【 2009年9月26日号 】 | |
Radeon HD 5870の動作デモがスタート |
AMDが23日(水)に発表した新ハイエンドGPU「Radeon HD 5870」を搭載したビデオカードのデモがソフマップ 秋葉原 リユース総合館で行なわれている。デモで使用している製品はPowerColor「AX5870 1GBD5-MDH」で、発売時期や予価は未定。同店のデモ機では動画再生ソフトによるデモが実施。動画再生中の消費電力は170W前後を示していた。デモ機の構成は、CPUがPhenom II X4 965 Black Edition、マザーボードがMSI 790FX-GD70、HDD×1台、DVDドライブ×1台など。なお、基板サイズは従来モデルよりも長くなっており、店頭ではAMDが用意したデモ用ケースにビデオカードが収まりきらないという珍事も発生している。
Radeon HD 5870は、下位モデル「Radeon HD 5850」とともに「Radeon HD 5800シリーズ」として発表された新GPU。製造プロセスが従来の55nmから40nmに進化したほか、Windows 7で採用されているDirectX 11にGPUとして初めて対応したのが大きな特徴だ。
パフォーマンスに関わるスペックも向上。Radeon HD 5870をRadeon HD 4890/4870と比較すると、ストリームプロセッサ数が800から1,600へ、テクスチャユニット数が40から80へ、ROPユニット数が16から32へと、それぞれ倍増しており、演算能力はRadeon HD 4870(1.2TFlops)の倍以上となる2.72TFlopsを実現したという。
対応メモリは従来と同じGDDR5 1GB(256bit)。クロックはコア850MHz、メモリ1,200MHzとされている。
アイドル時の消費電力が27Wへと大幅に減少したのも特長と言える(Radeon HD 4890は60W、Radeon HD 4870は90W)。ただし、最大消費電力は188Wで、Radeon HD 4890(190W)よりは微減したが、Radeon HD 4870(160W)と比べると増加している。
また、Radeon HD 5800シリーズのユニークな技術として、1枚のビデオカードで最大6画面へのデジタル出力が可能な「ATI Eyefinity」が挙げられる。将来はDisplayPortを6基備えた製品も投入されるという。
このほか、動画再生支援機能のUVD2や、マルチビデオカード技術のCrossFireXも従来通り搭載。CrossFireXには、アイドル時に2枚目のカードへの電力供給を停止することで消費電力を減らす省電力機能が追加されている。
□ATI Radeon HD 5800 Series graphics(Advanced Micro Devices)
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