーツ100選」が特集。副題は「ジサクの大きな変化に気付いているか」と大きく出てます。

 テーマの多様化と、その多様化を意識したパーツがそろってきた、ということだそうで「100選」を通じてその流れが見えるように工夫したそう。

 年末のPCお掃除特集や「今月号は特におススメ」(パワレポ編集長)な改造バカ、「PC自作スタートブック」「PC自作手帳」と2つそろった付録など、今月もがっつり作ってます。

 気になる方は右の写真からぜひどうぞ。

[鈴]「ジサクの大きな変化に気付いているか」とは大きく出ましたね。
[佐]この見出しは、この半年で私がとくに強く感じたことなんです。ユーザーに限った話ではなく、メーカーを含めた業界人も含めて。純粋な性能を求めることが多かったこれまでの自作の考えでマシンを作ると、かなりマンネリ化してしまうのですが、最新パーツを使って、「性能はガマンせずに、静音化、小型化、低価格化」ということがかなり大胆に実現できるようになっているんです。
[鈴]テーマが多彩になってきた、という感じですか?
[佐]そうとも言えるのですが、とがったコンセプトのマシン、たとえば超静音マシンとか、Mini-ITXゲーミングマシンとか、5年経っても壊れないメインマシンとかが、比較的簡単に作れるようになったという感じですね。
[鈴]さすがにSランクはド定番が多いですが、その中にWD Redが入ってるのが今年らしいですね。店頭でもすっかり人気になりましたし。
[佐]WD Redは個人向けの高信頼HDDという新ジャンルを切り開いたことを評価しました。普通の5,400rpmモデルにちょっと予算を足せば信頼性が上がるというのはかなり魅力的ですよね。このところ、HDDは容量単価にばかり注目が集まっていた感がありますが、この製品のおかげで大切なデータの保管場所という認識をあらためて持った人が多いのではないでしょうか。
[鈴]ですね。「100選」が、今年の振り返りにもなっていると。よくできてる(笑
[佐]はい。1年を振り返りつつ、時代を先取りしているパーツを高く評価しています。
[鈴]意外感のある「100選」ってあったりします?
[佐]たとえば、AAクラスのSanDiskのSSなんて、市場では案外注目されていないんじゃないでしょうか。独自の疑似SLC技術を使って高速化しており、ランダムアクセスを含めて高い性能を示します。ベンチスコアなら同じ疑似SLC技術を使った人気の東芝製の上をゆく場面も多々あります。
[鈴]ほぉ……それは意外。「フラッシュでは名門だし、技術はあるはず」と思ってましたが、一般向けのSSDではずっとマイナーメーカーでしたしね……。ほかにも「意外」ってあるんですか?
[佐]CPUだと、Core i5-4440、ケースだとNanoxiaのDeep Silence 1とか、なんでそれなの?と言われそうなものもたくさんありますよ。
[鈴]「今号は改造バカがむちゃくちゃおススメ」と聞いたんですが……
[佐]そうなんですよ~。高橋先生ががんばりました! テーマは最新型のウェアラブルPCです。ウェアラブルPCは現在刊行中の「改造バカ大全集」に収録されている過去の回でも挑戦していて、それを見ているうちに最新型をやってみるかという話になりました。
[鈴]そう言えば、この業界では、ウェアラブルPCって何年かに一度は話題になりますねえ。
[佐]今回は見事に自作PCと一体化することに成功しています(笑)ちょっと公共のWeb媒体ではお見せできないカットがあるので、詳細は誌面にて(汗
[鈴]……あ、、、これね(苦笑
[佐]冬休み、ということで自作PCをお掃除する企画もやってます。
[鈴]パーツ別の掃除方法や掃除グッズを紹介、と。いやぁ、年末ですねぇ。
[佐]ホコリがたまって冷却能力低下→騒音増大、性能低下といったトラブルにはたびたび遭遇していますから、きちんとした掃除の仕方は一度勉強しておきたいですね。
[鈴]無線ルータって、なぜか「年末感」ありません?
[佐]そうですよねぇ(笑)。やっぱり年末に家電を買い換えるっていうノリなんでしょうか。気が付けば、AC規格に対応して速くなっただけじゃなくて、簡易NAS機能やプリンタ共有機能の搭載など、多機能なモデルもかなり安くなっていて、ちょっと物欲をそそられちゃいますね。
[鈴]5GHzとか、そろそろ導入のタイミングかなぁと。実は僕も買いました。
[佐]付録その1は、「PC自作スタートブック」です。各パーツの構造、スペックの読み方、購入時、組み立て時の注意点、そして最新世代マシンの組み立てマニュアルと、自作をはじめるために必要な情報が一通り揃っています。
[鈴]「HDDの構造」とか「電源の仕様の読み方」まで書いてあるし、結構本格的ですよね。
[佐]自作関連の基礎知識を分かりやすく教えてくれる媒体って、今は少ないと思います。初心者はもちろん、一度自作を離れた方が再勉強するにもちょうどよい内容です。48ページフルカラーでみっちり教えますよ~。
[佐]2点目の付録は「PC自作手帳」。自作関連情報をまとめたカレンダーや各種デバイスの仕様をまとめて、常に手元に置いておけるようにしました。
[鈴]COMPUTEXやCeBITの日程も入ってるし、Windowsのショートカットキーや用語集、CPUの一覧表、果ては定規まであって便利ですよね(注:電子書籍版の付録はもちろんデータなので、定規は定規として使えません)。見た目がすごーく地味ですが(笑
[佐]普段使いする手帳なのであえて地味にしています。出先で自作オタばれしないように(笑)
[鈴]なるほど(笑

(鈴木 光太郎)